平成3117日目

平成9年7月21日(月)

1997/07/21

【台湾・李登輝総統】対等な政治関係認めよ

台湾の李登輝総統は21日、台北で開かれている国民大会(憲法修正機関)で施政方針演説に当たる「国情報告」を行い、台湾を対等な「政治実体」として認めるよう中国に呼び掛ける一方、「国家の生存が何より重要」として財界が対中投資に慎重な姿勢をとるよう求めた。

李総統は昨年の報告では中台首脳会談開催の希望を示したが、今回は中台関係改善に向けた具体的な提案などはなかった。李総統は「中国は一つだが(大陸と台湾に)分割統治状態にある」と指摘し、中台関係の改善は中国当局がこの現実を認めるかどうかにかかっていると強調。また「中華民国は既に86年間存在し、再度独立を求める必要はない」として台湾は事実上の独立状態との考えも示した。

李総統は対中投資について、「ビジネスチャンスより国家の生存がより重要」として「(中台の)敵対状態がなくなっていない現状では、商工業界も政府の“忍耐強く急がない”政策に協力してほしい」と述べ、財界に対し慎重姿勢を求めた。

また、中国が台湾への武力行使を放棄していないとして国防力の強化を訴え、外交に関しては、今後も国連復帰運動を続け、各国との実務的関係を拡大していく意向を示した。内政では「大きな刑事事件が連続発生して市民を不安に陥れた」と治安悪化を認め、治安改善が「政府の最も差し迫った任務」と述べた。《共同通信》



【中日・山本昌投手】通算100勝

中日3−1阪神◇21日◇甲子園

中日の山本昌が7回4安打の力投で最多勝争いトップの12勝目、通算100勝を挙げた。中日は一回、立浪が2ラン、四回は矢野の適時打で加点した。八回から好救援した宣は16連続セーブポイント。《読売新聞》

通算100勝を達成した中日の山本昌。低めへの丁寧な投球と、効果的なスクリューボールで阪神打線をかわし切った。完投は逃したが「宣さんと記録を達成出来て、かえって良かった」と屈託がない。

プロ14年目。入団当初は「へなちょこボールを投げていた」(星野監督)ドラフト5位が、球界を代表する左腕の一人になった。《読売新聞》

【放射性元素ばらまき事件】大阪大職員を逮捕

大阪大遺伝情報実験室で実験用の放射性同位元素が盗まれ、施設内にばらまかれた事件で大阪府警捜査一課と吹田署などは21日、放射線障害防止法違反や威力業務妨害などの疑いで大阪大遺伝子複製研究室教務院、A容疑者(40)を逮捕した。同課は同僚への嫌がらせが目的とみて詳しい動機などを追求している。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】自衛艦派遣「法改正必要」

橋本首相は21日、在外邦人救出のための自衛隊艦船派遣の是非について「船の場合は機動性がないが、それでも航空機より大量に(人を)運べることはメリットだ。いろいろな手段が取れるようにしておくことが望ましい」と述べ、艦船の派遣を可能とするため、航空機に限定している現行の自衛隊法を改正すべきだとの考えを示した。記者団の質問に答えた。《読売新聞》

【酒鬼薔薇聖斗事件】「殺し」に執着

神戸の連続児童殺傷事件で兵庫県警須磨署捜査本部は21日までに、殺人などの疑いで再逮捕した中学3年の少年(15)の特異な精神状態が一連の犯行につながったとの見方を固めた。少年は犯行声明で「もう一人の自分」の存在を示唆し、取り調べでも一貫して「殺し」に執着。また犯行ノートでは自分が創造した神への信奉がうかがえるためだ。捜査本部は神戸地検と協議しながら動機面の捜査を進めているが、少年の精神状態に関する最終的な判断は、家庭裁判所送致後の調査や審判にゆだねる方針だ。

一方、少年の弁護団は「動機面で不可解な発言が多く、厳密な調査が必要」などとして、家裁に精神鑑定を申し立てる方向で検討を始めた。

捜査本部は6月28日の逮捕当初、遺体を中学校前に置いたことや、犯行声明で「義務教育への復讐」と記していたことなどから、学校への恨みが犯行の一因とみていた。しかし、少年は「いろいろな殺しの方法を試したかった」「殺せば僕の中で生きる」などと一貫して殺人行為への執着を示す供述を繰り返した。特に殺害や切断など残虐な犯行状況については詳細に説明しているという。

また、自宅から押収した。犯行ノートには自ら創造したとみられる「バモイドオキ神」を登場させ、連続通り魔事件を「聖なる実験」、A君殺害事件を「聖なる儀式アングリ」と位置付ける記述をしていた。捜査本部はこれらの資料や供述を分析、小学校時代からの猟奇的な関心を含め、少年の特異な精神・心理状態が、犯行の一因となったと判断したもようだ。

捜査が終結し次第、少年は少年鑑別所に身柄を移される見通し。精神状態は鑑別所で科学的に検査されるほか、家裁は医学、心理学の側面からの調査を進めるが、必要に応じて職権で精神鑑定もできる。《共同通信》



7月21日のできごと