平成2964日目

1997/02/18

この日のできごと(何の日)

【新進党】比例順位での金銭授受否定

新進党は18日夕、両院議員総会を開き、オレンジ共済組合事件の友部達夫参院議員の新進党比例名簿順位決定をめぐる疑惑について党としての最終調査結果を公表、「選対委員会メンバーに金銭授受の事実はなかった」と西岡武夫幹事長が報告した。

小沢一郎党首は「国民から信頼を問われる事態は遺憾だ」と陳謝するとともに「新進党は政党として存立し得るか重大な危機にある」との認識を表明した。しかし党内の一部に出ている党首責任論は「党首交代だけが問題解決になるのか」と退け、12月の任期まで全うする姿勢を強調した。

議員総会は質疑もないまま30分で打ち切られ、党内にあらたな反発を呼ぶ結果ともなった。小沢氏は若手議員の一部に離党を模索する動きがあることに触れ「この事態を放置すれば新進党は崩壊の道をたどりかねない」と述べ、執行部の方針と相いれない議員の離党はやむを得ないとの認識を表明した。

これに先立ち、細川護熙元首相が友部議員の公認問題に関連し「不明のそしりは免れない。重ねておわびする」と陳謝した。

党内のオレンジ共済プロジェクトチーム座長の神崎武法総務会長は比例名簿が多数決で最終決定されたとする調査結果を報告した。

総会は小沢氏のあいさつ後、近江巳記夫議長が打ち切りを宣言。運営に不満を持つ議員が質疑を求めたのに対し、執行部支持の議員が激しく応酬するなど、党内亀裂の深さを浮き彫りにして終了した。

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【ラグビー・日本代表】新監督に平尾誠二氏

日本ラグビー協会は18日、日本代表の新監督に神戸製鋼の平尾誠二ゼネラルマネジャー(GM)の就任を発表した。同協会は山本巌前監督の任期切れに伴い、昨年秋に平尾に監督就任を要請。年末に承諾を得ていたもので、この日、都内のホテルで開かれた理事会でも承認した。1999年に英国などで開催されるワールドカップ(W杯)を控え、日本代表の指揮を執る。

平尾は同大2年の5月に当時史上最年少の19歳4カ月で日本代表に選ばれた。計35キャップ獲得と日本代表で活躍し、神戸製鋼の日本選手権7連覇にも貢献した。12日の神戸製鋼のミーティングでGM就任が決定、さらに今回の日本代表監督就任から事実上の現役引退とみられる。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】劣化ウラン弾撤去「求めない」

橋本龍太郎首相は18日午後の衆院予算委員会で、米軍の劣化ウラン弾誤射問題に関連し、米軍が日本国内に保管している劣化ウラン弾の撤去を求める考えのないことを明らかにした。

池田行彦外相も「在日米軍がわが国の平和と安全のために劣化ウラン弾を使用することもあり得る。撤去を求めるのは適当ではない」と述べた。共産党の古堅実吉氏の質問に答えた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は18日、三井三池炭鉱の閉山を会社側が労組側に提案したことについて「ヤマ(炭鉱)が少なくなったね」としんみりした様子。「僕らの卒業する時に三井三池の争議があって、三井三池と聞くだけでいろんな思いが浮かんでくる」と青春時代と重ね合わせて当時を振り返った。記者団が「閉山はやむを得ないと思うか」と聞くと「やむを得ないんだろうね。戦後すぐの何もない時代は石炭が配給になるなんて大変なことだった」と時代の変遷に感慨深げ。行政改革、沖縄問題難問山積で余裕のない首相もこの時ばかりは過去の思い出に浸っていた。

○・・・太陽党の羽田孜党首はこの日、党事務所の開設記念パーティーで「ようやく城を持つことができた。少ない人数だが、サムライのように、そしてみんなで仲良くやっていきたい」と喜びいっぱいのあいさつ。昼間ということもあり、アルコール抜きで来賓もわずか3人とやや寂しいパーティーだったが、畑英次郎幹事長が苦労して見つけたという「太陽」という名前のソース40本が届けられると、会場内からは「よく探したな」と歓声が。羽田氏は「このソースを政界にぶちまけて料理してやる」と終始、意気軒高だった。《共同通信》

【北朝鮮】黄書記亡命「ひきょう者は行け」

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌放送は18日、「われわれの勝利の標識は赤旗」と題した政論を発表した。

政論は冒頭で「ひきょうな者は行くなら行け。われわれは革命の赤旗を最後まで守るであろう。われわれはチュチェ(主体)の旗を一層高く掲げて進むであろう」との金正日書記の言葉を紹介した。

同放送は「革命哲学を持てず処刑台で血を流し、価値なく死んでいった革命家がどれほど多く、背信と変節の道で恥を残した人がいかに多かったか」と指摘した。《共同通信》

中国外務省の唐国強・副報道局長は18日の定例記者会見で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の黄長輝労働党書記の韓国への亡命申請について「関係各方面が、問題を妥当に処理、早急に解決するよう希望する」と述べた。

この問題で、中国当局者が「早急な解決」を望むと表明したのは初めて。北朝鮮外務省が「変節者はどこへでも行け」と、亡命を黙認するかのような論評したのを受け、中国政府が事態の早期打開への期待を表明したと受け止められる。

一方、黄書記が保護されている北京の韓国大使館領事部前では、装甲兵員輸送車3台が17日深夜に配備され、18日昼には非常線が拡大されるなどの動きがあり、移送準備が始まったのではないか、との見方も出ている。

会見では、オルブライト米国務長官の24日からの初訪中の日程も発表され、中国政府は対米関係も考慮し、黄書記を国際慣例に反して北朝鮮に引き渡す可能性はなくなったと言える。

黄書記の亡命先について、「北朝鮮が同意した場合、中国政府は米国に出ることを許すか」との質問に対し、唐副局長は「朝鮮半島の平和と安定を維持するという大局から出発して妥当な解決方法を関係各方面が探すべきだ」との原則論を展開、可能性を排除しなかった。《共同通信》

【レバノン】日本赤軍幹部ら拘束

イスラエルのテルアビブ空港で1972年5月、自動小銃を乱射し約100人を殺傷したなどとして国際手配中の岡本公三容疑者(49)ら日本赤軍とみられる5人と、日本人支援者とみられる男性2人、女性1人の計8人が、中東レバノンの治安当局に身柄を拘束されていることが18日までに分かった。

ほかにも3、4人が拘束されているとの情報もあり、警察庁など公安当局が確認を進めている。

現地で「アラブの星」などとして英雄視されている岡本容疑者の身柄拘束は、レバノンなど関係当局が米国寄りの姿勢に方向転換したことを象徴するものとの見方が強まっている。

公安当局は現地に担当者を派遣、指紋照合での身元や拘束時の状況などの確認を急ぐとともに、身柄の引き渡しを求めている。《共同通信》

1972年にテルアビブのロッド空港(現ベングリオン空港)で自動小銃を乱射し約100人を殺傷したなどとして、国際手配中の岡本公三容疑者(49)ら日本赤軍幹部とみられる5人がレバノンで拘束された事件で、レバノン外務省は18日、「日本赤軍のメンバーとみられる日本人数人を拘束している」と初めて公式に発表した。

同日の国営レバノン・テレビなどによると、メンバーはレバノンのベカー平原のアジトを急襲され拘束された。5人の中に岡本容疑者がいるのはほぼ間違いなく、5人のほかにレバノン人女性2人も拘束されているが、日本赤軍との関係は不明という。

国営ベイルート放送は5人とも偽造旅券を所持、偽名を使っているため、捜査当局が身元の確認に全力を挙げていると報じた。

日本側は大使館の担当者と日本から派遣された係官が18日、レバノンの司法省で検事総長と会談、今後の捜査や身柄引き渡しなどについて協議を始めた。

また、ベイルート駐在のジョンズ米大使は同日、ハリリ・レバノン首相との会談後、記者団に対し「日本赤軍の逮捕が事実であれば、治安が改善されることになり、前向きな動きだ」と歓迎した。

一方、メンバーと接触があった地元の消息筋によると、日本赤軍は、1980年代のパレスチナ解放機構(PLO)のレバノン退去以降、レバノンでの活動が次第に制約され、特にPLOとイスラエルの和平交渉開始後、極度に警戒感を強め、この消息筋とも連絡が途絶えがちだったという。《共同通信》

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】議題案を調整

ペルーの日本大使公邸人質事件で、予備的対話の議題案を作成している保証人のシプリアニ司教、ビンセント駐ペルー・カナダ大使、オブザーバーの寺田輝介・日本政府現地対策本部顧問(駐メキシコ大使)の3人は大統領府で18日、フジモリ大統領に議題案の内容について報告した。議題の優先順位や項目について最終調整を図った、とみられる。

議題案は具体的にほぼ固まりつつあり、大統領が了承すれば、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)武装グループと調整した上、近日中に4回目の予備的対話が開かれる見通しだ。

関係筋によると、シプリアニ司教は同日までに、議題案の内容をMRTA側にも非公式に打診した。シプリアニ司教、ビンセント大使、寺田顧問の3人は同日夕、ビンセント大使宅に集まり約1時間、議題案作成について協議した後、フジモリ大統領と会談した。会談には政府側交渉担当のパレルモ教育相が同席した。

外交筋によると、最大の対立点であるMRTAの服役囚釈放要求などについては「受刑者の服役に関する諸問題」といった大枠の議題だけを設定することで、政府、MRTA双方と調整している。公邸には18日、ミニグ赤十字国際委員会ペルー事務所代表が入った。《共同通信》



2月18日 その日のできごと(何の日)