平成2793日目
1996/08/31
この日のできごと(何の日)
【重廣恒雄さん】123日で日本百名山踏破
作家深田久弥氏が著書で紹介した「日本百名山」の連続踏破に挑んでいた登山家重広恒夫さん(48)=兵庫県尼崎市=が31日、百名山の最後になる富士山(3776メートル)への登頂に成功した。123日での踏破で最短記録となった。登頂時、山頂は気温6.2度で快晴だった。
連続踏破は、今年5月1日茨城県の筑波山(876メートル)から始まり、北は利尻岳(北海道)から南は宮之浦岳(鹿児島県)まで123日間、約30キロの荷物を背に、連日百名山への登山を続けた。
「始まりは標高が最低の筑波山で、締めくくりは最高峰の富士山にした」とルート選定を振り返る。
重広さんは昭和52年に日本人として初めてK2の登頂に成功するなど世界的に知られた登山家。勤務するスポーツ用品会社が費用300万円をバックアップし、123日間は「出張扱い」となって、百名山の最短踏破を無事終えた。
百名山は、深田氏の著作が出た後テレビで放送され、最近では中高年登山者の間などでちょっとしたブーム。連続踏破は気候などを選べばアマチュアにも可能だが、重広さんは「自然は甘いものではない」とくぎを刺している。最短記録を目指すとあって「肉体の限界」に挑むつもりで臨んだという。
下山後、重広さんは「それぞれの地域で良い山がたくさんあった。特別の感慨はないが、とにかく踏破を終えてホッとした」と話していた。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【Jリーグ】第17節
Jリーグ第17節(31日・札幌厚別公園競技場ほか=8試合)横浜フリューゲルスはジーニョの退場が最後に響いてヴェルディ川崎に2−3で逆転負けし、第11節から守った首位から一気に6位に転落。鹿島アントラーズがガンバ大阪を1−0で下し、第10節以来のトップに返り咲いた。
浦和レッズはサンフレッチェ広島に5−1で大勝して2位に浮上し、ジュビロ磐田は京都サンガに2−1で辛勝して3位をキープ。柏レイソルはアビスパ福岡に5−4で競り勝ちリーグ戦10連勝をマークした。《共同通信》
【鳩山由紀夫氏】新党から200人擁立
新党さきがけを離党した鳩山由紀夫氏は31日午後、北海道室蘭市で記者団に対し、早期の衆院解散・総選挙を求める国民の声が強まっていることを指摘した上で「早期解散を求めるかとなると話は別だが、国民の声は大事にすべきだ」と述べ、世論の動向によっては早期解散を求めることもあり得るとの認識を示した。
さらに、次期総選挙では新党の候補者として現職50人、新人150人の計200人程度の擁立を目指したいとの意向を表明。「臨時国会の冒頭解散も視野に入れて行動しなければならない」と、新党の選挙準備を急ぐ考えを明らかにした。
これに先立ち、鳩山氏は読売テレビの番組で、新党参加を見送った菅直人厚相との関係について「将来(新党に)加わっていただく道を模索したいし、それはできると思う」と強調、今後も菅氏の参加に向け引き続き連携をとっていく意向を示した。《共同通信》
【梶山静六官房長官】鳩山新党をけん制
梶山静六官房長官は31日午後、山口県徳山市で講演し、さきがけを離党した鳩山由紀夫氏が9月の新党結成を目指していることを暗に指しながら「国会議員は50歳代で鼻たれ、それ以下は幼稚園生だ。それほど社会修練がない人だけで(政治のかじ取りが)進むものではない」とけん制した。
その上で「老兵は早く去りたいと思っているが、21世紀に向けて総点検し、新しいモラルをつくらなければならない」と述べ、鳩山新党に強い対抗心を表明した。衆院の解散・総選挙の時期については「私は中選挙区で選ばれており、理論的には(来年7月の)任期満了まで務めるのが使命だ」と述べるにとどめた。
梶山長官は自民党内に消費税率の3%据え置きを求める声が根強いことに対して「(衆院)選挙の直前に税率を上げると大変だという人がいるが、無責任に国民に甘い呼び声だけ掛けるのは困る」と批判した。《共同通信》
【自民党・加藤紘一幹事長】解散、総選挙「首相の胸三寸」
自民党の加藤紘一幹事長は31日午後、山形県酒田市で講演し、衆院解散・総選挙の時期に関し「橋本龍太郎首相の胸三寸だが、まだ決めていないと思う。最終的に政治スケジュールを判断するにはまだ2、3週間かかるだろう」と述べ、9月中旬には判断するとの見通しを示した。
首相の判断材料として加藤氏は①沖縄米軍基地の整理・縮小の是非を問う8日の沖縄県民投票を受けた大田昌秀知事の対応②9月中旬に発表される国民所得統計などに基づく今後の景気見通し–の2点を指摘した。《共同通信》
【チェチェン紛争】収拾に前進
ロシア南部チェチェン共和国の紛争終結を目指すレベジ安全保障会議書記と独立派代表マスハドフ参謀長との交渉は31日未明(日本時間同朝)、最大の焦点である共和国の独立の可否をめぐる地位規定交渉について、2001年末までの5年間余りは事実上、棚上げとすることで合意に達した。
最大の対立要因が先送りされたことで、1年8カ月以上にわたりエリツィン政権を揺さぶってきた武力紛争は、収拾に向け大きく前進した。合意はポスト・エリツィンをにらむレベジ書記による和平工作の成果と言え、大統領の後継者争いにも微妙な影響を及ぼしそうだ。
インタファクス通信によると、双方は政治的解決の原則に関する政治宣言と、ロシアとチェチェンとの関係の基礎を定める付属文書に調印。共和国の地位については、エリツィン大統領の2期目の任期が切れた後の2001年末までは先送りとすることになった。
レベジ書記は、調印文書は停戦とロシア軍撤退を保証するもので「戦争に終止符が打たれた」と成果を誇示。マスハドフ参謀長も「ようやく和平を決断した政治家、軍人が現れた」と書記の和平工作を評価した。《共同通信》
【イラク軍】クルド人地区を攻撃
イラクのアジズ副首相は31日、国営イラク通信を通じ、イラク軍がクルド民主党(KDP)の支援要請を受けて、イラク北部のクルド愛国同盟(PUK)が支配するクルド人居住地区安撃していることを明らかにした。
北部では8月中旬から断続的にKDPとPUKが戦闘していたが、イラク軍の本格的な関与が確認されたのは湾岸戦争後初めて。米国はイラク軍の動きに対し、中東地域での米軍の増強を準備する態勢を取っており、緊張が高まっている。9月中旬には国連制裁の部分解除による石油輸出が予定されているが、この実施に影響を与える可能性もある。
約1万2000人の規模のイラク軍は、バグダッドから約300キロのクルド人居住地区の都市アルビルに戦車や兵員装甲輸送車などで北上、砲撃を続けている。負傷者も出ており、住民多数が避難を始めたという。バグダッドからの報道によると、イラク軍は同日午後、アルビルに国旗を掲げたという。
ロンドンに本部を置くイラク反体制組織、イラク国民会議(INC)は同日声明を発表し、イラク軍が直ちにアルビル砲撃を中止するよう国際社会に呼び掛けた。《共同通信》