平成2893日目

平成8年12月9日(月)

1996/12/09

【落合博満内野手】日本ハム入りが決定

巨人を退団、自由契約選手となり、移籍先が注目されていた落合博満内野手(43)は日本ハムに入団することが9日決まった。落合はこの日、獲得に乗り出していたヤクルトに入団を断り、続いて日本ハムに入団の意思を伝えた。日本ハムとは2年契約で、年俸は3億円とみられている。入団発表は12日に行われる。

東京・六本木の日本ハム球団事務所で記者会見に臨んだ落合は「日本ハムにお世話になることになった。(両球団とも)条件は変わらないが、今回はオーナーを含め、社長、監督の優勝したいんだという気持ちが伝わってきた」と、日本ハムに決めた理由を語った。

3度の三冠王に輝いた落合は1979年に入団したロッテを振り出しに中日、巨人と渡り歩き、日本ハムが4球団目となる。(金額は推定)《共同通信》

ちょうど43歳の誕生日だった。東京・六本木の日本ハム球団事務所で9日、決断を明かした落合博満内野手の顔には安ど感が広がった。「これでやっと眠れる」。巨人を退団後は、日本ハムかヤクルトか、で追い回された。それから解放される気持ちを素直に表現した。

日本ハムの熱意に動かされた格好だが、ヤクルトヘ気持ちが傾いていたのも確かだった。「ヤクルトへ行きたい気持ちがまるっきりなかったらうそになる。ヤクルト一辺倒ということを頭から外し、頭を真っ白にして両球団の話を聞こうと思った」

巨人を退団する際、入れ替わりで入団した清原和博内野手について「負けることはないと思っている」と言い切った。落合ファンは次はセ・リーグの球団で巨人と勝負を期待した。落合にもその気持ちはあった。だが「途中から巨人うんぬんという気持ちが抜けていった」。日本ハムに決めたのは7日だったという。

ロッテでは優勝経験がないが、中日、巨人と移籍先では優勝請負人だった。「優勝したい、という気持ちが伝わってきた。ヤクルトは昨年、日本一になっているが、日本ハムはこのところ優勝の味を知らないし、少しでも貢献できればと思った。長くない野球人生に悔いは残したくない」。それが結論だった。

11年ぶりのパ・リーグ復帰となる。「セと違って、力があってはじめて認めてもらえる。後ろからボールが来ることはないんだし、不安はない」。落合らしい独特の表現で締めくくった。《共同通信》



【皇太子妃雅子さま】33歳に

皇太子妃雅子さまは9日、33歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち、東京・元赤坂の東宮御所で記者会見し、皇太子妃の在り方について「伝統的なものと、自分らしさとのバランスの良い接点をどのように見いだしていくか、その時々で苦心もいたします」、などと述べられた。平成5年の結婚以来、雅子さまが一人で記者会見したのは今回が初めて。

雅子さまはまず、北海道のトンネル事故や病原性大腸菌による被害、薬害エイズ、沖縄基地問題を挙げ「痛ましい、重い課題の多い一年でした」と振り返った。

皇室に入って自身の中で変わったと思われることは、との質問に「私の中には伝統的な部分と新しい部分の両方があります」とご自分を分析。さらに皇太子妃としての生き方について「古いものでも良いものを大切にしながら、新しい時代の要請を考慮に入れていくことが大切ではないでしょうか」と述べられた。

一方、週刊誌など国内メディアに対しても「憶測を中心として議論を進め、センセーショナルな見出しが付けられていることがよくございます」と述べ「個人を尊重した公平な報道を」と希望した。《共同通信》

【御嵩町長襲撃事件】柳川喜郎町長、職務復帰

10月30日に自宅マンションで2人組の男に襲われて大けがをし、今月1日に退院した岐阜県御嵩町の柳川喜郎町長(63)が9日、町長としての職務に正式に復帰した。包帯で右手を吊った町長は早速、役場内の課長会議で「字を書く練習をしているがまだ筆先に力が入らない。40日間留守にしましたが、遅れを取り戻すためにもしっかり頑張りたい」とあいさつした。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】景気回復は改革で

武藤嘉文総務庁長官は9日午後の衆院予算委員会で、行政改革について「21世紀からの行政府をつくるのだから、4年以内を一つのめどとして、行革のプログラムというべきものを行革大綱の中で示したい。首相の理解があれば閣議決定をしたい」と述べた。

従来の単年度方針でなく、4年間の長期的な行革の道筋を盛り込む考えを明らかにしたもので、平成10年の通常国会に法案提出を目指すことなどを閣議決定することにより、行革への決意を示す意向とみられる。

また橋本龍太郎首相は景気対策に関連して「行財政改革、産業経済構造改革、金融システムの改革を進めなければならない」などと述べ、改革を一体的に進めることが結果的に景気回復につながるとの考えを強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は9日の衆院予算委で「21世紀」の船田元氏から、首相の第二次臨時行政調査会当時の活躍ぶりを「輝いて見えた」と持ち上げられ、思わずにっこり。さらに「今回の行政改革でも頑張ってほしい」とエールを送られた首相は、記者団に「ありがたい。(当時も)船田さんは応援してくれた人だったんだから」と解説した。「火だるま」になって取り組むと見えを切ってみせた行革にこのところ与党内でさえ風当たりが強いだけに、思わぬ援軍登場がよほどうれしかったようだ。

○・・・民主党の鳩山由紀夫代表はこの日国会内で、衆院選後、初の定例記者会見。羽田孜元首相の新進離党騒ぎや大蔵省改革についての質問が終わると「久しぶりで緊張した」と切り出し「(取材で)民主党へのご配慮をいただいている。これからもお付き合いを」と丁重なあいさつで締めくくった。菅直人代表と交代で隔週に会見する予定だったが「鳩山氏の指示」(周辺)で、両代表が週一回ずつ会見することに。鳩山氏は「菅氏と相談した」と強調したが、このところ菅氏の陰に隠れがちなだけに、民主党と同時に鳩山氏自身の存在感もアピールしたかった?《共同通信》

【新進党】羽田元首相への対応を協議

新進党は9日午後、国会内で小沢一郎党首も出席して五役会議を開き、年内離党−新党結成の意向を固めている羽田牧元首相への対応を協議した。西岡武夫幹事長が10日午後、羽田氏と再会談して引き続き慰留に努めるとともに、11日にも小沢氏が羽田氏と会談、事態打開を図ることになった。

小沢氏は「私も決して傍観しているつもりはない。ただ国会で予算委員会の審議が行われている最中だ」と述べ、参院予算委での質疑が終わる11日にも羽田氏と会談する意向を表明した。

中野寛成国対委員長は、旧民社グループや支持団体である友愛会の意向を踏まえ「友愛会は『分党』であれば今後の支援はできないと言っている」と述べ、分党方式の決着に反対する考えを強調。旧公明グループの神崎武法総務会長は、党執行部が羽田氏慰留に重ねて努力すべきだとの立場を示した。

一方、中野氏や、冬柴鉄三氏ら旧公明グループ議員は同日午後、羽田氏を都内の事務所に相次いで訪ね、離党を思いとどまるようそれぞれ自重を求めた。これに対し、羽田氏は「志を変えるつもりはない。一人になっても一石を投じたい」と強い決意をあらためて強調した。

また羽田氏は同日、友愛会の幹部と都内で会談、新党結成に理解を求め、友愛側は「これまでのような付き合いはできないが、関係を断つことはない」との姿勢を伝えた。《共同通信》

【米・モンデール駐日大使】帰国前に会見

3年半余の滞日生活を終え、15日に帰国する米国のモンデール駐日大使は9日、都内の日本記者クラブでお別れ講演を行い、「世界で最も重要な二国間関係である日米関係にかかわれて名誉だった」などと振り返った。

大使は日米の今後の課題として①沖縄の米軍基地縮小問題②日本経済の規制緩和―などを挙げ、故郷のミネソタ州に戻っても米国の若者に日本をもっと学ぶよう手助けしたいと述べた。

一方で、大使は金融市場自由化に前向きな橋本龍太郎首相の発言を歓迎しながらも、「コンセンサスに基づく独特な日本の意思決定方法で望ましい結果を生みだせるかどうか疑問が残る」と懸念を示した。その上で、規制緩和が日本にとっていかに重要かについて、熱弁を振るった。

次期米政権の外交チームについては、アジア通のバーガー次期大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が対日政策の「最大の理解者の一人」と指摘、日本にとって心強いチームだと説明した。

大使は日本滞在中にジョーン夫人が趣味の陶芸を存分に楽しんだことが「いい思い出」と述べたが、「最も腹がたったこと」の質問にはしばし熟考。「(大使でなくなる)16日に答える」とジョークでかわした。《共同通信》

【中国・遅浩田国防相】日米安保強化に懸念

訪米中の遅浩田・中国国防相は9日、クリントン米大統領、ペリー国防長官と相次いで会談した。米国防総省高官によると、国防相は会談で、返還後の香港への米艦船寄港を認めることに原則合意した。これにより、米国は香港が中国に返還される1997年7月以降も、香港における米国の権益確保の象徴ともいえる米軍の恒常的なプレゼンスを維持することが可能となった。原則合意は米中両国間の関係改善基調を裏付けた。

国防相は一方、日米安保体制の強化について懸念を表明した。4月の日米安保共同宣言以降、中国側が米国との閣僚級会談で日米安保を本格的に取り上げたのは初めて。日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直し議が本格化するのを前に、米側をけん制したとみられる。

両国防相はこのほか①シャリカシュビリ米統合参謀本部議長の訪中など、首脳や中堅以上の幹部の相互訪問②両軍の艦船が接近遭遇した場合の対処方法に関する取り決め−などでも合意。軍レベルでの対話・関係強化に関する一連の信頼醸成措置を推進することで一致した。《共同通信》



12月9日のできごと