平成3565日目

1998/10/12

この日のできごと(何の日)

【金融再生法】成立

破たんした金融機関の処理策を定めた金融再生関連法は12日昼の参院本会議で、自民党と民主党、公明、社民党などの賛成多数で可決、成立した。政府与党の今国会での最重要法案は一応成立したものの、野党案を基にした共同修正で内容は大きく変わり、健全銀行に資本注入する金融機能早期健全化法案が終盤国会に残されている。現行の金融安定化法は廃止される。

経営再建を断念した日本長期信用銀行は、金融再生関連法が施行される20日前後にも新法の適用を申請し、特別公的管理(一時国有化)の第一号となる見通しだ。

同関連法では破たん処理や金融危機管理の主体として、金融再生委員会を創設する。同委員長となる担当相には野中広務官房長官の兼務が有力視されている。

破たん銀行は①金融整理管財人による清算②国が普通株を取得する特別公的管理③公的ブリッジバンク(つなぎ銀行)―のいずれかで処理される。

破たん銀行の不良債権処理や特別公的管理の株取得などは、預金保険機構に新設する「金融再生勘定」で賄う。

特別公的管理は、預金の払い戻し停止の恐れがある銀行にも適用できる。管理は営業譲渡や株式譲渡などで終了することになる。管理を終えた銀行の子会社化や受け皿となる銀行への資本注入も可能になる。金融再生委発足には1、2カ月の準備期間が必要。その間は首相が権限を代行する。

不良債権回収のため、住宅金融債権管理機構が整理回収銀行を吸収合併して、整理回収機構(日本版RTC)を創設する。

同関連法は、金融機能再生法、金融再生委設置法、金融再生委関係整備法、預金保険法改正のほか、債権回収業(サービサー)法と債権譲渡円滑化法、競売手続き円滑化法、特定競売手続き法から成っている。《共同通信》

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【プロ野球】全日程終了

横浜が38年ぶりのリーグ優勝を成し遂げ、西武が混戦を制して連覇を果たしたことしのプロ野球、セ、パ両リーグは12日、全日程を終了した。セの2位は中日、3位は巨人で、昨年日本一のヤクルトは4位に低迷し、以下広島、阪神となった。

パは前半戦を独走しながら後半息切れした日本ハムが2位、オリックスと21年ぶりにAクラス入りを果たしたダイエーが同率3位で、5位近鉄、ロッテは2年連続で最下位となった。

セのタイトル争いは松井(巨人)が34本塁打で初の本塁打王に輝くとともに100打点で打点王、最高出塁率(4割2分1厘)のタイトルも初めて獲得し、首位打者は打率3割3分7厘で鈴木尚(横浜)が2年連続で手にした。《共同通信》

イチローが新たな金字塔を打ち立てた。これまで、だれも成しえなかった5年連続首位打者の偉業を達成した。3割5分8厘は、210安打を放った1994年の3割8分5厘に次ぐ好成績だ。この大記録を、イチローはこれまでで最も波乱に満ちたシーズンで達成した。イチローの天才ぶりを改めて浮き彫りにしたシーズンでもあった。

イチロー自身はキャンプから近年にない好調を維持してシーズンに臨んだ。しかし、チームは投打の歯車がかみ合わず、いきなり最下位を低迷。チームが優勝争いをする中で、自らも好成績を残してきたイチローにとっては初めての体験だったが、それでも打席では:集中力を切らさなかった。

チームの不振、死球禍など多くの試練を乗り越えたことについて、イチローは「とにかく、今年はいろんなことがあり過ぎて、一言では振り返れない」と語った。前人未到の領域に達した天才打者が、次はどんな偉業を達成するのか。《共同通信》

【小渕恵三首相】野党4会派と党首会談

小渕恵三首相は12日夜、金融機関の破たんを未然防止するための金融機能早期健全化法案について野党4会派と党首会談を行い、特に著しい過少資本銀行への資本注入を厳しく制限した修正案を提示、共同提案者となるよう要請した。平和・改革、自由党は修正案を評価し、応じる考えを表明した。民主党は「情報開示が不十分」として修正案を拒否。社民党は賛否を留保した。

同修正案は13日の衆院金融安定化特別委員会と本会議で自民党、平和・改革、自由党の賛同で可決、参院に送付される運び。会期末の16日に成立する見通しだ。《共同通信》



10月12日 その日のできごと(何の日)