平成1001日目

1991/10/05

この日のできごと(何の日)

【海部俊樹首相】退陣表明

海部首相は5日午後、首相官邸で内閣記者会と会見し「政治改革の実現に不退転の決意で取り組んできたが、結果は(政治改革関連三法案が)廃案だ。責任を明らかにすることも政治改革の一つだ」と述べ、今期限りで退陣し、次期自民党総裁選に出馬しない考えを正式に表明した。

同時に、首相は「新しい指導者が(政治改革を)必ずやってくれることを強く求める」と、新首相に政治改革を最重要課題として実現するよう要請。さらに「あとわずかな任期だが、内外の諸問題に取り組んでいきたい」と、今月30日の総裁任期まで完投する意向を明らかにした。《共同通信》

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【自民党総裁選】宮澤喜一氏、三塚博氏、渡辺美智雄氏が出馬表明

自民党総裁選は5日、宮澤喜一氏に続き渡辺美智雄、三塚博の両氏が正式に立候補を表明、3氏の争いとなった。最大派閥の竹下派は会長代行の小沢一郎氏が出馬を辞退したため独自候補擁立を断念、3氏のうち宮澤、渡辺両氏のどちらを支持するかをめぐって6日も派内調整を続ける。

竹下元首相らは宮澤氏支持の意向とみられるが、竹下派が支持候補を決めれば総裁選の行方がほぼ固まることから、宮澤、渡辺両氏の出方や党内の動向を慎重に見極め、7日の緊急総会で金丸会長一任を取り付けた上で、10日ごろまでに最終方針を決める考えだ。《共同通信》

【自民党竹下派】「独自候補」困難に

自民党竹下派は5日、総裁選で同派の独自候補擁立を見送る方針を固めた。会長の金丸信・元副総理が、同派の切り札として強く出馬を求めてきた会長代行の小沢一郎・前幹事長が固辞する態度を変えず、小沢氏擁立を断念せざるを得ない状況になったためだ。

このため同派は宮澤喜一・元副総理、渡辺美智雄・元政調会長、三塚博・元政調会長のいずれかを推さざるを得ないが、その場合、宮澤、渡辺両氏のいずれかに落ち着く公算が大きい。

竹下派内では、海部首相の「重大決意」発言直後から独自候補擁立論が浮上。首相の再選断念後、金丸氏は小沢氏に白羽の矢を立て、4日夜も竹下元首相、奥田敬和・同派事務総長を交えて、懸命に小沢氏を説得した。しかし小沢氏は、心身ともに総裁選出馬への準備が整っていないことを理由に固辞、金丸氏らも最終的に「小沢氏の固辞は変わらない」として断念した。

竹下派内の一部には、なお小沢氏に代わる独自候補の擁立を求める空気は強いが、羽田孜・党選挙制度調査会長、橋本龍太郎蔵相、小渕幹事長のいずれかで派内を一本化する情勢に至っていない。

同派は7日の幹部会、臨時総会で海部首相再選断念後の対応について協議、総裁選に臨む態度を決めるが、独自候補擁立を断念せざるを得ない状況から、対応を金丸氏に一任することを決めるものとみられる。《読売新聞》

【北朝鮮・金日成主席】中国・李鵬首相と会談

5日の新華社電によると、中国訪問中の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金日成主席は同日午後、北京・釣魚台国賓館で李鵬・中国首相と会談し、国内の経済建設状況を紹介した際に、「目下の建設の重点は電力工業の発展にある。特に、水力発電所の建設を強化し、日増しに増大する電力需要を満たすことだ」と強調、北朝鮮が直面している厳しいエネルギー不足に対する中国の理解を求めた。 金主席発言は、ソ連からの経済援助停止とソ朝貿易のハードカレンシー決済への移行による北朝鮮の石油不足、エネルギー危機を裏付ける言及といえる。韓国統一院が8月に発表した北朝鮮経済報告は、北朝鮮の鉱・工業部門はエネルギー原材料不足により、全般的な稼働率が45%程度に落ち込んだと述べている。 李鵬首相との会談で金主席が、エネルギー問題での中国の支援、協力を要請した可能性は強いが、中国は現在、国内の経済建設に追われており、この日の会談では両国の思惑がすれ違った可能性もある。

6日付朝鮮日報紙(早版)は香港発で、現在、中国を公式訪問中の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金日成主席が5日、宿泊先の北京市の釣魚台で、中国の最高実力者、鄧小平氏と長時間にわたり会談した模様だ、と報じた。 同紙によると会談では、北朝鮮の核問題、韓中国交樹立問題のほか、ソ連の共産党支配体制崩壊後の対応策などが集中的に話し合われたと見られるという。《読売新聞》



10月5日 その日のできごと(何の日)