平成2456日目

平成7年9月29日(金)

1995/09/29

【沖縄米兵少女暴行事件】3米兵を起訴

那覇地検は29日、女子小学生暴行事件で沖縄県の米軍基地内に拘束されていた米兵3人を婦女暴行致傷などの疑いで起訴した。米国側は日米地位協定に基づいて日本側に身柄を引き渡し、3人は那覇拘置支所に収監された。

この事件では米軍の身柄拘束を認めた地位協定の規定をめぐって議論を呼んだが、県警が逮捕状を取ってから22日ぶりに、日本側が身柄を拘置することになった。地検は書類送検を受けて7日後のスピード起訴。県内で高まる即時身柄引き渡しや地位協定見直しの要求に配慮したものとみられる。

起訴状によると、3人は9月4日午後8時すぎ、沖縄本島北部の住宅街にレンタカーを止め女性を待ち伏せ。偶然通りかかった女子小学生の顔を殴るなどして車で連れ去り暴行した。

県警は7日に3人の逮捕状を取り米軍に身柄引き渡しを要求したが、地位協定を理由に拒否された。那覇地検は22日に書類送検を受けた後、米軍が毎日連れてくる3人を調べていた。《共同通信》



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【世界柔道男子78キロ級】古賀稔彦選手、金メダル獲得

柔道の世界選手権第2日は29日、千葉市の幕張メッセイベントホールで男女各2階級を行い、男子78キロ級で古賀稔彦(日体大教)が日本に今大会初の金メダルをもたらした。

バルセロナ五輪71キロ級で優勝して以来の世界の大舞台に復帰した古賀は、切れの鋭い投げ技が完全に復活。5試合すべてを一本勝ちして優勝した。古賀の世界選手権優勝は1989、91年大会の71キロ級に次いで3度目。

古賀同様、1階級上げて86キロ級に出場した吉田秀彦(新日鉄)は決勝で、93年大会の78キロ級決勝の相手、全己盈(韓国)の大外刈りに一本負けを喫した。

女子66キロ級の石橋千里(あさひ銀行)は4回戦まで勝ち上がったが敗れ、敗川者復活戦は初戦で敗退。61キロ級の恵本裕子(住友海上火災)は1回戦で敗れ、敗者復活戦にも回れなかった。《共同通信》

【村山富市首相】景気浮揚に全力

第134臨時国会が29日集され、村山富市首相は午後、衆院本会議で所信表明演説を行った。引き続き、参院本会議でも演説する。

首相は「景気回復内閣」を旗印に、総事業規模で14兆2000億円の経済対策などを挙げ、切れ目のない景気対策を打ち出すことで景気浮揚に全力を挙げる決意を表明した。

また、今国会での平成7年度第二次補正予算の早期成立、オウム真理教事件を契機とした宗教法人法改正に意欲を示した。同時に、行財政改革や11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)大阪会合など内外の課題に積極的に取り組む姿勢を強調。「その実現のため引き続き国政を担っていく決意」として、自民、社会、さきがけ3与党の信頼関係を基軸に政権担当に強い意欲を示した。

首相は阪神大震災や地下鉄サリン事件、銃器犯罪の急増で「国民の安全への危ぐが強まっている」と指摘。「安全で安心できる社会の構築」を最重要課題に掲げ、「被災地の本格復興、災害対策基本法改正などによる災害対策の充実・強化、凶悪犯罪の再発防止などに力を注ぐ考えを打ち出した。

今国会の最大焦点である宗教法人法問題については「信教の自由と政教分離の原則を順守しつつ必要な法改正に取り組む」と積極姿勢を強調、金融機関の不良債権問題の早期解決、住宅金融専門会社への対応策の年内取りまとめに努力する姿勢も示した。《共同通信》

【武村正義蔵相】「来年の今ごろはベスト1」

英国の有力金融誌、ユーロマネーから「今年のワースト蔵相」に選ばれた武村正義蔵相は29日、閣議後の記者会見で「事実誤認が多く、本当に日本の経済、財政金融をご存じの人が書いたのか」と反論。「景気、不良債権問題に打つべき手は打っているので、来年の今ごろはベスト1に評価されると期待したい」とジョークで批判をかわした。

ワースト蔵相の感想を聞かれた武村蔵相は「いちいち反論するのも大人げないが」と前置きしながら事務当局が記事を分析し反論を加えたメモを取り出し、「保険業法の不手際が株安を招いたとあるが、そんな事実は聞いたことがない」「金融機関の不良債権で大蔵省は何種類もの紛らわしい計数を出し、と言うが、そんなことはしていない」などと記事の内容が事実に基づいていないと反論した。

蔵相が「ワースト」に選ばれた背景には、日本の不良債権問題や景気低迷が世界経済に悪影響を及ぼすことに対する欧米各国の強い懸念がある。メモを周到に用意した大蔵省の事務当局にも反論によって「日本不安」を打ち消したいとの狙いがあるようだ。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・臨時国会召集日の29日、村山富市首相は衆参両院本会議のため官邸と国会を往復。「いい運動になるわ。ふだん歩かんからね。今日は1万歩くらい歩くかな?」と記者団に話し掛け、いつになく上機嫌。体調を聞かれても、モーニング姿で大きく両手を広げて「そんなもんは自然体じゃ。いよいよ国会だな。『いい着物、着ると心が引き締まる』という俳句を知っているか。いや川柳かな。でも体はいつもかしこまっているから」と舌も滑らか。新党問題に加え、臨時国会は宗教法人法で与野党激突が必至。晴れ姿もいつまで続くやら。

○・・・自民党の橋本龍太郎総裁はこの日、衆院の土井たか子、鯨岡兵輔正副議長を訪ね、就任のあいさつ。「お世話になります」と切り出した橋本氏はテープルの灰皿に目をとめ「これがあると落ち着くなあ。ほっとする。たばこの煙があると」とヘビースモーカーならではの弁。すかさず土井氏が「じゃあたくさん煙を立ててあげましょう。煙のあるところには火がありますからねえ」と切り返すと、橋本氏は「議長が煙を立てては困る」と“懇願”。総裁としてのさい配ぶりが問われる初の国会となるだけに、煙はたばこだけにしてほしい?《共同通信》

【O・J・シンプソン事件】結審

前妻ら2人を殺害したとされるフットボールの元スター選手O・J・シンプソン被告の裁判はロサンゼルス地裁で29日、検察、弁護側双方が最終弁論を終え、昨年9月以来1年ぶりに結審した。ランス・イトー判事は12人の陪審員に対し、有罪、無罪を決めるに当たっての法的な留意点を説明した後、評議入りを求めた。全米注目の「世紀の裁判」はいよいよ終局を迎えた。

実質的な評議は週明けの10月2日に始まり、結論に達するまで日曜日を除く毎日、午前9時から午後5時までの予定で開かれる。

シンプソン裁判の陪審団は現在、黒人9人、白人2人、中南米系1人の構成。弁護側が「ロサンゼルス市警の人種差別主義者の捜査官によるでっち上げ」と無罪を主張するなど、当初から人種問題をはらんできただけに、評決にはかなりの時間がかかるとの見方が強い。

カリフォルニア州は、殺人など重要事件の裁判の陪審評決は全員一致と定めている。シンプソン裁判では、全員一致とならず評決不成立の可能性も指摘されているが、その場合には審理無効となり、新しい陪審のもとでやり直しとなる。《共同通信》



9月29日のできごと