平成3057日目
1997/05/22
この日のできごと(何の日)
【ロシア・エリツィン大統領】国防相、参謀総長を解任
エリツィン・ロシア大統領は22日、国防会議を招集し「軍改革が一向に進んでいない」とロジオノフ国防相を厳しく批判、同国防相とサムソノフ第一国防次官兼参謀総長を解任し、国防相代行にセルゲーエフ戦略ロケット軍総司令官を任命した。インタファクス通信は、新参謀総長にチェチェワトフ極東軍管区司令官が任命されたと伝えた。
冷戦時代に肥大した軍はロシア経済の大きな負担となっていた。さらに軍指導部で汚職がまん延、最近も地上軍司令官、軍総監らが解任されたばかり。エリツィン大統領は軍の既得権益を守ろうとするロジオノフ国防相を更迭し、軍の抜本的改革に取り組む決意を明確にした。
国防会議は、財政難のため危機的状況にある軍の再建問題を協議するため開かれた。大統領は今年中に20万人削減するよう命令していた。
大統領は「兵隊の食器すら足りないにもかかわらず、将軍の数は一向に減らない」と軍指導部を厳しく批判。現在国内総生産(GDP)の約5%を占める国防支出を、2000年までに3−3.5%に削減すると言明した。
ロシア軍の改革をめぐっては、軍の人員規模を削減した上で、国防費を効率的に使って軍の近代化、戦闘能力強化を図るよう主張するバトゥーリン国防会議書記とロジオノフ国防相が対立、改革は事実上ストップしていた。《共同通信》
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【大相撲夏場所】12日目
大相撲夏場所12日目(22日・両国国技館)横綱貴乃花は激しい相撲の末、関脇土佐ノ海を押し倒して1敗を堅持し、単独トップを守った。土佐ノ海は4敗目。横綱曙は、安芸乃島を寄り切り10勝2敗。両大関はともに3敗をキープした。武蔵丸は旭鷲山の変化に慌てず寄り切り、貴ノ浪はたき込みで小結武双山を下した。武双山は負け越し、2場所連続で保った三役から転落の可能性が十分。平幕3敗同士の対戦は小城錦が旭豊を破った。この日の結果、1敗の貴乃花を追う2敗は曙、3敗で武蔵丸、貴ノ浪、小城錦の3人が続く。十両は不戦勝で9勝目を挙げた新十両の時津海が単独首位に立った。《共同通信》
【群馬県万場町】21歳消防団員が「放火」
放火の容疑者を捕まえたら消防団員–。群馬県警藤岡署は22日、杉林内で枯れ枝に放火したとして森林法違反の疑いで同県万場町、同町消防団員A容疑者(21)を逮捕した。A容疑者は容疑を認め、「火災出動の際に消防車を運転したかった」などと話しているという。
調べによるとA容疑者は5月17日午後2時ごろ、同町内の県道沿いの杉林内で、木の根元に積まれていた枯れ枝にライターで火を付けた疑い。
同署管内では5月初めから、山林の放火事件が少なくとも7件発生。うち数件についてA容疑者は犯行を認めているという。《共同通信》
【全日空・若狭得治名誉会長】取締役を退任
全日本空輸は22日、若狭得治名誉会長(82)が6月末の改選で取締役を退任すると発表した。若狭氏は名誉会長を退き、相談役に就く見通し。今後は杉浦喬也会長(71)の進退問題が焦点となる。
全日空は普勝清治社長(64)が役員人事を巡って若狭氏らと対立、辞任する事態に発展。社内をはじめ天下り批判の再燃を懸念する運輸省や、政界からも若狭氏の責任を問う声が強まっていた。
次期社長に内定している吉川謙三氏(60)は航空業界の規制緩和と国際競争の激化に加え、全日空社内の立て直しと低下したイメージの回復という重い課題を抱えてのスタートになる。《日経新聞》
【通産省】朝日ソーラーに改善指示
太陽熱温水器最大手の朝日ソーラー(本社大分市)の訪問販売に全国から苦情が寄せられていた問題で、実態調査を進めていた通産省は、同社の商法が訪問販売法に違反しているとして、22日付で同社に対し、同法に基づく「改善指示」(行政処分)を出した。
同社の販売方に対しては、国民生活センターが、消費者被害の拡大防止を目的に、4月に社名を公表して注意を呼び掛けていた。《日経新聞》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は22日昼、首相邸で梶山静六官房長官とともに、茨城県の「メロン娘」から特産メロンを贈られてご満悦。これより先、同行の農協幹部が控室で茨城選出の梶山氏に「来年もお二人で…」と橋本−梶山ラインの続投に期待を示すと、梶山氏は「橋本首相は来年も再来年も間違いなく変わらない」と応じたが、自らの「進退」には最後まで触れずじまい。この話を記者団から聞いた首相は「(首相続投は)お世辞だよ」と軽く受け流したものの、永田町では梶山辞任説がまことしやかにささやかれている折、メロンの甘い香りも吹き飛んだ様子。
○・・・新進党の野田毅政審会長は衆院本会議で介護保険法案の起立採決の際、反対すべきところを一人だけ起立。周囲のどよめきに慌てて座り直して事なきを得たが、採決後「考えごとをして…。ハッと気付いたら立っていた」と釈明しながら「政府案では保険料を厚生省が決めるというが絶対に反対だ」とあらためて強硬姿勢をアピールして見せた。「立ち癖がついちゃってるのかな」と盛んに頭をかいていたが、政府案に反射的に賛成した自民党時代に先祖返りしたとの見方も。《共同通信》
【橋本龍太郎首相】行革会議での議論を指示
橋本龍太郎首相は22日午前、行政改革会議の水野清事務局長らに対し、28日の行革会議で(1)行政法人の創設を柱とした日本型エージェンシー制の枠組み(2)省庁再編の理念(3)官邸機能の強化策、の原案を事務局が指示し、議論を開始するよう指示した。
事務局案によると、独立行政法人は政府全額出資で国立学校や各種研究所、登記、職業紹介事業などを移管する受け皿として想定。既存の特殊法人との違いを明確化するため、企業会計制、業績評価システムを導入して経営の効率化や透明性を確保するとしている。《共同通信》
【民主党・菅直人代表】イライラ
民主党の菅直人代表は22日の衆院農政委員会で質問に立ち、長崎県諫早湾の国営干拓事業について「国民に負担を押し付けるものだ」と政府に見直しを強く迫った。これに対して藤本孝雄農相は「見直しには値しない」の一点張り。のらりくらりと説明をかわす大臣答弁に菅氏がいら立つ場面が目立った。
菅氏が「食料自給率が低いから農地が必要というが、今は耕す人が減っている。なぜ諫早湾の干拓事業を見直せないのか」と追及した。局長が答弁に立とうとするのを「大臣が答えるべきだ」と制し、農相の見解を問いただした。農相は「静かに話せば分かることだ」と淡々と答弁。「災害対策の上からも干拓事業は必要だ。地元は喜んでいるはず」と繰り返した。
これに業を煮やした菅氏は「地元住民は既存農地を問題にしており、新規の農地造成までは求めていない」と食い下がったが、農相は「地元の事情を分かっていないようだ。橋本首相が言うように無駄な公共事業は見直すべきだが、諫早湾はこれに該当しない」と一歩も譲らなかった。
質疑終了後、菅氏は「大臣の答弁は全く理由になっていない。税金を自分のカネだと思ってるんじゃないか」と述べ、いら立ちを隠しきれない様子だった。《日経新聞》
【オリーブの木勉強会】初会合
社民党の伊藤茂幹事長が提唱した非自民勢力結集のための超党派議員による「オリーブの木勉強会」の初会合が22日夜、都内のホテルで開かれ、民主党の鳩山由紀夫、菅直人両代表やさきがけの武村正義元蔵相をはじめ、社民、太陽、民主改革連合の各党議員と労働組合関係者ら約60人が出席した。
「オリーブの木」はイタリアで昨年5月に政権を獲得した左翼民主党を軸にした政党連合体の名称。伊藤氏としては自民党に対抗するリベラル勢力結集のために、民主、社民両党を軸に「日本版オリーブの木」を目指し、その第一弾として来年夏の参院選までに「選挙連合」を結成したい考えだ。伊藤氏は開会のあいさつで「勉強会を通じて日本でもイタリアや英労働党のような大勝利を起こすよう期待する」と述べた。
会合には民主党の横路孝一弘副代表、海江田万里総務委員長、社民党の村山富市前首相、太陽党の畑英次郎幹事長らが出席。当初は新進党内の旧公明党、旧民社党系の議員にも呼び掛ける予定だったが、民主党議員などから「発足の趣旨がぼやける」との指摘があり、今回は見送った。
勉強会では後房雄名古屋大教授が「二大勢力をつくる場合に新党をつくる必要はなく、首相候補と政策が、はっきりしていれば十分だ」と講演、結集を促した。《共同通信》