平成3058日目
1997/05/23
この日のできごと(何の日)
【ペルー政府】青木盛久前駐ペルー大使に勲章授与
リマの日本大使公邸人質事件で勇気と不屈の精神を示したなどとして、ペルー政府は23日、青木盛久・前駐ペルー大使に同国最高位の「ペルー太陽大十字勲章」を授与した。
東京・渋谷のペルー大使館で、ビクトル・アリトミ駐日大使から勲章を授与された青木前大使は「晴れがましい場で高い評価をいただき、名誉に思う。これは私一人のものではなく、団結と自尊心をもって過ごした24人の(日本人)人質全員のものだ」とあいさつ。
フジモリ大統領の「大使が示した勇敢さはペルー国民の記憶に刻まれるだろう」という親書が読み上げられると、列席した橋本龍太郎首相は「大統領の言葉を青木さんは忘れないだろう。126日間、心休むことはなかった」と言葉を詰まらせながら前大使をねぎらった。《共同通信》
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【大相撲夏場所】13日目
大相撲夏場所13日目(23日・両国国技館)1敗の横綱貴乃花と2敗の横綱曙がともに勝った。貴乃花は平幕の水戸泉をはたき込み、12勝1敗で単独首位を堅持。曙は大関武蔵丸をはたき込んで2敗をキープした。武蔵丸は4敗目。14日目に貴乃花が勝ち、曙が敗れると、貴乃花の2場所連続17度目の優勝が決まる。大関貴ノ浪は平幕の栃乃和歌の寄りに屈し4敗目を喫した。平幕の小城錦は10勝目を挙げた。小結貴闘力は負け越し。新入幕の栃乃洋と元大関小錦が勝ち越した。十両は新十両の時津海が10勝3敗で単独トップを保った。《共同通信》
【小川証券】休業届を提出
経営危機に陥っている、山一證券系列の小川証券(大阪市、社員80人)は23日、顧客の資産引き出しが相次ぎ、親会社の山一證券も支援を断念したことから営業継続は難しいと判断、大蔵省近畿財務局に26日から営業を休止すると届けた。7月31日をめどに自主廃業を申請し、解散する。
自主廃業が認められれば、1989年の高木貞証券以来、17年ぶりの証券会社の倒産となる。顧客の預かり資産は、証券業界で設立した「寄託証券保障基金」が初めて活用され、全額保護される。営業休止後も預かり資産の引き出しには応じる。《共同通信》
【コンゴ民主共和国(旧ザイール)】カビラ大統領が就任
コンゴ・ザイール解放民主連合(ADFL)の幹部ゲンダ氏は23日未明、首都キンシャサで記者会見し、ADFL指導者のローレン・カビラ氏の大統領就任とともに、閣僚13人から成る内閣の名簿を発表、新国家「コンゴ民主共和国」の樹立を正式に宣言した。
日本を含む主要国が新国家を正式に承認することを表明しており、32年間に及んだモブツ前大統領の独裁体制が続いた旧ザイールは、民主体制の確立と国家再建を目指して新たな船出をすることになった。
しかし新政権の閣僚から、既存野党のうち首都で最も影響力の強い民主社会進歩同盟(UDPS)の党首チセケディ前首相が事前の予想に反して外されたため、UDPS支持者が反発するのは必至。カビラ政権は発足当初から多難な前途が予想される。《共同通信》
【英・ブレア首相】欧州協調を表明
欧州連合(EU)の臨時首脳会議が23日、オランダのノルトワイクで開幕、初の国際舞台に登場したブレア英首相は「欧州協調」路線への転換を表明し、メージャー前政権下でこじれた他の参加国との関係修復に乗り出した。
特に英国の孤高が目立っていた外交・安全保障政策など政治統合問題では、国家主権維持を最優先にドイツなどと一線を画す一方、意思決定における「拒否権」の行使を最小限にとどめ、英国の「建設的棄権」によってEUの合意を妨げない新たな原則を打ち出す。《日経新聞》
【橋本龍太郎首相】第一勧銀トップ辞任「辞めればすむ問題ではない」
橋本龍太郎首相は23日午後、総会屋関連企業への巨額不正融資に絡み、第一勧銀の会長や頭取が辞任したことについて「辞めれば済むという考え方は本当に嫌いなんだ。辞めて済ませるというのは僕の感覚にはあまり合わない」と不快感を表明した。《共同通信》
【全国新幹線鉄道整備改正法】成立
整備新幹線の建設費を国と地方がおおむね2対1の比率で負担することを柱とする、全国新幹線鉄道整備改正法が23日の参院本会議で、自民、新進党などの賛成多数で可決、成立した。これを受けて運輸省は、6月上旬にも政府、与党による整備新幹線検討委員会(仮称)を立ち上げ、北海道、長崎新幹線を含む新規着工区間の優先順位などの検討に入る方針。
しかし、整備新幹線をめぐっては、財政構造改革会議など与党、政府間でも財政構造や公共事業を見直す観点から着工に慎重な意見が根強く、検討委の論議の行方には曲折も予想される。
改正の最大のポイントは、JRを「第二の国鉄」にしないためJRの建設費負担を「受益の範囲内」にとどめる一方、早期建設を切望する地方の負担を増やし、「地方負担」を初めて明記した点。これまでは、同法では負担割合について触れておらず、政府与党合意などに基づいて「JR50%、国35%、地方15%」の比率で負担していた。
この結果、今後、建設費(新規区間含め約2兆4000億円)は国と地方とが2対1の比率(JRの施設賃貸料除く)で負担することになる。地方自治体にとって、建設費の負担増に加え、新幹線開業に伴ってJRから経営分離される並行在来線を引き受けなければならないなど、厳しい財政運営が待ち受けている。
一方、新規着工区間の優先順位は、検討委で各整備区間ごとの収支採算性などを参考に、今年暮れごろまでに決定される予定。新規着工区間分として本年度子算に100億円が計上されている。《共同通信》
【池田行彦外相】ロシア・エリツィン大統領と会談
ロシアを訪問中の池田行彦外相は23日、エリツィン大統領とクレムリンで会談した。大統領は年一回の定期的な首脳訪問を提唱、池田外相は橋本龍太郎首相に伝えることを約束した。6月の先進国首脳会議(デンバー・サミット)の際に行われる首脳会談で合意する見通しだ。
池田外相はサミットでの首脳会談に応じるとした橋本首相の親書を手渡し「昨年来の政治対話を首脳レベルまで含めて一層高めていくことについて話ができるのではないか」と指摘。これを受けて大統領は「(両国首脳が)年一回実務的に訪問し、その時々の一連の問題を議論することが日本との間でもできていくのではないか」と強調した。
北方領土問題について大統領は「多方面での協力を進め、その次に島(北方領土)の問題を交渉するとの合意がある」として日本漁船の安全操業交渉の妥結など環境整備を進めるのが先決との考えを示した。外相は「島の帰属と環境整備は車の両輪のように同時に進めていくべきだ」と述べた。《共同通信》