平成2921日目

1997/01/06

この日のできごと(何の日)

【ナホトカ号重油流出事故】

処理剤の散布難航

島根県沖の日本海で沈没したロシア船籍タンカー「ナホトカ」(13,157トン)から重油が流出した事故で、第八管区海上保安本部(舞鶴市)は6日、海上自衛隊に災害派遣を要請し、舞鶴地方隊から処理剤を載せた護衛艦2隻が現場海域に出動したほか、岩国基地から対潜哨戒機P3Cが偵察に出た。風速30メートルの強風を伴う荒天により、巡視船からの処理剤散布作業が難航しているためで、中型巡視船3隻は現場海域の波が高く作業を中止した。

八管本部によると、漂流中の船首部分の位置は6日午前8時15分現在、京都府・経ヶ岬の北北東約69キロ、福井港(福井県三国町)の西約45キロに達している。

これは予測進路より約10キロ南で、八管本部は薄い油がいくらか海岸部に近づく可能性はあるが、船首と周囲の油はそのまま対馬海流に乗り石川、福井両県沿岸を北東に進むと予測されることから、着岸の恐れは小さいとみている。また、漂流している重油については、対馬海流が北向きに進路を変える付近での動きをさらに見極めたいとしている。

八管本部によると、現場付近は6日午前6時現在、西の風30メートル、波浪6メートルの大しけ状態にある。天候が回復次第、巡視船に加えてヘリコプターからも漂流している重油に処理剤を散布し、民間の大型タグボートも船首部分のえい航作業に取り掛かり、沿岸への漂着阻止に当たる方針である。ただ、気象庁によると、6日いっぱいは荒天状態が続きそうだという。《北國新聞》

重油が越前海岸に接近

島根県沖の日本海で沈没したロシア船籍タンカー「ナホトカ」(13,157トン)から流出した重油は6日、30メートル前後の強い西風にあおられ、予想を上回る速度で福井県越前海岸に接近した。第八管区海上保安本部(舞鶴市)によると、7日午前1時現在、漂流中の船首部分と周辺の重油は加賀市塩屋海岸の西約18.5キロ、金沢港の南西約60.5キロの海域に到達した。このままの天候が続けば、重油は同日中にも石川県内の海岸に漂着する恐れが出ており、関係機関は警戒を強めている。

八管本部によると、「ナホトカ」の船首部が漂流する海域は約22メートルの西風が吹き、波の高さは8メートル、うねりも約8メートルと大しけの状態が続いており、6日に予定していた巡視船3隻による処理剤散布作業は見送られた。周辺海域では、災害派遣要請を受けた海上自衛隊の護衛艦2隻が処理剤散布に当たった。

八管本部は西高東低の冬型の気圧配置特有の西風が続けば、船首部と重油が海岸に漂着する可能性が大きいとみて、7日中に天候が回復次第、巡視船とヘリによる処理剤散布を始める方針である。同時に大型タグボートで船首部分のえい航作業を進め、沿岸への漂着阻止に全力を挙げる。《北國新聞》

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【フジ系連続ドラマ・バージンロード】放送開始

【新潟県・平山征夫知事】「新幹線は議論不十分」

新潟県の平山征夫知事は6日の定例会見で、平成9年度予算で整備新幹線の新規着工などが盛り込まれたことなどについて「国土の均衡ある発展にとって意義のあること」とした上で「JRの収支や国、自治体、JRの財政負担の割合、投資規模など(着工の)前提が議論されずにきた。話を前に進めることが前提だったとはいえ(橋本内閣が掲げる)財政構造改革元年としてはなはだ不十分。確実な一歩を踏み出したとは言えない」と批判した。

また地方の建設費負担について、北陸新幹線などで既に着工している区間と新規着工区間との間で格差がじることを取り上げ「新規の長野−上越の負担が大きく増えることは、同じ路線としておかしい」と述べ、地元負担をこれ以上増やさないよう国に求めていくことをあらためて表明した。《北國新聞》

【社民党・久保亘前蔵相】離党表明

社民党参院議員の久保亘前副総理兼蔵相は6日午後、議員会館で記者会見し、民主リベラル勢力結集を目指して同党を離党すると正式に表明した。一両日中に離党届を提出する。久保氏の動きとは別に同日、民主党入りを希望し参院議員の藁科満治前官房副長官が離党届を提出、前川忠夫氏も離党することを明らかにした。ほかに千葉景子前副党首らの離党−民主党入りも確実視され、昨年10月の衆院選惨敗から党再建を目指す土井たか子党首ら社民党執行部にとり大きな打撃となろう。

久保氏は離党の理由について「社民党と対抗するためではない」とした上で「(党執行部の)主体性確立論や社民党を中軸とした政治勢力結集論とは路線が違う。この党にとどまる限り、党の路線に忠実でなければならず、拘束から離れたい」と述べ、社民党の現状では民主リベラル結集は難しいとの判断を示した。

また現執行部の党運営について①自民党との政策協議に応じたなら(閣内で)政権に責任を負うべきだ②来年夏に迫った参院選への社民党の無策−などと不満を表明した。

今後の政治活動に関して久保氏は、休止状態の連合の「組織内議員懇談会」を通常国会前に再開させるなど、分裂状態の連合の政治路線統一を図り、自民党に対抗できる勢力の結集を目指す考えを明らかにした。

国会内の会派では、民主党などと協力していきたい意向を示したが、民主党は久保氏との連携に難色を示しており、藁科氏ら社民党参院議員の離党組も久保氏に同調しない方針であり、現状では同氏の行動が大き広がりをもつ可能性は少ないとみられる。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】行革実現で「結束」強調

自民党の新年祝賀会が6日夕、党本部で開かれ、橋本首相(総裁)が「火だるまになっても取り組む」とした行政改革実現に向け、「党の結束」を強調する場となった。

はじめに加藤幹事長が、「今年は日本のシステム改革にとって重要な年だ。21世紀の橋渡しができるかどうか、失敗すれば日本の命とりになる」と、「橋本行革」の必要性を強調したうえで、「党が一致団結して首相を支えていきたい」と呼びかけた。

首相もペルーの日本大使公邸占拠・人質事件を気にかけながらも「昨年からいろいろな仕事を始めたが、党が結束して支えてくれなければ、(行革などは)できない」と訴えた。《読売新聞》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は6日、官邸で社民党の久保亘前副総理兼蔵相の訪問を受けた。久保氏は「新年のあいさつだけ」と説明、首相も「前副総理としてパトロールに来たと威張っていたよ」と、口裏を合わせた。記者団が「久保氏は離党の話も出ているが」と水を向けても、首相は「そんな話はしなかったよ。それほど長い時間でもなかっただろ。15分ぐらいだろ」。ところが、久保氏はこの日のうちに離党を表明。首相は念を入れて否定したものの、記者団の憶測の「正しさ」が証明された格好に。

○・・・梶山静六官房長官はこの日、官邸職員に年頭のあいさつ。ペルーの大使公邸人質事件が頭から離れないだけに、最初は「年末年始は天気がよかったが、おめでとうと言える気分ではなかった」と神妙だったが、11日で橋本政権が発足満一年を迎えることに触れると「新しい時代を切り開く騎士たらんとの気概を持ってほしい」と一変。「私は橋本政権を全力で支える。それは日本の命運がかかわってくるからだ。今年を死に場所と心得、全力を尽くす」と新年気分を吹き飛ばす激しい口調に。7日からの首相の東南アジア諸国歴訪中、留守を預かる立場だけに肩に一層力が入った様子だった。《共同通信》

【長野県・吉村午良知事】「スピードスケートは面白くない」

スピードスケート選手はミズスマシ? 平成10(1998)年長野冬季五輪で組織委員会副会長も務める吉村午良長野県知事が、6日の記者会見で「スピードスケートは面白くない。ミズスマシのようだ」などと発言、スケート関係者は「本当にそんなことを言ったのか」と、困惑している。

発言は長野県庁で開かれた新年恒例の年頭会見で飛び出した。吉村知事は長野五輪への取り組みなどの質問に答えながら各競技について感想を語った。その中で「アイスホッケーが盛り上がらないのは(市民が)知らないからで、見た人は好きになる。面白くないのはスピードスケート。二人でただ回っているだけ」と寸評した。

記者が「スピード感はすごいが」と反論しても、吉村知事は「(順位を争う)国体では7−8人で滑るから分かるが、(五輪は)タイムで走る。ミズスマシが走っているようなものだ」と笑うだけだった。《共同通信》

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】こう着状態が続く

持久戦に入ったペルーの日本大使公邸人質事件は6日、新たな人質の解放もなく、仲介役であるシプリアニ司教やミニング赤十字国際委員会ペルー代表の公邸内への立ち入りもないまま一日が過ぎた。これで今月1日に7人の人質が解放されて以来、連続5日間解放がなかったことになる。

フジモリ大統領は6日、大使が人質になっているリビアのアラニバル外相と会談、同外相は事件に関して大統領の立場を全面的に支持した。外相は赤十字ペルー事務所も訪問し、ミニング代表とも会った。

ペルー政府は同日、事件発生以来2度目の閣議を開き、事件への対応策を協議した。政府側の交渉役となっているパレルモ教育相は、この日も公邸周辺に姿見せなかった。保守系紙エルコメルシオは、青木盛久大使ら人質74人とともに邸内に立てこもる極左ゲリラ、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)から「対話継続への明確なサイン」がない限り、教育相は直接交渉をしない方針だと報じた。

これに対し、MRTAは4日未明にフジモリ大統領との対話を要求する垂れ幕を掲げた後、目立った動きを見せず沈黙を続けている。

事件がこう着状態となる中で、ダニエル・エストラーダ国会議員ら複数の議員は「大統領は国民に対し人質問題にどう対処するのか、方針を明らかにする義務がある」と表明、大統領を公然と批判する動きも出めた。《共同通信》



1月6日 その日のできごと(何の日)