1999 平成11年3月28日(日)　大相撲春場所千秋楽

平成3732日目

1999/03/28

この日のできごと(何の日)

【大相撲春場所千秋楽】大関武蔵丸関が7場所ぶり4度目の優勝

大相撲春場所千秋楽(28日・大阪府立体育会館)大関武蔵丸が12勝で並んでいた大関貴ノ浪を寄り切り、13勝2敗で7場所ぶり4度目の優勝を果たした。大関同士の千秋楽相星決戦は平成4年春場所の小錦−霧島以来4度目。武蔵丸は夏場所で綱とりに挑む。

7度目の殊勲賞の安芸乃島は、栃東との小結同士の一番を制して11勝目を挙げた。小結出島は千代天山を押し出し9勝目。小結魁皇は栃乃洋を下し、白星を2けたに乗せた。三賞は安芸乃島のほか、雅山と千代天山が敢闘賞を獲得した。雅山は新入幕で9勝を挙げ初受賞。入幕2場所目の千代天山は先場所に続く受賞となった。技能賞の該当者はなかった。夏場所は5月9日から東京・両国国技館で行われる。《共同通信》

【WBAスーパーフライ級タイトル戦】戸高秀樹選手、戴冠ならず

世界ボクシング協会(WBA)スーパーフライ級チャンピオン、ヘスス・ロハス(ベネズエラ)に同級11位の戸高秀樹(緑)が挑戦したタイトルマッチ12回戦は28日、宮崎県体育館で行われ、ロハスが4回途中、偶然のバッティングによる負傷で試合続行不可能となり、規定により引き分けとなった。

元日本ジュニアフライ級(当時)王者の戸高は、故郷宮崎での世界初挑戦が実らず、戦績は17戦14勝(7KO)2敗1分けとなった。ロハスは昨年12月に飯田覚士(緑＝引退)から奪ったタイトルの初防衛に成功、戦績は42戦32勝(16KO)7敗3分け、1無効試合。

戸高は接近を試み、ロハスのペースを乱しにかかった。だが、3回に偶然のバニッティングでロハスが左まゆ付近を負傷。4回に主審が二度、けがのチェックをした後、傷の程度が大きいと判断して試合を止めた。《共同通信》

【第71回選抜高校野球大会】第4日

第71回選抜高校野球大会第4日は28日、甲子園球場で1回戦4試合を行い、明徳義塾(高知)日大三(東京)水戸商(茨城)海星(三重)が2回戦に進んだ。優勝候補の明徳義塾は今大会初の延長となった十回、二死三塁から西岡がサヨナラ打を放ち、3−2で滝川二(兵庫)に競り勝った。兵庫県勢は3季連続で2校ずつ出場し、すべて初戦敗退。日大三は三回に門間の2点二塁打で逆転し、5−2で福井商(福井)を退けた。東京勢は選抜大会通算100勝目をマーク。水戸商は二回、小林の本塁打などで3点を挙げ、岩国(山口)を4−2で破って、選抜大会初勝利を挙げた。海星は、5−4で九産大九州(福岡)を振り切った。三重県勢の選抜大会初戦突破は5年ぶり。《共同通信》

【野中広務官房長官】不審船日本謀略説に反論

野中広務官房長官は28日夜、京都府宇治、城陽両市内での講演で、日本海での不審船事件に関連し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が「日本の謀略」と主張していることについて「日本の謀略というのは間違いだ。私たちは知っていながら知らないふりをしている」と反論し、北朝鮮が関与している可能性を示唆した。

政府の今後の対応については「小渕内閣が目指しているアジアの平和のため、どうあるべきかという方針を、この人たちも考えてくれるべきだ」と述べ、北朝鮮側に重ねて対話を呼び掛けた。《共同通信》

【野呂田芳成防衛庁長官】有事法制化の必要性言明

野呂田芳成防衛庁長官は28日午前、防衛医科大学校(埼玉県所沢市)の卒業式で訓示し、日本が直接武力攻撃を受けた場合に備えた有事法制について「研究にとどまらず、その結果に基づき法制が整備されることが望ましい」と述べ、法制化に積極的な考えを表明した。

既に野呂田長官は、日本有事の際の米軍活動に関する研究に早急に取り組む考えを表明しているが、今回は、有事法制化の必要性をはっきりと言明した。訓示などで、防衛庁長官が有事法制に言及するのは異例。不審船の領海侵犯事件で、危機管理への国民の関心が高まっていることも、この発言の背景にあるとみられる。

小渕恵三首相も26日の国会答弁で法制化に前向きな姿勢を示しており、日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)関連法案の成立後は、有事法制化を目指す政府の狙いが鮮明になってきた。

野呂田長官は訓示の中で、不審船事件で海上警備行動を発動したことについて「断固たる決意を内外に示したことは、今後極めて大きな抑止力になる」と強調。「平和や安全はただこれを願望するだけでは得られない」として防衛力の整備、運用の充実と並んで有事法制の整備を訴えた。《共同通信》

【自由党・東祥三衆院議員】補選出馬断念

東京都知事選に伴う衆院東京15区補欠選挙に出馬の意向を示していた自由党の東祥三衆院議員(比例東京)は28日夜、出馬を断念した。この結果、旧新進党比例代表名簿で次点だった野村沙知代さん(野村克也・阪神タイガース監督夫人)の繰り上げ当選はなくなった。

自由党の小沢一郎党首、藤井裕久幹事長、中西啓介選対委員長らは同日午後、党本部で協議した結果、①衆院議員が辞職して衆院補選に出馬するのは有権者や他党の理解を得にくい②制度の「盲点」を利用した形となり、党として選挙制度の欠陥是正を主張しにくくなる③自民党との選挙協力が不調に終わるなど、確実に当選できる環境が整っていない−との認識で一致。これを受けて藤井氏が同日夜、東氏に出馬を思いとどまるよう説得し、東氏も「党人として党の決定に従う」と受け入れた。

藤井氏はこの後の記者会見で「東氏はわが党の安保政策の中心人物であり、万一のことがあると、党にとって大きな痛手となる」と述べた。《共同通信》

【NATO】ユーゴ空爆第二段階に

ユーゴスラビアへの空爆作戦を第二段階に格上げした北大西洋条約機構(NATO)軍は28日夜(日本時間29日未明)、5日連続のユーゴ攻撃を行った。イタリア北部アビアン空軍基地から同日夜、60機以上の作戦が出撃。主な攻撃対象は、これまでの防空施設中心からコソボ自治州などのユーゴ部隊戦車などへ移行する。

コソボ自治州では、ユーゴ軍によるアルバニア系住民への攻撃が激化した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、27、28両日だけで約1万5000の避難民がアルバニア国境に到着、「破局的人道状況の瀬戸際」(NATO報道官)にある。NATO軍は今後、英空軍のハリアー攻撃機4機などを新たに投入、ユーゴ側の残虐行為阻止に全力を挙げる。

第二段階の主な攻撃範囲は、北緯44度以南のユーゴ領。コソボ全域が含まれる。《共同通信》

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「朝までコソボにとどまっていたら射殺すると、セルビア人に警告された」−ユーゴスラビア・コソボ自治州からアルバニアに28日、ユーゴ軍などに脅された女性や子供を中心とする大量のアルバニア系難民が流入した。アルバニアのメイダニ大統領は、これら難民を保護できないとして、北大西洋条約機構(NATO)にコソボへの地上軍派遣を求めた。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、28日だけで6000−8000人の難民がアルバニア国境に到着。27、28の両日では計1万4000−1万5000人に達したとみられる。

難民らによると、ユーゴ部隊は男性を残し、女性と子供にコソボから出ていくように命じた。ある女性難民(45)は、15歳の息子にドレス、ショールを着せるなど女装させて逃げてきた。だが、これら難民は、ユーゴ側によるアルバニア系住民殺害の現場は目撃していないという。《共同通信》

3月28日　その日のできごと(何の日)