平成3164日目

平成9年9月6日(土)

1997/09/06

【故・ダイアナ元妃】ロンドンで国民葬

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先月31日にパリで交通事故に遭い36歳の若さで死去したダイアナ元英皇太子妃の「国民葬」が6日午前11時(日本時間午後7時)から、英王室にゆかりの深いロンドンのウエストミンスター寺院で行われた。

1965年のチャーチル元英首相の国葬以来の大規模な葬儀。葬列の沿道には数百万人が繰り出して見送ったのをはじめ、「世界でテレビやラジオを通じて25億人」(英国放送協会推計)が、対人地雷全廃などの運動や慈善、福祉事業で活躍した、波乱に富んだ「国民のプリンセス」(ブレア英首相)に最後の別れを告げた。

ダイアナさんの王室での生活は離婚で破たんしたが、自由と幸福を求めて王室に新風を吹き込んだ元妃の生涯は、国内で広い共感を呼び、伝統に固執する王室の在り方に一石を投じた。

葬儀はダイアナさんの生き方にふさわしく、国葬でも王室葬でもない「特別な人のための特別な葬儀」(王室スポークスマン)となった。葬儀には、エリザベス女王ら英王室、元妃の実家のスペンサー家の人々に加え、ヒラリー米大統領夫人やテノール歌手のパバロッティ氏な各界から元妃の友人が顔をそろえ、日本からは藤井宏昭駐英大使が出席した。

ブレア首相の追悼の聖書朗読などに続いて弔辞を述べた元妃の実弟のスペンサー伯は「マスコミがなぜ彼女をからかい、追いかけ回しては彼女を落胆させたのか理解できない」と激しい口調で、元妃の私生活を執拗に報じたメディアを批判。悲しみと怒りが入り交じった肉親の声に、寺院の内外から大きな拍手が起きた。

約1900人が参列した葬儀では、賛美歌だけではなく、元妃と親しかったポップス歌手のエルトン・ジョンさんがかつてマリリン・モンローさんの死を悼んでつくったバラード「キャンドル・イン・ザ・ウインド」の歌詞の一部を「さようなら、英国のバラよ…」と変えて歌い上げた。

最後に全国で1分間の黙とうがささげられた。葬儀に先立ち、ひつぎは砲車に乗せられてダイアナさんの住まいだったケンジントン宮殿から2時間かけてウエストミンスター寺院に向かった。途中からチャールズ皇太子やウィリアム、ヘンリー両王子らが後ろに続き、ダイアナさんが力を注いだ慈善、福祉事業の関係者らが歩いた。

葬儀の後、ひつぎはロンドン北西約120キロのノーサンプトンシャー・オルソープにあるダイアナさんの実家の領地に到着、同日中に池の小島に埋葬される。生前マスコミに追われ続けたダイアナさんを静かに眠らせたいとの遺族の思いが込められている。《共同通信》

パリで交通事故死したダイアナ元英皇太子妃のひつぎは6日午後(日本時間7日未明)、ウエストミンスター寺院での「国民葬」終了後、ロンドンの北西約120キロのノーサンプトンシャー・オルソープの実家、スペンサー伯家に運ばれ、所領内にある池の小島に埋葬された。

チャールズ皇太子との結婚と離婚、そして不慮の死と36年の短い人生を駆け抜けた元妃は、楽しい子供時代の思い出の地で永遠の眠りについた。《共同通信》



【Jリーグ第2ステージ】第10節

Jリーグ第2ステージ第10節(6日・カシマスタジアムほか)ガンバ大阪は、エムボマの4試合連続ゴーニルで名古屋グランパスを1−0で下し、7連勝で首位守った。

勝ち点1差で追う鹿島アントラーズは、ヴェルディ川崎から5点を奪い圧勝。3位のジュビロ磐田も柏レイソルに逆転勝ちした。横浜マリノスは、Vゴールでサンフレッチェ広島を振り切り7連勝。ヴィッセル神戸は4−2で京都サンガを破り、開幕からの連敗を9で止めた。清水エスパルスは試合なし。《共同通信》

【TOTO陸上】カール・ルイス選手、日本ラストラン

今季限りで現役引退する陸上のスーパースター、カール・ルイス選手(36)=米国=が6日、東京・国立競技場で行われたTOTO国際スーパー大会の100メートル特別レースを走り、ファンに別れを告げた。

日本でのラストランはルイス選手にあこがれる男子中学生7人と。スタンドから大きな拍手と歓声を浴びる中、中学生に1着を譲り、悠々と2着でゴールを駆け抜けた。

1991年の世界選手権東京大会100メートルがで9秒86の世界新記録を樹立して優勝し、ルイス全盛を示した国立競技場。「素晴らしい記憶が残るスタジアムで、陸上選手として日本のファンの前に来ることができてうれしかった」。レース後は中継テレビ局の実況席にも座った。

ルイスは13日、大学生活を送った米テキサス州ヒューストンで最後の走りを披露。その後は映画への出演なども予定しているという。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】中国側の懸念感じた

中国訪問中の橋本龍太郎首相は6日午前、北京市内のホテルで内外記者会見し、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)見直しに関し「日本の立場に対する中国側の理解は深めていただいたが、了解されたというものではない。中国側に懸念が存在していることを感じしている」と述べ、江沢民国家主席らとの会談でも懸念を解消できなかったとの認識を示した。

首相は、透明性を確保して見直し作業を行うことを重ねて表明するとともに「両国の安全保障対話や防衛交流を進め、事実を持って懸念を払しょくする努力をしていかなければならない」と強調した。「周辺有事」に台湾が含まれるかどうかについては、「台湾海峡は平和が維持されていると信じている。(台湾をめぐる紛争という)全く仮定の事態を想定して、議論しても意味がない」と明言を避けた。

ただ、首相は「これからも日本は『二つの国』を支持することはない」と述べ、台湾問題の平和的解決に重ねて期待感を表明した。

今後の日中関係は、日中共同声明と日中平和友好条約を基礎として「対話と協力の上に一層高度なものにしたい」と述べた。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】党三役続投を示唆

開僚人事に関連し「過去にどんな処分を受けても、処分が完了し、皆が有能さを認めて使おうということを、とがめる気持ちにはならない」と述べ、党内で検討されている佐藤孝行自民党行革本部長の入閣問題で、ロッキード事件での有罪確定が障害にならないとの認識を示した。

首相は六大改革推進のための継続性を強調し、三塚博蔵相や武藤嘉文総務庁長官の留任にも含みを示した。佐藤氏入閣は社民党に反発する動きがあり、武藤氏留任問題とも絡むためぎりぎりまで調整が難航することが予想される。

首相は、党、内閣人事のポイントとして①先の衆院選で自民党が公約した行政改革など6つの改革の推進②政策の継続性重視―とともに、沖縄振興策の推進を挙げた。

今後の政権の枠組みについては、現内閣が社民、さきがけ両党の協力で成立した経緯を指摘。「協力をいただいている以上、私の方から断るほどうぬぼれていない」と、自社さ3党の枠組み維持を重ねて表明した。同時に「それぞれの政策で協力していただける政党と話し合うことは当然だ」と述べ、政策ごとに新進党の協力を求めていく考えも示した。

自民党内で派閥活動が公然化していることに対しては「(6つの改革と)連動されることは迷惑だ。国民から自民党がおごっていると見られたら来年の参院選で手痛いしっぺ返しを受ける」と、自制を求めた。《共同通信》

【HANA-BI】ベネチア映画祭「金獅子賞」獲得

タレント、ビートたけしとして活躍している北野武氏(50)が監督・脚本・主演の三役を務めた新作映画「HANA-BI」が6日、イタリアのベネチアで開かれていた第54回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門で、グランプリに当たる金獅子賞を獲得した。

同映画祭でグランプリを受賞した日本映画は黒沢明監督の「羅生門」(昭和26年)、稲垣浩監督の「無法松の一生」(33年)に続き3作目。今年5月のカンヌ国際映画祭で今村昌平監督「うなぎ」がグランプリを受賞しており、世界三大映画祭(カンヌ、ベルリン、ベネチア)の二つを制する快挙となった。

受賞発表の後、北野監督は「テーマが日本的でまるっきり拒否されると思っていたが、理解してもらえることが分かり、本当にうれしい」と喜びを語った。

市内のホテルで行われた記者会見では約300人の映画関係者が祝福。同監督は質問に対して、今後も映画監督とタレント業を両立させていくと話した。

「HANA-BI」は「生と死」をテーマに中年の刑事とその周囲の人物たちに起きる悲劇を描いた作品。北野監督自らが脚本を書き、自ら主演している。同監督が3年前のバイク事故をきっかけに描き始めた水彩画も随所に盛り込まれている。岸本加世子さんらが共演。北野監督は東京都出身。平成6年、「その男、凶暴につき」で監督デビュー。以後、「あの夏、いちばん静かな海。」「ソナチネ」「キッズ・リターン」などを手掛けた。「HANA-BI」は7作目。日本公開は来年1月の予定。《共同通信》



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