平成2909日目

平成8年12月25日(水)

1996/12/25

【東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件】最終弁論

幼女連続誘拐殺人事件で4件の誘拐、殺人と2件の死体損壊罪などに問われ、検察側が死刑を求刑した元印刷業手伝い宮崎勤被告(34)の最終弁論が25日、東京地裁(田尾健二郎裁判長)であり、弁護側は「犯行前から精神分裂病にかかり、心神喪失ないし耗弱の状態にあった」と責任能力を否定し、無罪か刑の減軽を求めた。

平成2年3月の初公判から6年半以上に及んだ公判は結審し、来年4月14日に判決が言い渡される。 宮崎被告は弁論後の意見陳述で「早く帰りたい」とだけ述べた。弁論中はほおづえをつき、絵を描いていた。最終弁論に先立ち、宮崎被告の家族が謝罪の趣旨で幼女の遺族に各200万円を送金したことが明らかにされた。

この日の最終弁論で、弁護側は最大の争点となっている責任能力のほか、自白調書の信用性や犯行の動機について検察側の主張に反論した。

責任能力をめぐり、東京地裁は2度にわたって宮崎被告を精神鑑定し、鑑定結果は3通りに分かれた。弁護側は責任能力を認めた最初の鑑定について「家族や生活史の分析が不十分」と批判。「多重人格」や「精神分裂病」として、責任能力を否定した2つの再鑑定結果を評価した。 自白調書について「遺体の損壊時期などが事実と異なり、取り調べ中も異常な行動があった」と信用性を否定した。

「早く帰りたい」―。史上まれな凶悪事件の被告が公判の締めくくりに口にした言葉は、これまでと同様、あまりにとっぴだった。 午後1時半、紺の背広姿で法廷に現れた宮崎被告は、裁判長に会釈することもなく、弁護人の前の席に座るとほおづえを突いた。

「死刑廃止は世界的な流れ。『疑わしきは被告人の利益に』の原則は貫かれるべきだ」。弁護人が言葉に力を込めて読み上げた際も、宮崎被告は顔を上げず、着席した時と同じ姿勢で黙々と紙にペンを走らせる。開廷から約2時間半、紙の右半分に小さなイラストができた。

午後4時前、田尾健二郎裁判長から「前に出なさい」と求められ、宮崎被告は夢から覚めた時のように「はっ」と聞き返し、顔を上げた。最後に述べたいことを聞かれると「早く帰りたい」と二度早口で話し、元の席に戻った。《共同通信》



【巨人・松井秀喜外野手】契約更改

巨人の松井秀喜外野手(22)は東京・神田の球団事務所で契約更改交渉に臨み、倍増の年俸1億6000万円で来季の契約を結んだ。5年目で1億6000万円は1歳上のイチロー外野手(オリックス)と並んだ。4年目の今季は3年連続で全試合出場を果たし、打率3割1分4厘、38本塁打、99打点と好成績をマークし、リーグ優勝に貢献。最優秀選手に輝いた。

来季の目標については「ことし逃した日本一。個人的にはタイトルとかは難しいけど1年間アクシデントがなく、野球を楽しみながらやりたい」と話した。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】行革に意欲

橋本龍太郎首相は25日夜、官邸で梶山静六官房長官、三塚博蔵相と会談、与党3党が同日申し入れた「金融検査監督庁(仮称)」の設置を柱とする大蔵省改革案を早期に法案化するよう指示した。これを受け、政府は総理府内に梶山長官をトップとする「金融検査監督庁準備室」を設置、年明け早々にも具体的な作業に着手する方針を固めた。27日の閣議で準備室設置などを正式決定する。

大蔵省から金融検査・監督機能を一体化して分離する金融監督庁について、与党案の法制化は膨大な作業を強いられる。新たな組織設置のための準備室トップに官房長官を据えるのは極めて異例で、今回の措置は行革に対する強い姿勢を示すことに狙いがあるようだ。《共同通信》

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】日本人書記官を解放

ペルーの日本大使公邸に立てこもっている極左ゲリラ、トゥパク・アマル(MRTA)は25日午後、在ペルー日本大使館の平田健治一等書記官を解放した。平田書記官はかなり衰弱した様子で、救急車で警察病院に運ばれた。これで残る人質は104人となった。《共同通信》

【石川県小松市】「小松西武」21年の歴史に幕

小松市の小松西武は25日、営業最終日を迎え、午前10時の開店と同時に多くの買い物客が訪れ、最後のにぎわいを見せた。同日午後6時半まで営業し、21年間の歴史の幕を閉じる。

この日は約60台収容の駐車場が開店前に満車となり、臨時駐車場を含めた約300台が開店30分後には埋まった。店内では「全館謝恩売りつくし」セールとして、生活雑貨から衣類、高級品まで、ほぼすべての商品が30%から60%引きで販売され、女性客や冬休みの高校生らが閉店を惜しむように商品を品定めした。

小松西武は昭和50年、「西友小松店」として開店、平成4年に西武百貨店の直営となった。しかし、累積赤字が100億円を超え、ことし4月に撤退が決まった。小松市や小松商工会議所などは跡地への新たな百貨店の誘致に動いており、大和(金沢市)が「立地を前向きに検討する」と表明している。《共同通信》



12月25日のできごと