平成3062日目

平成9年5月27日(火)

1997/05/27

【酒鬼薔薇聖斗事件】中学校校門に男児の頭部

5月27日のできごと(何の日) 酒鬼薔薇聖斗事件発覚(平成9年)

27日午前6時40分ごろ、神戸市須磨区友が丘七丁目の市立友が丘中学校の正門前の路上に、切断された子供の頭部が置かれているのを同校の管理人が発見、110番した。兵庫県警は殺人、死体遺棄事件として捜査本部を設置した。

調べでは、頭部は24日から行方不明になっていた同区友が丘、医師Hさん(41)の二男A君(11)=神戸市立多井畑小6年=。捜査本部は約130人態勢で残る遺体の発見と目撃者捜しなどに全力を挙げている。

現場は、今年3月16日に、相次いで殺傷された小学生の女児2人が通っていた市立竜が台小学校の南東約500メートルの住宅街。いずれの事件も被害者が子供で、現場が近接していることから捜査本部は関連を調べている。

頭部は正門の鉄扉のすぐ前に立てる形で置かれ、鋭利な刃物のようなもので切断されており、唇など顔の数カ所に切り傷があった。口に縦約20センチ、横約10センチの短冊状の紙をくわえさせられていた。紙には、縦に手書きの赤い字で「鬼薔薇」と書かれていたほか、挑戦的な内容も記されていた。26日夜から27日未明に置かれたらしい。

A君は、24日午後1時半ごろ、近所の祖父の家に行くと言って出掛けたまま、行方不明になっていた。同日夜に届け出を受けた須磨署は26日に写真を公開し、50人態勢で捜索。しかし①24日午後6時ごろ、頭部が見つかった現場の東約1キロの市営地下鉄妙法寺駅前を歩いていた②25日正午ごろ現場から約3キロ南の須磨離宮公園のベンチに座っていた−との目撃情報が得られただけだった。27日は人数を増やして捜索を続ける予定だった。

友が丘中には、A君の兄(13)が通っており、A君はよく中学校周辺で自転車で遊んでいたという。《共同通信》

神戸市須磨区友が丘市立多井畑小6年、A君(11)が殺害された事件で、兵庫県警須磨署捜査本部は27日、頭部が見つかった市立友が丘中学校の西約700メートルの雑木林で、A君の胴体部分の遺体を発見した。

また、口にくわえさせられていた紙片は2枚あり、それぞれ赤い字で「酒鬼薔薇聖斗」「私を止めることができるか」などと捜査をあざ笑う文言が書かれていたことが判明。計画的な犯行との見方を強め紙片などを分析、犯人像の絞り込みを急いでいる。

一方、同日午後の頭部の解剖で死後約2日、死因は手で首を絞めたものと分かった。

調べによると、胴体部分は、雑木林の中にある高さ約2メートルの金網フェンスで囲ったテレビ用の鉄塔下にあった。着衣は失跡時のA君の服装と同じで、ウインドブレーカーに名前の縫い込みがあった。フェンスの出入り口にはかぎが掛けられており、開けた形跡はなかった。鉄塔に至るまではかなりの急傾斜で、小道もなく地元の人もほとんど近寄らない場所である。このため捜査本部は周辺の地理に詳しい者の犯行とみている。

紙片はいずれも白地で、縦約30センチ、横約20センチと縦約25センチ、横約10センチの2枚。「私を…」などと書かれた大きい方の紙は細かく折られ、別の紙で包まれていた。2つの文言のほかにも記述があったという。

27日午前5時ごろ、友が丘中学校正門前を通った新聞販売店員は「何も置かれていなかった」と証言。約1時間後に通った別の新聞販売店員は「何かあったが、ろう人形だと思った」と話しており、この間に頭部が置かれたらしい。

捜査本部は頭部が見つかった後、捜査態勢を約430人に増強して現場一帯を捜索していた。《共同通信》



【バンダイ、セガ】合併を白紙撤回

ゲーム機大手のセガ・エンタープライゼスと、携帯型ペットゲーム「たまごっち」で知られる総合がん具メーカーのバンダイは27日、それぞれの社長が別々に記者会見し、ことし10月に予定していた合併計画を解消すると発表した。

バンダイ社内で、合併後に解散会社となる不安やたまごっちの成功で自主独立経営への自信を深めたことから、合併への反対意見が続出。同社の山科誠社長が「社内をまとめきれない」として同日夕、セガの中出隼雄社長に解消を申し入れた。合併計画を解消する代わりに、バンダイはセガに対して本格的な業務提携を申し入れた。

伝統的ながん具メーカーのバンダイは自由で家族的な雰囲気とされ、一方、ハイテク娯楽機器で急成長したセガは個性的な人材が多く、社風が大きく異なる。双方のトップの個性も違うことから、合併計画発表直後から合併を困難視する見方が広がっていた。

たまごっちをはじめとした個性的なアイデア商品を生み出すバンダイと、ゲーム機を中心に仮想現実(バーチャルリアリティー)などのハイテク技術を持つセガの相乗効果で総合娯楽企業を目指す「日本版ディズニー計画」はとん挫した。ただ両社とも、合併の形は崩れたが業務提携で当初期待した効果は得られる、としている。

両社は今年1月に合併に合意したが、最近になってバンダイの部長、課長級の社員多数がセガとの合併の見直しを求める嘆願書を経営陣に提出していたことが表面化。バンダイは26日に臨時取締役会を開き、予定通りセガとの合併を進めるとの方針を確認。27日に再度、臨時取締役会を開いて一人ひとりに意見を聞いたところ、山科社長を除く全役員が合併反対を表明したため、一転して解消を決めた。

27日夜、東京証券取引所で記者会見したセガの中山社長は「バンダイ社内で合併後に解散会社になるという面の不安だけが広がり、合併の真意が社員に十分伝わらなかったのが原因」と述べた。一方、都内のホテルで会見したバンダイの山科社長は「合併解消はたまごっちの成功とは関係ない」とし「(合併解消の責任を取っての)辞任は考えていない」と語った。《共同通信》

【経団連・豊田章一郎会長】不祥事続きで異例の要請

経団連は27日、東京・大手町の経団連会館で定時総会を開いた。豊田章一郎会長はあいさつで「最近、企業不祥事が相次ぎ社会の批判を招いていることは残念。あらためて(経団連が定めた)企業行動憲章の周知徹底と順守をお願いしたい」と異例の要請をした。

さらに会長は「会員企業は規制緩和を活用して新産業・新事業を興してほしい」と強調。来賓の橋本龍太郎首相も「改革はぬるま湯につかっていた企業には厳しいが避けては通れない」と述べた。

総会では新年度の計画として、税制委員会が法人税負担の実質的な軽減や連結納税制度の導入を求めていくことなどを決めた。また一本年度から稼働する二十二世紀政策研究所で行政改革、財政・税制問題などを中心に研究することも確認した。《共同通信》

【サッカーくじ法案】衆院通過

共産党を除く超党派のスポーツ議員連盟が提出したスポーツ振興投票実施法案(サッカーくじ法案)が27日、衆院本会議で賛成多数で可決された。直ちに参院に送られ、来週にも実質審議入りする見込み。今国会中の成立は確実で、早ければ平成11年のJリーグ開幕時からサッカーくじが売り出される見通し。

23日の衆院文教委員会の採決では、形の上では共産党以外の各党がすべて賛成に回ったが、本会議では共産以外でも党議拘束掛けていない社民、民主両党などの一部議員が反対。本会議欠席者は橋本龍太郎首相、田中真紀子氏(自民)ら3、40に上った。参院には衆院より法案への慎重意見が多く、反対派は最後の巻き返しに力を入れる。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・梶山静六官房長官は27日、沖縄特産のミンサー織のネクタイを締めて「沖縄政策協議会」に出席、大田昌秀沖縄県知事と会った。冒頭、知事が同じミンサー織のネクタイを着けているのを見つけ「いいネクタイですね」とほめ、自分のを「沖縄出身の知人からもらった」と紹介した。その後記者団に「知事と会うので締めてきたが、同じネクタイで驚いた。皆さんもご愛用を」とPR。大田知事の反対を押し切る形で米軍用地特別措置法を改正した梶山氏。沖縄の伝統民芸品の売り込みは、せめてもの償い?

○・・・民主党の菅直人代表はこの日、国会内で武藤嘉文総務庁長官と鉢合わせするなり「いつもらえるんですか」と切り出した。菅氏の念頭にあったのは、長崎県諫早湾などの干拓事業について、総務庁が農水省に再検討を求めた勧告への回答。一瞬ポカンとした武藤氏だが「明日ですか、明後日ですか」とのたたみかけに事情を察知し「今月いっぱいです」。菅氏は「よろしくお願いしますよ」と手を差し出して握手したが、矢継ぎ早の質問に武藤氏は苦笑い。やはりパフォーマンスとなると菅氏に軍配。《共同通信》

【梶山静六官房長官】自民党・加藤紘一幹事長と会談

梶山静六官房長官と自民党の加藤紘一幹事長は27日昼、首相官邸で会談し、首都機能移転計画を延期、凍結することで一致した。政府と与党3党による財政構造改革会議(議長・橋本龍太郎首相)の最終報告に盛り込む方針。

26日に出された財政構造改革会議の中間報告は、公共事業などの各種長期計画が期間延長を打ち出しており、巨額費用を伴う首都機能移転計画も延期、凍結せざるを得ないと判断した。《共同通信》



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