平成3324日目
1998/02/13
この日のできごと(何の日)
【政府】米の対イラク武力行使を容認
橋本龍太郎首相、小渕恵三外相は13日、米国のリチャードソン国連大使と会談し、国連大量破壊兵器特別委員会(UNSCOM)の査察をイラクが拒否している問題で意見交換した。一連の会談を受け同日夕、外相と同大使が都内の外務省飯倉公館で共同記者会見し、共同新聞発表を出した。
この中で日本政府は「外交的解決が最善の解決である」としながらも、同時に「すべての選択肢を取る余地が残されているとの米国の見方を共有する」と表明、外交努力が不調に終わった場合には、米国のイラクに対する武力行使を容認する考えを示した。
また橋本首相も会談の中でイラクが査察を無条件で受け入れるよう重ねて求めるとともに、「そのための外交努力を続けながら、米国など関係国と協調して処理する」と述べ、間接的ながら米国の対応への支持を表明した。《共同通信》
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【長野五輪】第7日
第18回冬季オリンピック長野大会第7日は13日、ノルディックスキー複合前半の飛躍を行い、荻原健司(北野建設)は1回目85.5メートル、2回目90メートルで226点の9位と、金メダルが苦しいスタートとなった。双子の弟、荻原次晴(北野建設)が87.5メートル、91.5メートルの232.5点で3位とメダルを狙える位置につけた。
トップは最長不倒の94.5メートルを飛んだ今季のワールドカップ(W杯)総合首位のビャルテエンゲン・ビーク(ノルウェー)。荻原健は14日の後半距離で、ビークをタイム差1分30秒で追うことになった。古川純一(リクルート)は4位、森敏(野沢温泉ク)は34位。
天候不良で延期されていたアルペンスキーの男子滑降が始まり、ジャンリュク・クレティエ(フランス)が1分50秒11で優勝した。フランス勢の同種目優勝は1968年グルノーブル大会以来、30年ぶり。富井剛志(野沢温泉ク)は17位に終わった。《共同通信》
【厚生省】「年金白書」初刊行
厚生省は13日、国民年金と厚生年金の来年の制度改正に向け、公的年金制度の現状と問題点、改正に関する論議を紹介した「年金白書」を初めて刊行した。《共同通信》
少子・高齢化の進展で受給者が激増する一方、支払う側の現役世代は現象の一途をたどり、年金財政が危機的状況に陥ることは必至。このため将来的な給付水準引き下げの是非が焦点となっており、世代間の利害対立など問題点を分かりやすく説明し、国民の議論を促す狙いがある。今後も毎年発刊する。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は13日、首相担当の女性記者3人から14日のバレンタインデーを前にチョコレートや花束をプレゼントされた。これには最近仏頂面が目立つ首相も、満面に笑みを浮かべ「ありがとう」を連発。さらに「妻や娘はくれるどころか、僕がもらった(チョコレートの)中から、おいしいのを選んで持っていっちゃうよ」と橋本家のバレンタイン事情まで披露した。調子に乗ったのか、最後には「これで厳しい質問がなければいいんだけどね」とは、ねだりすぎ。
○・・・自民党の村上正邦参院幹事長はこの日の総務会で、「労働福祉省」など省庁再編後の新官庁名の変更を求める当選一回議員の署名活動を「業界団体を使って参院選で応援しないと脅しのようなことを言って(署名を)集めている。目に余る」とかみついた。総務会の冒頭、加藤紘一幹事長が「今後、このような署名活動は慎んでほしい」とくぎを刺したものの、納得できなかった様子。もっとも労相経験者の村上氏は、一連の行革論議で労働省寄りの言動がみられただけに、「参院幹事長としてより労働族としての発言では」との声も。《共同通信》
【米・クリントン大統領】対イラク、ロシア反対でも空爆
米国のクリントン大統領は13日ホワイトハウスで、ロシアが対イラク武力行使に異議を唱えても「米国にとってノーを意味するわけではない」と述べ、必要と判断した場合はロシアの反対を押し切ってでも空爆作戦に踏み切る考えを表明した。
バーガー大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は同日、ワシントンのナショナル・プレスクラブで緊急記者会見し、イラクに軍事的圧力をかけ続けることの「正当性」を強調。大量破壊兵器の脅威がなくならない限り「米国がイラクの前から立ち去ることはない」と語った。
大統領らの発言は、国連査察を拒否し続けるイラクに全面護歩を迫る狙いがあるが、これを受け、バグダッドで記者会見したイラクのアルカイシ外務次官は「米国は国連の名を借りて自国に有利な政策を遂行しようとしている」と全面的に反論した。《共同通信》