平成3601日目

1998/11/17

【APEC・非公式首脳会議】開幕

アジア太平洋経済協力会議(APEC)の非公式首脳会議が17日午後、クアラルンプールで開幕した。アジア経済危機への対応が今回の最大のテーマ。通貨・金融危機がアジアから世界に広がった事態を踏まえ、投機的な短期資金の動きに対する監視・規制や、市場に大きな影響を持つ格付け会社の在り方などについて首脳同士が直接意見を交換、危機再発防止に向けた枠組みづくりを目指す。

議長国マレーシアが短期資金規制に積極的なのに対し、米国は規制には慎重。会議は18日夕に首脳宣言を採択して閉幕するが、宣言の中に具体策を盛り込めるかが焦点となっている。

人権に関心の強い米国は、ゴア副大統領が16日の演説で拘置中のアンワル前副首相支持者によるマレーシアの民主化運動支持を表明。マハティール首相は17日、小渕恵三首相との会談の中で米国の姿勢を強く批判、アブドラ外相も「内政干渉だ」との異例の抗議声明を発表し、人権問題でも対立が深まっている。

17日は、会議の議題を確認した後、参加21カ国・地域の首脳と、民間人で構成するAPECビジネス諮問委員会が対話。小渕首相は、国際金融システムの強化策として①大規模で急激な資本移動への対応強化②国際通貨基金(IMF)・世界銀行の機能見直し-を訴えた。《共同通信》



【小渕恵三首相】APEC首脳と会談

小渕恵三首相は17日午後、クアラルンプール市内のホテルなどでオーストラリアのハワード首相、カナダのクレティエン首相、ペルーのフジモリ大統領、フィリピンのエストラダ大統領、インドネシアのハビビ大統領と相次いで会談した。

小渕首相はハビビ大統領に対し、インドネシアの政情不安について「関係者が自制をもって行動し、状況を安定化させることを期待している」と、事態の早期収拾を求めるとともに、インドネシアが進めている政治改革や来年5−6月に予定されている総選挙に協力する意向を表明。ハビビ大統領は「法に沿った変化の第一歩だ」とした上で、日本の支援は受け入れたいとの考えを示した。

小渕首相は16日発表した24兆円規模の緊急経済対策を各国に説明し、来年度にはプラス成長に転換させたいとの強い決意を表明。クレティエン首相は日本に早期の景気回復を求めた。300億ドルのアジア金融支援構想についてはエストラダ、ハビビ両大統領が早期の具体化に期待感を表明した。ハワード首相はヘッジファンドなど短期資本の監視を強化すべきだとの考えを示した。

また小渕首相は韓国、タイの経済状況について「底を打ったのではないか」との認識を明らかにした。《共同通信》

【民主党】「菅たたき」に対抗へ

民主党は17日の常任幹事会で「菅直人代表に対するメディアのバッシングが目に余る」として、今後は中傷記事などに法的措置を含めて党として厳しく対応していく方針を決めた。背景には、一部週刊誌による菅氏の女性問題報道などで党のイメージが低下することへの危機感がある。

常任幹事会では、月刊誌「選択」11月号の掲載記事をめぐり、「菅代表に『5億円の官房機密費が渡った』との内容は事実無根だ」として、同誌の発行元に対し民事、刑事両面で法的措置を取ることも決めた。菅氏の女性問題に関しては、同氏が18日にも記者会見で説明する方向だ。《共同通信》

【自民党・森喜朗幹事長】「自自連立かどうか、、、」

「自自連立でいくべきかどうか、中間で苦しんでいる」自民党の森喜朗幹事長は17日夜、都内のパーティーであいさつし、自由党との連立をめぐって党内が二分されていることに、悩める心境を吐露した。

森氏はまず「小渕恵三首相、野中広務官房長官は大体(自自に)かじを切っているような気がする」と説明。その上で「小渕政権をつくったのは加藤紘一前幹事長や山崎拓前政調会長で、一方の梶山静六元官房長官や亀井静香元建設相は小渕総裁を阻止しようとした。(自自に切り替えるのは)大恩ある人の意に反することになると首相も言っている」と述べた。

野中氏が「小沢一郎自由党党首にひれ伏してでもお願いしなければならない」と発言したことについては「ひれ伏すのは逆という気がしないでもない」とも。《共同通信》

【自民党・野田実議員】拡大連座制適用で失職

1996年の衆院選をめぐり、選挙違反事件で公選法の「拡大連座制」を適用され、大阪高裁で当選無効と和歌山3区で5年間の立候補禁止を命じられた自民党の野田実議員(61)の上告審で、最高裁第三小法廷は17日、野田氏の上告を棄却する判決を言い渡した。野田氏は失職した。

千種秀夫裁判長は、秘書を連座対象に含めた改正公選法の規定について合憲の初判断を示した上で「選挙違反で有罪が画定した地元事務所職員は秘書に当たらない」との野田氏側の主張を「理由がない」と退けた。連座制が強化された94年の公選法改正以後、国会議員が失職するのは初めて。《共同通信》

【大相撲九州場所】10日目

大相撲九州場所10日目(17日・福岡国際センター)平幕の琴錦がもろ差しから栃東を寄り切り、10連勝で優勝争いの単独首位を保った。土佐ノ海も魁皇を押し出し、1敗を守った。2敗で追う力士はそろって勝ち越し。横綱貴乃花は若の里を寄り切り、横綱若乃花は際どい相撲の末、濱ノ嶋をすくい投げで退けた。大関貴ノ浪も栃乃洋を上手ひねりで下した。若乃花は今年66勝目で単独の年間最多勝を確定した。大関武蔵丸と小結武双山が7勝目を挙げた。関脇千代大海は4敗目。十両は和歌乃山、新十両の雅山の武蔵川部屋勢二人が2敗で並んでいる。《共同通信》

【東京高検】三浦和義氏を収監

「ロス殴打事件」で保険金目当てに妻一美さん=当時(28)=を殺そうとしたとして、殺人未遂罪で懲役6年の実刑判決が確定した元会社社長三浦和義被告(51)に対し、東京高検は17日午後、都内の検察関連施設に出頭を要請して身柄を拘束。東京・小管の東京拘置所に収監した。

三浦被告は今後、拘置所内で健康診断や作業適性の検査などを受けた後、服役先の刑務所に移送される。

同被告は一、二審判決で算入された未決拘置日数などを差し引いた約2年2カ月の刑期を残している。

三浦被告は、最高裁第一小法廷で9月16日に上告が棄却され異議を申し立てたが、第一小法廷は10月6日に棄却、実刑判決が確定した。《共同通信》

【和歌山保険金詐欺事件】夫婦を2度目の起訴

和歌山市の保険金詐欺事件で和歌山地検は17日、夫のB容疑者(53)の両手足の機能が完全に失われたように病状を偽り高度障害保険金1億3700万円をだまし取ったとする詐欺罪で、A子(37)、B両容疑者を、また知人の無職男性(35)にヒ素入りのうどんを食べさせ殺害を図ったとする殺人未遂罪でA子容疑者をそれぞれ追起訴した。

両被告の起訴は10月25日に続き2度目。両被告は起訴事実について黙秘、調書の作成も拒否しているという。

和歌山東署捜査本部は18日午前、B被告と、同被告のシロアリ駆除会社の元従業員(36)の2人に対する殺人未遂容疑でA子被告を、交通事故を偽装した保険金詐欺容疑で両被告をそれぞれ再逮捕する。また12月上旬をめどに毒物カレー事件の殺人、殺人未遂容疑でA子被告を逮捕する方針。

起訴状によると、両被告は、B被告の手足の機能が完全に失われたように装って医師から取得した「食事も自力で摂取できず、運動障害や知覚障害が高度に残り、介護者が必要」との虚偽の診断書を保険会社に提出。昨年11月から12月にかけて、4社から死亡時と同額の高度障害保険金約1億3700万円をだまし取った。

A子被告は、無職男性を殺害して保険会社など7社から総額約1億2900万円の保険金をだまし取ろうと計画。今年3月28日午後8時半ごろ、両被告宅でヒ素を混入したうどんを食べさせた。男性はすぐに吐き出したため死亡しなかったが、急性ヒ素中毒になった。両被告は黙秘しているが、同地検は「専門家の鑑定など関係証拠から両被告の犯行は明らか」としている。《共同通信》



11月17日のできごと