平成2914日目

平成8年12月30日(月)

1996/12/30

【東証大納会】終値19,361円35銭

東京株式市場は30日、大納会で今年最後の取引が行われた。年末で薄商いの中、円相場が今年最安値をつけたため、保有株の含み益が目減りすることを嫌って外国人投資家が売り姿勢を強めるとの思惑などで値を下げ、平均株価(225種)は一時260円を超える下げ幅となった。

しかし、取引終了にかけて証券会社の自己売買部門が買い戻しを入れたため急速に下げ渋った。戦後初の大納会での年初来安値という不名誉な記録は免れたものの、年末終値が5年連続2万円を下回るさえない大納会となった。

30日の取引は午前中だけで、11時の取引終了後には恒例の三本締めで一年を締めくくった。

今年の株式市場は、前半は低金利や円安を追い風に順調な展開となり、6月26日には今年最高値の2万2666円80銭まで値上がりした。しかし、後半になって日本経済の先行き不透明感が強まり、下落傾向に転じた。特に、来年度予算の政府案がまとまった今月下旬には、日本経済の構造改革実現への不安感から売りが加速、一時は取引中に1万9000円を割り込むなど低水準の相場となった。

市場では「来年初めに構造改革に向けた具体策が明示されれば、一気に上げに転じる」(大手証券)との楽観的な見方もあったものの「大納会は、証券会社の自己売買部門が買い出動しなければ、年初来安値を記録しただろう。来年の暗たんとした相場展開を予感させる」(証券アナリスト)との厳しい声も出ていた。《共同通信》

この日の終値は前週末比7円69銭安の1万9361円35銭。出来高は1億4900万株。《共同通信》



【在ペルー日本大使公邸占拠事件】

池田外相、ゲリラ声明に見解

池田行彦外相は30日午後、ペルーの日本大使公邸人質事件に関連して外務省で共同通信社のインタビューに応じ、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)が出した声明について「(ペルー政府と)MRTAとのつばぜり合いのやりとりが新しい段階に入った状況の中で、MRTAの要求を表しているものだ。これから事件の解決をどう実現させるかという作業を進めていく上で大きな意味を持っている」との見解を示した。

MRTAは28日(日本時間29日)に「対話を通じて大使公邸から撤収する用意がある」などとする声明を出しており、日本政府としても事件決着に向けた重要なシグナルと位置付け、強い関心を持っていることを明らかにしたものだ。ただ外相は具体的にどのように分析しているかに関しては言及を避けた。

交渉での解決求める

ペルーの日本大使公邸を占拠している極左ゲリラ、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)の欧州駐在スボークスマン、イサーク・ベラスコー氏は30日、電子メールを通じて、共同通信などに対し声明を寄せ、MRTAが流血を避け、話し合いによる平和解決を求めていることを強調した。声明は「既に具体的な提案が出されており、ペルー政府とゲリラー側の直接交渉が開始された」と指摘している。《共同通信》

ペルー政府が妥協案

日本大使公邸人質事件でペルー政府は、公邸に立てこもる極左ゲリラ、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)全員のキューバへの出国と、投獄中の最高幹部ビクトル・ポライ服役囚らの待遇改善を軸とする妥協案をゲリラ側に提示していることを日本側に非公式に伝えた。リマの複数の外交筋が30日、明らかにした。《共同通信》

新年まで三十数時間となった30日夕、丸一日以上も現場に姿を見せなかった仲介役、赤十字国際委員会ペルー事務所のミニング代表が公邸の中へ。見守る数百人の報道関係者の動きが一挙に慌ただしさを増し、人質解放への期待と緊張が広がった。

14日目を迎えた日本大使公邸人質事件。残る人質83人の「年内解放」を願う家族らの思いをよそに、じりじりと時間が過ぎていく。「日本人28人を含む人質の健康状態などに今のところ問題は出ていない。ゲリラ側とペルー政府との直接接触が確保されたことで、事態が進展してくれれば…」と、赤十字の日本側関係者。越年に備え、心尽くしのおせち料理などを添えた日本食を差し入れる準備も始めたが「こればかりは、無駄に終わってほしい」と話した。

現地法人の社長ら3人が今も人質となっているリマ市内の松下電器では、年の瀬を迎え、応援組を加えた緊急チームの元に、日本から家族、同僚らの多くのメッセージがファクスで次々寄せられた。「どれも、新年を祝う言葉は入っておらず『正月の用意をしているけど、おめでたい気分にはなれない。テレビの報道を見て、祈っています」という文面が大半」。31日に人質に届けたい、と準備に追われていた。《共同通信》

【江陵浸透事件】韓国、北朝鮮に24遺体送還

ITNテレビによると、韓国政府は30日午後、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の潜水艦侵入事件で射殺された潜水艦乗組員ら24人の遺体を、板門店を通じ北朝鮮に送還した。

北朝鮮が29日、事件への遺憾表明をしたことを受けた措置。遺憾表明と遺体送還は、ニューヨークで28日行われた米朝実務協議で合意していた。これにより、潜水艦侵入事件収拾のための手続きはすべて終了した。今後は朝鮮半島和平のための四者会談に向けた米韓合同説明会開催など、米国や韓国、日本などと北朝鮮との関係改善に向けたさまざまな動きが進むことになる。

在韓国連軍司令部と北朝鮮軍は30日、板門店で軍事休戦委員会の秘書長(佐官級)会議を開き、遺体送還が最終的に決まった。《共同通信》



12月30日のできごと