平成3768日目

1999/05/03

この日のできごと(何の日)

【小渕恵三首相】米・クリントン大統領と会談

小渕恵三首相は、3日午前(日本時間同日深夜)、ホワイトハウスでクリントン米大統領と会談した。これに先立つ歓迎式典で、クリントン大統領は「日米友好関係は永遠に続く新しい世紀のため日米同盟関係を再確認できることを光栄に思う」と、首相の訪米を歓迎。日本やアジアの経済危機に関連し「今、正しい選択をすればアジアはより強く、より開放的でより民主主義的になる」と述べ、日本政府が景気回復に引き続き有効な手段を講じる必要があるとの認識を示した。

5月3日のできごと(何の日)【小渕恵三首相】米・クリントン大統領と会談
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これに対し、首相は日本経済について「不退転の決意で、問題があれば克服していくことにより、日本経済の再生を確実に果たしたい」とし、平成11年度のプラス成長達成に全力を挙げる意向を表明した。

大統領は「小渕首相は就任一年に満たないけれども、既に日米共通の目標達成のため重要な措置を取った」と述べ、金融安定化措置や日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)関連法案の衆院通過など、日本側の対応を評価。コソボや中東和平に関しても「日本政府は日本から遠いところの問題にも着実に救援している」と、2億ドルの難民支援策などを歓迎した。

首相は日米関係について「価値と政策目的を共有する日米関係の中核には安全保障面での同盟関係がある。この同盟関係はアジア太平洋地域の平和と安定の基礎だ」と指摘。「このように成功をおさめている協力関係は世界史上、まれに見るものだ」として同盟関係の意義を強調した。

両首脳は会談で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対して硬軟両様の政策で臨む「包括的アプローチ」で対処し、日米韓3国の連携強化を確認。小渕首相はミサイル開発、日本人拉致疑惑、北朝鮮の工作船問題などに具体的に言及し、米側に協力を要請。首相が首脳会談で拉致疑惑に触れるのは今回が初めて。ミサイル協議など北朝鮮と正式な交渉ルートを持つ米国を通じ、北朝鮮側に柔軟姿勢への転換を迫る方針だ。《共同通信》

小渕恵三首相は3日夜(日本時間4日午前)、ホワイトハウスで開かれたクリントン米大統領夫妻の夕食会に、千鶴子夫人とともに出席した。

大統領は「日本は世界のリーダーだ」と、国際社会における日本の役割を強調。ユーゴスラビア・コソボ問題解決に向けた北大西洋条約機構(NATO)の努力への日本政府の支持を評価した。

これに対し首相は1853年の黒船来航にさかのぼり「日米関係には晴れの日、曇りの日、あらしの日もあったが、今、真に最高の時にある」と、良好な日米関係を強調、大きな拍手浴びた。

また昭和54年に大平正芳首相(当時)の訪米に同行してホワイトハウス夕食会に出席したことを紹介、「主賓として招かれるのはいつの日だろうかと夢見ていたが、20年後に夢がかなった」と、感慨深げに語った。首相はタキシード、千鶴子夫人は着物で正装。宇宙飛行士の向井千秋さんや、米軍のシェルトン統合参謀本部議長らも招待された。《共同通信》

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【民主党・菅直人代表】中国共産党幹部と会談

民主党の菅直人代表は3日、中国共産党対外連絡部の李成仁副部長、呉官正政治局員とそれぞれ会談した。

李副部長は日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)関連法案について「日本の軍事拡大につながるのではないか。厳しく注目している」と懸念を表明し、周辺事態の中に台湾を含めないようあらためて要求した。民主党が周辺事態法案の採決で反対したことを評価した。

また石原慎太郎東京都知事の一連の言動を指して「石原氏は故なく中国を攻撃し、 中日関係を妨害している」と非難し、日本政府の対応を注視する考えを明確に示した。菅氏は歴史認識問題に関し、南京大虐殺の被害規模などの共同研究を提案し、両党で検討することになった。《共同通信》

【公明党、創価学会】幹部が会談

公明党の神崎武法代表と同党の支持母体である創価学会の秋谷栄之助会長ら党・学会の幹部は3日、都内のホテルで会談し、衆院選挙制度の見直し問題を含む後半国会への対応について意見交換した。その結果、中選挙区制の復活に向け、「自自公」路線を当面継続していくとの認識で一致した。

席上、党側が、新たな「日「米防衛協力のための指針」(ガイドライン)関連法案の衆院通過や「駅前保育所」の整備を柱とする少子化対策などさまざまな懸案を与党との連携で処理してきたことを説明。さらに4月26日の党首会談で、衆院選挙制度に関する与野党協議を早期に立ち上げるよう要請したことなどを報告し、学会側も了承した。

次期衆院選に危機感を抱く公明党は、少数党でも比較的議席を得やすい中選挙区制度の復活を後半国会での最重要課題と位置付けている。これまで「自自公」路線に傾斜してきたのも、現行制度下での早期の衆院解散をけん制するとともに、選挙制度改正で自民党の協力を期待したためだ。

その一方で、党内には、中選挙区制復活の展望が見えてこないことなどで「自自公」路線を批判する声も根強い。3日の会談は、こうした党内状況を踏まえ、支持母体の学会も交え意見調整することに狙いがあった。また、訪米中の小渕首相が記者団との懇談で、公明党との連立政権も視野に入れた考えを示したことについても、意見交換したものとみられる。

会談は党側から、神崎代表のほか、浜四津敏子代表代行、冬柴鉄三幹事長らが、学会側からは秋谷会長のほか、野崎勲副会長らが出席した。《共同通信》

【自民党・森喜朗幹事長】小渕首相の再選支持

欧州を訪問中の森喜朗自民党幹事長は3日夕(日本時間4日未明)、ルクセンブルクに到着し、同行記者団と懇談した。森幹事長は9月末の任期切れに伴う党総裁選への対応について経済対策最優先の立場から小渕恵三首相の再選支持を明確にするとともに、自らの出馬を見送る可能性を示唆した。さらに、追加景気対策のための補正予算が必要として9月にも臨時国会を召集すべきだとの見解を表明した。

森氏は党総裁選への対応について▷「首相再選」の声が上がらない場合は、経済が不穏な状況になっている▷天の声、地の利、人の和が合致すれば、(自分の出馬を)判断しないといけないが、今はそういう時期ではなく、幹事長(職)を投げ打って首相を裏切ることはできない−と述べた。また、加藤紘一党前幹事長が出馬の構えを見せていることには「やりたいなら戦えばいいが、それに押されて自分が(出る)ということはない」とけん制した。

森氏は昨年12月に森派会長に就いて以降、党総裁選への自らの出馬については明言を避けていた。この日の懇談では「グループ(派閥)内の(総裁選に)立つべし、という期待を大事にしたい」とも述べたことから、小渕首相再選に森派が貢献することで、次の次の総裁選出馬に向けて小渕派の支援を得る狙いとみられる。

森氏は衆院解散・総選挙の時期については「夏から秋に向け政治的空白をつくる余裕はない」と早期解散論を否定した。《北國新聞》



5月3日 その日のできごと(何の日)