平成2937日目

1997/01/22

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】フジモリ大統領「退去へ恩赦、特別法」

ペルーのフジモリ大統領は22日、大統領官邸で日本人記者団と会見し、リマの日本大使公邸人質事件解決の際の極左ゲリラ、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)の「合法的退去」について、リーダーのセルパ容疑者ら刑が確定している者は恩赦措置をとり、それ以外のゲリラは国会で特別立法措置を講じる考えを明らかにした。

占拠グループの退去に対し、大統領は米CNNテレビなどとの会見で「出国も考慮の一つ」と述べているが、法律面での取り扱いについて触れたのは初めて。出国先については「明らかにできない」と答えながら「セルパ容疑者の家族や親類がフランスとメキシコにいる」と、大統領として初めて国名に言及した。ただ「出国のほかにも選択肢はある」とも述べ、MRTA合法化などの解決策に含みをもたせた。

大統領はゲリラ側が要求する仲間の服役囚の釈放について「一人も認めない」と拒絶、「ペルー国内ばかりか外国にとっても危険」と、譲歩拒否の方針を再確認した。ゲリラ側が要求する「戦争税」についても「政府はビタ一文出さない」とはねつけた。

しかし直接交渉の場となる保証委員会では、ゲリラの出国、刑務所の待遇改善など、服役囚の釈放を除くすべての問題が議題として可能と述べて柔軟姿勢を示し、交渉による事件解決に強い意欲を示した。

一方で大統領は「人質に犠牲者や負傷者が出れば別の選択肢を行使することも有り得る」と警告、強行解決の可能性が依然消えていないことも示唆した。《共同通信》




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【大相撲初場所】11日目

大相撲初場所11日目(22日・両国国技館)全勝の横綱曙と大関武蔵丸に土がつき、全勝を守った大関若乃花が単独トップに立った。曙は平幕の土佐ノ海の左すくい投げに不覚を取り、横綱昇進を狙う武蔵丸は大関貴ノ浪の左下手投げに敗れ、ともに初黒星を喫した。若乃花は朝乃若を送り出して11連勝。横綱貴乃花は小結武双山を寄り切り2敗を堅持した。この日の結果、幕内は全勝の若乃花を1敗で曙と武蔵丸が、2敗で貴乃花が追う展開になった。十両は出島ら4人が8勝3敗で並んでいる。《共同通信》

【大杉勝男氏】野球殿堂入り

野球殿堂入りを決める野球体育博物館の競技者表彰委員会が22日、東京ドームの同博物館で開かれ、史上初の両リーグ1000安打を達成した故大杉勝男氏が殿堂入りを果たした。競技者表彰はこれで50人、各分野の功労者を選ぶ特別表彰も含めた殿堂入りは計122人になった。

表彰委員230人による記名投票(10人までの連記)の結果、大杉氏は当選に必要な有効投票総数の75%ちょうどの171票を獲得した。大杉氏は東映(現日本ハム)、ヤクルトの主軸打者として活躍し、二度の本塁打王、打点王にそれぞれ輝いた。

表彰式は7月24日のオールスターゲーム第2戦(神宮)の試合前に行われ、レリーフ除幕と功労表彰金100万円が贈呈される。

【プロ野球・巨人】石井浩郎内野手の入団発表

近鉄から交換トレードで巨人入りした石井浩郎内野手(32)の入団発表が22日、東京都内のホテルで行われた。長嶋監督が出席するのはトレード選手の入団発表では異例だが、隣に座った石井は「長嶋監督とお会いして初めて巨人の一員となったことを実感した」と緊張気味に会見。秋田県の先輩になる落合の背番号6を譲り受けたことには「責任を感じる。恥じないように頑張りたい」と話した。

石井はこの日、東京都内の病院で手術した左手首を精密検査し、順調に回復していることを確認した。その後、球団事務所で野球協約に定める減額制限を超える50%減での再契約を申し出たが、球団側はこれを受け入れず、30%減の9000万円で両者が合意した。(金額は推定)《共同通信》

【東京地裁】前仙台市長に懲役3年

ゼネコン汚職事件でハザマ、大成建設など7社から計1億4000万円のわいろを受け取ったとして収賄罪に問われた前仙台市長石井亨被告(71)に対し、東京地裁は22日、懲役3年、追徴金1億4000万円(求刑懲役4年、追徴金1億4000万円)の判決を言い渡した。一連のゼネコン汚職の公判で実刑判決は初めて。《共同通信》

【亀井静香建設相】住都公団は分譲から撤退

橋本龍太郎首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党の代表質問が22日午後の衆院本会議で始まり、橋本内閣が最重要課題に掲げる行政改革などをめぐり本格論戦を展開した。

亀井静香建設相は、住宅・都市整備公団について「分譲住宅からは全面撤退する。賃貸住宅については一定限度内で供給し(将来的には)撤退の方針だ。今後、都市再開発や市街地再開発に重点的に取り組む方向で検討する」と述べ、事業を大きく転換する考えを表明した。民主党の菅直人代表の質問に答えた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の菅直人代表は22日、初めての衆院代表質問で、建設省所管の財団法人が建設省官僚にタクシーチケットなどを渡していたことを「税金泥棒的行為」と批判した。これにカチンときたのか自民党の暴れん坊と言われた亀井静香建設相は「言葉は選んでもらいたい」と反論。本会議では再質問が原則として認められていないため怒りが収まらない菅氏はこの後の記者会見で「一般的にはああいうのを税金泥棒と言う。なぜまずいのか。これでは役人のための大臣だ」。暴れん坊と、怒りっぽいので“イラ菅”と呼ばれる菅氏の対決はこれからも続きそう。

○・・・新進党の中野寛成国対委員長はこの日の記者会見で、沖縄の米軍普天間飛行場返還に伴う代替の海上ヘリポート建設計画が難航していることに触れ「基地問題は海上に浮かぶのではなく、宙に浮いている」と皮肉った。さらに橋本首相の名前にひっかけて「行政改革とともに首相の沖縄米軍基地対策は必ず『龍』頭蛇尾に終わる」とバッサリ。普段から、政策通とともに「駄じゃれの達人」を自-任するだけに、この後も「沖縄ならぬ泥縄の対応だ」などと連発し「舌」好調を見せつけた。《共同通信》

【ナホトカ号重油流出事故】

金沢港にも漂着

ロシアタンカー「ナホトカ」(13,157トン)の重油流出事故で22日、石川県内では金沢港内に油塊が初漂着したのをはじめ、内灘、高松、志雄、門前、押水町、羽咋市など幅広い範囲で油粒や油塊の再漂着が確認された。悪天候に阻まれて回収作業はほとんど進まず、石川県志賀町の北陸電力志賀原発では、高波と強風で物揚げ場北側に設置したオイルフェンス2本が損傷した。

金沢市沿岸では、ほぼ全域で油の再漂着が確認され、金沢港では直径20センチ大の油塊も見つかった。内灘町では内灘海水浴場を中心に同町の沿岸9キロ全域で大量の重油が漂着。羽咋市から押水町にかけての海岸でも油粒が確認され、羽咋郡市広域圏事務組合は22日午前10時半から、一部通行可能だった千里浜なぎさドライブウェイ約8キロを全線通行止めとした。

海上は風速20メートルを超す強風で大しけとなり、県内では、輪島市曽々木海岸や金沢港などに自衛隊員や市職員が出動したが、住民やボランティアによる作業はすべて中止された。志賀原発のオイルフェンスの損傷について同発電所では、運転に支障はないとして取水制限などは行っていない。七塚町は22日、事故対策本部を災害対策本部に切り替えた。

能登半島東沖の重油は22日、新潟県柏崎市、糸魚川市、佐渡島に漂着、さらに同県東部沿岸に被害が拡大する見込みとなった。また、福井県三国町の海岸で座礁した船首部分は高波で岸側に12.7メートル移動したことが確認され、新たな重油流出も懸念されている。

しけで仮設道が流出

ロシア船籍タンカー「ナホトカ」の重油流出事故で22日、三国町安島に座礁したタンカー船首部が大しけのため海岸寄りに約13メートル移動していることが分かった。また、船首部に向け建設中の仮設道も界面から高さ3メートル、長さ15メートルにわたり流出するなど、油回収作業も悪天候によって阻まれている。《共同通信》



1月22日 その日のできごと(何の日)