平成3034日目

1997/04/29

この日のできごと(何の日)

【橋本龍太郎首相】豪・ハワード首相と会談

橋本龍太郎首相は29日午前、キャンベラのオーストラリア議会内でハワード首相と会談した。会談で両首脳は両国の安保対話・防衛交流を拡大させることで一致、マクラクラン国防相が近く来日することを確認した。昨年から始まった外務防衛事務レベル協議は、防衛首脳間の対話に格上げされる。

これに関連して橋本首相は会談後の記者会見で、米豪安保強化に伴い、オーストラリア国内での米軍の訓練が増えた場合でも「オーストラリアで行った方が環境がいいいものがあり、実態的に(訓練が)動くことはあっても、日本の責任分担を減少させるとらえ方をしていない」と述べ、沖縄に駐留する海兵隊の部隊と訓練の移転を求める考えのないことを強調した。

両首脳は会談で政治対話を促進するため、定期首脳会談を年1回開催することで合意。ハワード首相の来年来日する日程を確認した。またアジア太平洋経済協力会議(APEC)での協力や域内安全保障、軍備管理・軍縮、環境問題など18分野での協力拡大を確認、8月1日に東京で開く日豪閣僚委員会で「日豪パートナーシップのための課題」として正式に発表することで一致した。

ハワード首相はコメやリンゴについて日本の市場アクセス改善を求めた。橋本首相はオーストラリアのコメの収穫時期に合わせた人札を追加することや、リンゴの輸入解禁に向けた手続きをとっていることを明らかにした。

橋本龍太郎首相は29日深夜(日本時間同日夜)、チャーター機で最後の訪問国ニュージーランドの首都ウェリントンのウェリントン空港に到着した。《共同通信》

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【WBAジュニアバンタム級タイトル戦】飯田覚士選手、戴冠ならず

世界ボクシング協会(WBA)ジュニアバンタム級タイトルマッチ12回戦は29日、愛知県体育館で行われ、挑戦者で同級7位の飯田覚士(緑)はチャンピオンのヨックタイ・シスオー(タイ)を相手に1-0の判定で惜しくも引き分け、2度目の世界挑戦に失敗した。飯田の戦績は24戦22勝(11KO)1敗1分け。これで日本人選手の世界挑戦は11戦連続失敗となった。ヨックタイは3度目の防衛に成功した。

飯田は右ジャブを多用したアウトボクシングで、着実にポイントを挙げた。特に終盤は、強引なKO狙いにくる王者の攻めをよくかわし、優位に試合を運んだ。しかし、勝利を決定付ける見せ場をつくることができず、ジャッジの採点は1人が3点差で飯田、残る2人は同点だった。《共同通信》

【柔道・全日本選手権】金野潤選手が3年ぶりの優勝

柔道の全日本選手権は29日、東京・日本武道館に36選手が参加して行われ、波乱が相次ぐ中、今大会最多の10度目出場のベテラン、金野潤四段(四国・綜合警備保障)が3年ぶり2度目の優勝をした。

金野は準々決勝で前回2位の三谷浩一郎四段(東京・日本道路公団)に足車で一本勝ち。準決勝でも増地克之四段(東京・新日鉄)を横四方固めで破った。決勝では村元辰寛三段(近畿・天理大)から1分30秒に浮き落としで有効を奪って優勢勝ちした。

優勝候補だった篠原信一三段(九州・旭化成)真喜志慶治四段(東京・警視庁)はともに3回戦で判定負けした。史上最年少優勝を目指した井上康生三段(関東・東海大)は準々決勝で増地に敗れた。《共同通信》

【防衛庁・久間章生長官】有事法制、早急に整備

久間章生防衛庁長官は29日夕、ソウル市内のホテルで記者会見し「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)見直し作業に関連、「わが国有事で整理しなければならない法制が多いのではないか。必要なことはできるだけ早く整備したい」と述べ、日本有事に関連する法制の整備に着手する考えを表明した。

久間長官は「防衛庁関係は進んでいるが、他省庁関係やどこの省庁が所管するか分からないものもある。そういう問題を全体的に議論していかなければならない」と指摘。「有事の際の物資の収用、土地の使用」などに関する自衛隊法103条関連政令の改正を手始めに、道路交通法など他省庁関連の法改正にも政府全体で取り組む必要性を強調した。

朝鮮半島有事など「日本周辺有事」関連の法整備については「周辺の関係は法制(整備)は少ないかもしれない」と述べ、在外邦人救出のための自衛隊法改正などに限られるとの見通しを示した。

日本周辺有事での米軍後方支援は日本領海と公海上に限定するとの方針については「これまでの交渉の中で米側から際立った要求はなかった」と、紛争当事国内での後方支援は米側も求めていないことを明らかにした。

久間長官は、中期防衛力整備計画(中期防)見直しに関連、「日米特別行動委員会(SACO)関連は着実に実現することになっている。別途検討しなければならない」と述べ、沖縄米軍基地の整理・縮小経費は防衛費と別枠で計上するよう求めた。《共同通信》

【宇宙ステーション・ミール】米ロ飛行士が船外活動

米航空宇宙局(NASA)によると、ロシアの宇宙ステーション「ミール」に搭乗中の米ロ2人の宇宙飛行士が29日、ロシア製の白い宇宙服を着て約5時間にわたり船外活動を実施、息の合ったところを披露した。

スペースシャトルとミールがドッキング中に米国の飛行士が船外活動したことはあるが、両国飛行士の宇宙遊泳の競演は初めてという。ミール搭乗中のNASAのジェリー・リネンガー飛行士とロシアのワシリー・ツィブリエフ飛行士はミールの船外に出た後、ロシア語で交信しながら船体を点検したり、宇宙空間の放射線計測装置を取り付ける作業を行った。

ミールは約1時間半で地球を一周するが、モスクワ郊外にあるロシアの管制センターと交信できるのはロシア上空を回る約20分間だけ。それ以外は作業の様子が地上には伝わらないため、同センターに待機したNASA関係者らを心配させたが、作業は順調に進み、予定より30分早い約5時間で終了した。《共同通信》



4月29日 その日のできごと(何の日)