平成3602日目
1998/11/18
この日のできごと(何の日)
【和歌山保険金詐欺事件】夫婦を3度目の逮捕
和歌山市の保険金欺事件で和歌山東署捜査本部は18日、夫のB容疑者(53)と、同容疑者のシロアリ駆除会社の元従業員(36)の食べ物に、それぞれヒ素を混入し殺害を図ったとして、殺人未遂容疑で元保険外交員の主婦林真須美容疑者(37)を再逮捕した。また交通事故を装い保険金をだまし取ったとして詐欺容疑で両容疑者を再逮捕した。両容疑者とも容疑を否認、真須美容疑者は「何も答えることはない」、B容疑者は「細かいことは今は言えない」と話しているという。
両容疑者の逮捕は3度目。詐欺の共犯とされるB容疑者が殺人未遂事件の被害者になるという異例の展開となった。
捜査本部は、毒物カレー事件で真須美容疑者を再逮捕する方針を既に固めているが、今回の殺人未遂事件を先に立件することで、ヒ素を使った犯行の流れを明確にしたいとしており、捜査を終える12月上旬にもカレー事件に着手する。
調べによると、真須美容疑者は昨年2月6日、入院先から帰宅したB容疑者に、ヒ素を混入したくず湯を飲ませて殺害しようとした疑い。同容疑者は容体が急変、一時危篤状態に陥り同年8月まで入院し、体内からヒ素が検出された。同容疑者には当時1億4000万円の生命保険が掛けられていた。
同年1月28日から3日連続で飲食後に嘔吐や下痢の症状を訴えたほか、昭和63年と平成7年にもヒ素中毒と似た症状を起こしており、捜査本部は真須美容疑者が保険金目当てに繰り返しヒ素を混入したとみている。
また真須美容疑者は昭和63年2月14日、元従業員にヒ素を混入したお好み焼きを食べさせ殺害しようとした疑い。元従業員の体内からもヒ素が検出された。元従業員は手足に重い障害が残り、高度障害保険金約3000万円が同容疑者に渡ったが、詐欺罪の時効は成立している。
一方、両容疑者は、B容疑者が平成5年5月18日に有田市内の旅館で転び右ひざを負傷した際、和歌山市内でミニバイクを溝に落として交通事故を偽装。同年10月から6年8月にかけ交通事故に支払われる後遺障害保険金など約2000万円をだまし取った疑い。
真須美容疑者は無職男性(35)に対する殺人未遂容疑などで、B容疑者は保険金詐欺容疑などで10月4日に逮捕。起訴後、別の殺人未遂や詐欺容疑でそれぞれ再逮捕され、今月17日に追起訴された。《共同通信》
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【大相撲九州場所】11日目
大相撲九州場所11日目(18日・福岡国際センター)トップの琴錦は玉春日を押し出し11連勝。星一つの差で続く土佐ノ海も栃東を押し出し10勝目を挙げた。二人を2敗で追っていた二子山勢のうち、勝ったのは濱ノ嶋を切り返しで下した横綱貴乃花だけ。横綱若乃花は若の里につり出され、大関貴ノ浪は小結出島の寄りに屈した。若の里は初金星。大関武蔵丸は闘牙を押し出し、勝ち越し。《共同通信》
【サッカー・ラモス瑠偉選手】引退会見
14日の柏レイソル戦を最後に現役を引退したJリーグ、ヴェルディ川崎のラモス瑠偉選手(41)が18日、都内で記者会見を行い、21年間の選手生活にピリオドを打った経緯や、将来、指導者として日本サッカー界に復帰する希望などを語った。
年末の天皇杯を待たず引退を決めたラモスは「心身ともにまだやれる力はあると思うが、最近のJリーグの悪いニュースを聞いて嫌になったところがあった。選手としては十分にやり、燃え尽きた感じがしている」と心境を語った。
年明けには故郷ブラジルなど南米に渡って指導者としての勉強を行う計画を明らかにし、「このままのJリーグでは、日本の才能のある子供が消えてしまう。日本で指導者ライセンスを取って、どこでもいいからJリーグの監督として役に立ちたい」と意欲を示した。
現役一番の思い出は、1993年に日本代表として出場し、「ドーハの悲劇」と呼ばれたワールドカップ(W杯)米国大会のアジア最終予選での敗戦。「サッカーを二度としたくない、と思うほどだった。あの悔しさをJリーグにぶつけて、川崎は連覇できた」と全盛時を振り返った。《共同通信》
【文部省】学習指導要領改定案を公表、ゆとり教育を推進
文部省は18日、2002年度から実施される完全学校週5日制の下での学習内容、指導方法を示した小中学校の学習指導要領案と幼稚園の教育要領案を公表した。指導要領の海底は1989年3月以来、約10年ぶり。
「ゆとりの中で自ら学び考える力を育成する」ことを柱に、教科内容を基礎・基本に厳選。創意工夫を生かした教育のため「総合的な学習の時間」(総合学習)を新設し、授業時間を弾力化したり学校の裁量範囲を広げたりするなど21世紀の学校像を提起した。
教科内容は現行より約3割、最も量があった68−69年指導要領に比べ4割近く消滅したとしている。《共同通信》
【民主党・菅直人代表】「自自連立は民主に有利」
民主党の菅直人代表は18日午後、山形市で講演と記者会見を行い、公明党に対して「個別の政策協議とは別に政権協議に踏み込んでほしい」と要請し、近く正式に申し入れる意向を表明した。管代表は自民、自由両党の政策協議に関して「保保連合というより、自由党の自民党への復帰路線だ」と分析。
その上で「自自(連携)が進めば進むほど大きなチャンスだ。私たちが野党の王道を歩んでいくことが明確になる」と述べ、今後、政策的な対立軸が鮮明になるなど、民主党に優位に働くとの認識を示した。《共同通信》
【小渕恵三首相】マレーシアから帰国
小渕恵三首相は18日、マレーシアで開かれていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会議や個別会談の全日程を終了、同日夕、帰国の途に就いた。一連の首脳外交で首相は、アジア経済危機支援に対する積極姿勢をアピール、参加国もこれを評価した。しかし、日本側が拒否した林・水産物の関税撤廃問題をめぐって、自由化を求める米国などとの間に微妙なしこりを残した。
「プラス成長を来年度は必ず実現する」−。首相は今回のAPECに先立って、24兆円規模の緊急経済対策を打ち出しマレーシア入りした。また、首相は、アジア諸国の資金調達を日米で共同支援するため、クリントン米大統領との共同声明を発表。その上で、各国首脳との会談の席上、景気回復へのけん引役を果たす姿勢を強調するとともに、アジア金融支援のために300億ドルを拠出する「宮澤構想」などの具体化を急ぐ決意を示した。
これに対し、参加国はこぞって日本の姿勢を高く評価。アジア諸国からは「宮澤構想を早期に実行してほしい」(チュアン・タイ首相)、「円借款の早期実行を」(マハティール・マレーシア首相)などと期待が寄せられた。
今会議の焦点の一つだった林・水産物の関税撤廃問題については、首脳レベルの会議に持ち込まれる事態が回避され、世界貿易機関(WTO)での次期自由化交渉にゆだねられた。首相は「わが国の主張が認められた」として、安堵の表情を見せた。
しかし、ハワード・オーストラリア首相は、小渕首相との会談で、日本の自由化努力を強く求め、その対応に不満をにじませた。また米国側にも、「日本は援助外交で自由化の流れを妨げた」との批判がくすぶり、1999年末に始まるWTO交渉に向けて対日圧力が強まるのは必至とみられる。《時事通信》