平成2894日目

平成8年12月10日(火)

1996/12/10

【全柔連】カラー柔道着試用を正式決定

全日本柔道連盟(全柔連)は10日、東京都文京区の講道館で理事会、評議員会を開き、来春の欧州主要国際大会にカラー柔道着を試験的に着用して参加することを正式決定した。例年、選手派遣する6大会のうちから絞り込んで参加する方針で、どの大会かは年内に決める。

テレビ放映権料の収入増などを当てにする欧州柔道連盟(EJU)はことし4月の総会で、カラー柔道着の試験的導入を決議。日本が欧州の主要大会に出場するためには、カラー柔道着の着用が絶対必要な状況となった。

このためカラー柔道着反対の立場を堅持してきた全柔連は、半年以上の討議の末に画期的な方向修正の判断を下した。ただ、この問題が決着する来秋の国際柔道連盟(IJF)総会では基本的に、白色を主体とする柔道着使用を主張する見通しだ。《共同通信》



【プロ野球・ダイエー】新入団選手発表

ダイエーは10日、全球団のトップを切り福岡ドームでドラフト指名7選手の入団発表を行った。

真新しいユニホーム姿で特設ステージに並んだ選手は緊張気味。ドラフトの目玉選手、井口は「すごく緊張している。一年目から一軍で全試合に出場できるよう頑張る」と力強く抱負を語った。井口と共にアトランタ五輪で銀メダルに輝いた松中は「数多く本塁打を打ちたい。今は不安ばかりだが、努力して行きたい」。

王監督は「ばりばりやってもらい、今いる選手を脅かし、競い合ってほしい」と即戦力の新人に期待をかけた。《共同通信》

【阪神・中西清起投手】現役引退を表明

阪神の中西清起投手(34)が10日、甲子園球場内の球団事務所で現役引退を正式に表明した。9月末に球団から解雇通告を受けたが現役続行を希望。ダイエー、横浜のテストを受けるなどしたが、4日までに移籍先がないことが分かり、引退を決意していた。今後は野球解説者に転身する。

球団にあいさつした後、記者会見し「引退が決まってから日がたっているので今は第二の人生を前向きに考えている。今の阪神には革命が必要。(1985年の)優勝メンバーが抜けて新たな阪神を築いてほしい」とすっきりした表情で話した。《共同通信》

【新進党・羽田孜元首相】「野党大連合」へ決意

新進党の羽田孜元首相は10日夜、都内のホテルで開いた同氏支持グループの会合で「政治の閉塞状況を打開するため行動を起こしたい。野党連合のため果たすべき役割はある」と述べ、民主党などとの野党大連合を目指した新党結成への決意をあらためて表明した。

出席者からは「このまま党にいても展望がない」など賛成論や「政党助成金目的とみられる」など反対論が相次ぎ、今後もグループ内で意見調整を図ることになった。会合には羽田氏と行動をともにすることを明らかにしている前田武志氏をはじめ計17人が出席した。

これに先立ち、新進党の西岡武夫幹事長は同日午後、羽田氏を都内の事務所に訪ね約1時間半会談。離党を思いとどまるよう慰留したが、話し合いは平行線をたどり、11日にあらためて会談することを確認しただけで終わった。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の長崎県議団約30人が10日午前、国会内の廊下で加藤紘一幹事長をアポなしで急襲、整備新幹線長崎ルートの早期着工を迫った。ゲリラ陳情に加藤氏は「財源問題がある。私は甘いことは言わない」と繰り返したが、県議側は「幹事長も長崎で前向きな発言をした」「われわれは離党も辞さない」と言いたい放題。ふだんは冷静な加藤氏も「もっと静かに話しさい」と声を荒らげて応酬。立ち去ろうとした加藤氏の背に「財源ばかりにこだわって」と捨てぜりふまで飛び出し、新幹線となると所構わずのドタバタ劇。

○・・・民主党のこの日の両院議員懇談会で新人の生方幸夫氏が「民主党にあるまじき姿。禁煙できないなら分煙。(喫煙者は)後ろか隅っこに行ってもらえないか」と憤激口調で問題提起した。役員席で仙谷由人政調会長ら愛煙家幹部が気まずそうに沈黙する中、発言を求めた海江田万里氏も「私もいま吸っていたが、駄目なら駄目と決めてください」とあきらめ調。結局「代議士会は禁煙」とすんなり決まったのは、たばこの煙で党のクリーンイメージがかすんでしまうのが心配だから?《共同通信》

【橋本龍太郎首相】一般歳出「1%台に抑制を」

橋本龍太郎首相は10日、三塚博蔵相を官邸に呼び、編成作業中の平成9年度の予算について「一般歳出の伸び率は前年度の伸びを相当程度下回るよう圧縮し、限られた財政資金を重点的・効率的に配分する努力をしてもらいたい」と指示した。

蔵相はこの指示について会談後「(前年度伸び率の2.4%を下回る)1%台に抑制することと受け止めている」との認識を示した。一般歳出の伸びが1%台にとどまると、昭和63年度当初予算(1.2%増)以来9年ぶりで、来年度予算は超緊縮型となる。《共同通信》

【ノーベル平和賞】授賞式

インドネシアの併合下にある東ティモール紛争の政治解決を追求しているカルロス・フィリペ・シメネス・ベロ司教(48)と、ジョゼ・ラモス・ホルタ東ティモール民族抵抗評議会共同代表(46)の二人に対する1996年のノーベル平和賞の授賞式が10日午後、オスロ市庁舎で行われた。

カトリック司教の正装姿で式に臨んだベロ司教は受賞演説で「私は東ティモールの声なき住民の訴えを代弁する。彼らの望みは平和、暴力の停止、人権尊重である」と述べ、受賞が紛争解決につながることに期待を表明。「今こそ祖国に平穏が戻る時である」と強調し、和解への「第一歩」として、インドネシア政府に対し「政治犯の早期釈放」を呼び掛けた。

ベロ司教とボルタ氏は、インドネシア政府の圧力で、前日は記者会見を別々に行わなければならなかったが、この日は二人そろって入場した。

ベロ司教に続き演壇に立ったホルタ氏は、黒っぽいスーツに、愛用のちょうネクタイ姿。政治活動家として「残忍なインドネシアの植民地政策にもかかわらず、東ティモールの独自の言語は生き残っている」と指摘するなど、インドネシアの東ティモール併合の歴史的根拠に疑問を表明。「民族自決権」に基づく紛争の包括的解決と、東ティモール独立に対する国際社会の支援を要請した。《共同通信》

【中国・遅浩田国防相】台湾問題で強硬姿勢

訪米中の遅浩田・中国国防相は10日、米国防大学で講演、中国は軍事的脅威にはならないとして「中国脅威論」を否定する一方で、台湾問題では「武力行使の放棄は拒否する」と述べ、場合によっては武力行使も辞さない強硬な姿勢を示した。

中国の防衛トップが米国防大学で講演するのは初めてで、歴代の米国防長官らが列席した。国防相は台湾問題について、「一国二制度により平和的な解決を図る」が、台湾が独立傾向を強めれば「座視しない」と言明した。

米中関係については、相互信頼の強化を評価したが、台湾問題を両国関係の争点にするべきではなかったと批判し、台湾への武器輸出削減を定めた米中コミュニケを順守するように迫った。

今後の中国の防衛力整備について国防相は「規模は削減するが質を高める」と述べ、近代化を急ぐ方針を表明。中国の軍事力増強への米国の懸念に対しては、外国からの攻撃にだけ反撃する「積極防衛」戦略の堅持や特定の軍事同盟への加盟拒否を挙げて反論した。《共同通信》



12月10日のできごと