平成2873日目

1996/11/19

この日のできごと(何の日)

【テニス・伊達公子選手】最後の金星

女子テニスの日本のエース、伊達公子(26)=フリー=が、今まで1度も勝てなかった世界ランキング1位のモニカ・セレシュ(米国)を破って、引退へのページを飾った。

19日、ニューヨークのマディソンスクエアガーデンで行われた女子テニス協会(WTA)ツアー最終戦のチェース選手権のシングルス1回戦で、セレシュが第1セット途中で肩痛を訴えて棄権。伊達はベスト8に進出した。

9月のニチレイ・レディース以来の大会となった伊達は、要所で好ショットを決め、4オールと接戦。第9ゲームでセレシュのサーブを破った後、セレシュが棄権した。伊達は5度目の対戦でセレシュに初めて勝ち、これで世界ランキングのトップ3をすべて破ったことにな一った。伊達は準々決勝で第7シードのマルチナ・ヒンギス(スイス)と対戦する。

1989年にプロに転向した伊達は、9月に「テニスでの目標を達成した」と、引退を表明。この大会が現役最後のトーナメントとなった。試合後には、引退セレモニーが行われ「皆さんに会えなくなるのは寂しいが、わたしは引退します」と、英語であいさつした。

「これは終わりではありません。わたしにとって新たな出発です」―。ニューヨークで行われている女子テニスツアー最終戦のチェース選手権を最後に、8年間のプロ生活から去る日本のエース伊達公子(26)=フリー=が19日(日本時間20日)、世界ランキング1位のモニカ・セレシュ(米国)を破る金星を挙げ、自らの輝かしい選手生活の終幕に彩りを添えた。

試合終了後、引退セレモニーが行われ、会場の「スポーツの殿堂」マディソンスクエアガーデンを埋めたファンや、アランチャ・サンチェス(スペイン)ら幾度も熱戦を繰り広げたライバルの前で、英語で別れを告げた。

世界のトップクラスになったころ、苦手の英語をめぐっていやがらせも受けたが、その言語でファンに胸の内を伝えた。主催者がテニス界の功労者に報いるため、趣向を凝らした引退セレモニーでは、在ニューヨークの日本人の子供たちによる「気球に乗って…」の歌が合唱され、総立ちの観客からの拍手が続いた。《共同通信》

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【中川直樹さん】誕生日

【 JFL・ヴィッセル神戸】Jリーグ昇格が決定

サッカーJリーグは19日開いた臨時理事会で、ジャパン・フットボールリーグ(JFL)のヴィッセル神戸のJリーグ昇格を満場一致で承認した。これにより来季から17チームに増え、初めて奇数で行う変則リーグの前半戦など日程概要を決めた。

神戸は今季のJFLで2位に入り、昇格条件だった2位以内を確保。この日の臨時理事会では現地調査などの結果、観客動員や地元との密着度といった条件も満たしていると判断した。

来季のリーグ戦は1回戦総当たりの2ステージ制で、各節ごとに1チームの試合がない変則日程。各ステージとも17節、計136試合を戦う。《共同通信》

【小泉純一郎厚相】岡光事務次官を更迭

厚生省の元課長補佐への贈賄容疑で逮捕された埼玉県の社会福祉法人理事長B容疑者(51)側から国産恒久乗用車などの利益供与を受けていた問題で、同省の岡光序治事務次官(57)は19日未明、小泉純一郎厚相に辞表を提出、受理された。小泉厚相から辞任を求めた事実上の更迭とみられる。岡光氏は同日付で退職、後任が決まるまで当面、佐々木典夫社会保険庁長官が事務代理となる。

警視庁捜査二課の同社会福祉法人をめぐる汚職事件捜査で、B容疑者が岡光氏に6千万円に上る資金を提供した、と供述していることも同日、明らかになった。岡光氏は最近都内に1億円以上するマンションを購入しており、同二課はこの出所を含め、岡光氏から事情聴取する方針を固めた。

辞職にあたって岡光氏は「金銭の授受などは一切ない」との釈明文を寄せた。

小泉厚相は同日午前8時、橋本龍太郎首相に電話で経過報告した。《共同通信》

橋本龍太郎首相は19日午前の閣議で、厚生省の岡光序治前事務次官の不祥事に関連して「もう一度、公務員の仕事とはどういうものかを徹底させたい。綱紀粛正と言っても(気持ちが)緩んでいるからこういうことが起きる」と述べ、全閣僚に対して徹底した綱紀粛正を図るよう指示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は19日、党本部で開かれた全国町村議会議長との懇談会であいさつし、冒頭から厚生省の岡光序治前事務次官の不祥事について「大きな衝撃を受けている。今朝(の閣議で)辞任は了承された。国民の暮らしを守る厚生省が…」と釈明しきり。ちょうどこの日、首相直属の行政改革会議を設置した折から「(一人の)公務員の行動が行政改革を曲げてはならない」とあらためて強調したものの、最後まで「本来なら皆さんの(予算)要望を聴かなければならないが、それ以前の問題だ」とぼやき節。日ごろ強気で鳴る首相もこたえた様子だった。

○・・・新進党の西岡武夫幹事長はこの日、岡光氏の不祥事について「単なる辞表の受理では済まない。厳正な処置をすべきではないか」と小泉純一郎厚相の対応が生ぬるいと手厳しく批判。続けて「高齢化社会における国民の税負担の在り方が最大の課題だ」と、臨時国会での消費税論議に絡めて追及する思惑ものぞかせた。ただ民主党の菅直人前厚相の「責任」を聞かれると「実際問題、(厚相当時は)どういう状況なのか調べてみないと分からない」と途端にトーンダウン。民主党との「野党共闘」への思い入れの方が疑惑追及より優先。《共同通信》

【大相撲九州場所】10日目

大相撲九州場所10日目(19日・福岡国際センター)関脇魁皇が2敗目を喫し、1敗は横綱曙と大関武蔵丸の2人となった。魁皇は平幕土佐ノ海の押しに続く寄りに屈した。曙は小城錦を落ち着いて突き出し、武蔵丸は安芸乃島を押し出しともに9勝1敗。大関若乃花は小結武双山を寄り切り勝ち越し。武双山は6敗目。大関貴ノ浪は小結旭豊を寄り切り6勝4敗。関脇貴闘力は連敗を5で止め5勝5敗。関脇琴錦は7勝目を挙げ、新入幕栃東は蒼樹山を寄り切り勝ち越した。

この日の結果、1敗の曙、武蔵丸を追う2敗は若乃花、魁皇、栃東の3人。十両は栃乃洋が1敗を守り依然トップで、2敗力士はいなくなった。《共同通信》

【ルワンダ難民】キャンプ脱出中に悲劇

ザイール東部のカヒンド、カタレ両キャンプを脱出したルワンダ難民多数が山中をさまよいながら19日、ムグンガ難民キャンプに到着、途中で数千人が飢えや病気で死亡するなど、悲惨な状況だったことを証言した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)ゴマ支部のフィリッポ・グランディー「支部長は「多数の難民が死亡したのは事実だろう」と述べ、早期に調査隊を派遣する考えを明らかにした。

ムグンガに到着した難民の話によると、両キャンプからは10月末から11月上旬にほとんどが脱出。約3週間かけて徒歩でムグンガへの山道を越えた。しかし途中で道に迷う難民が続出し、ニャムラギラ山周辺で多数が飢えや渇きで死亡した。コレラで死亡するケースもあり、現在も同山周辺に子供や老人、病気で動けなくなった約6000人がいるという。

難民の一人シランベーレー・エドワードさん(35)は「多くは森の中で死んだ。多数の死体でひどいにおいだ。山中では水も食料もなく、木をかじって食べた」と語った。《共同通信》



11月19日 その日のできごと(何の日)