平成2776日目

1996/08/14

この日のできごと(何の日)

【薬害エイズ事件】地検、前帝京大副学長を聴取

血友病患者約1800人がエイズウイルス(HIV)に感染し、うち約400人が死亡した薬害エイズをめぐり、帝京大病院の血友病患者と遺族から殺人、殺人未遂罪での告訴を受け捜査している東京地検は14日、元厚生省エイズ研究班長で前帝京大副学長の安部英氏(80)から任意で事情聴取した。

薬害エイズ問題では、元ミドリ十字社長に対する告訴で大阪地検も捜査しているが、被告訴人が聴取されたのは初めて。東京地検は今後も安部氏の聴取を続けた上で、この秋に刑事責任について結論を出す見通し。

非加熱製剤から安全な加熱製剤への転換など、一連のエイズをめぐる厚生行政でも安部民はカギを握る人物とされ、捜査はヤマ場を迎える。

この日の聴取は安部氏が捜都内の法務・検察施設に午後2時ごろ出頭、約3時間半にわたり行われた。帝京大病院での血友病患者の治療の経緯や、非加熱血液製剤のHIV汚染の危険性の認談などについて、安部氏に説明を求めたとみられる。

告訴状はことし2月、HIVに感染し死亡した帝京大病院の患者の遺族らが提出。それによると、安部氏は非加熱製剤がHIVに汚染されている危険があり、投与すれば感染する恐れがあることを知りながら、同病院で昭和59年から60年にかけて血友病患者2人に投与して感染させ、うち1人を平成3年12月に死亡させた、などとしている。《共同通信》

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【第78回全国高校野球選手権大会】第7日

第78回全国高校野球選手権大会第7日は14日、甲子園球場で2回戦4試合を行い、23年ぶりの夏の甲子園勝利を挙げた高松商(香川)と倉敷工(岡山)福井商(福井)横浜(神奈川)が3回戦に進んだ。

高松商は同点の五回、溝渕、諏訪の連続本塁打などで勝ち越し、溝渕−神田の継投で浦和学院(埼玉)の反撃をかわし、9−3で快勝した。倉敷工は八回、一死一塁から福原の右翼線三塁打と犠飛で2点を勝ち越し、工ース中原が踏ん張って5−3で東筑(福岡)に競り勝った。福井商は今大会最多タイの18安打の猛攻で、49代表校の最後に登場した八頭(鳥取)に11−0で大勝。横浜は八回、松枝の2点適時打などで試合をひっくり返し、3−1で北嵯峨(京都)を下した。《共同通信》

【巨人・ガルベス投手】13勝目も「大暴れ」

巨人8−2横浜◇14日◇横浜

巨人は一回、仁志の安打と四球で一死一、二塁として、落合が右へ20号本塁打を放って3点を先制。六回は清水の本塁打で2点、九回には松井の適時打で1点を加えた。

ガルベスは立ち上がりこそ不安定だったが、徐々に調子を上げて2失点で10度目の完投勝利。リーグトップの勝利数を13に伸ばした。横浜はガルベスに力負け。3年ぶりの7連敗を喫した。《共同通信》

試合後、ガルベスがベンチ裏で大暴れ–。

完封目前の九回、ブラッグスに2ランを浴びたのがその原因のようだ。ウイニングボールの入ったグラブや、握りつぶしたジュースの缶をたたきつけ、さらにグラブをけり上げて大爆発。

しかし、1時間後にロッカーから出てきたガルベスは落ち着きを取り戻していた。ブラッグスの一打には「仕方ない。うまく捕らえられたんだから」。これで6連勝でリーグトップの13勝目。「そういうことはシーズンが終わってから考えること。これからも1試合ずつ戦っていくだけ」と人が変わったように慎重に話した。《共同通信》

【Jリーグカップ】第12日

Jリーグカップ第12日(14日・日本平運動公園球技場ほか=7試合)B組トップの清水エスパルスはヴェルディ川崎と0−0で引き分け、勝ち点を13に伸ばして首位を堅持した。セレッソ大阪と1−1で引き分けた横浜フリューゲルスが、川崎とともに勝ち点11で続いた。A組は、台風の影響で大分で予定されていた京都サンガ−柏レイソルが中止となったが、勝ち点12の柏の1位は変わらず、ジュビロ磐田を2−0で退けた横浜マリノスが、勝ち点では柏と並んだ。

14日、大分市営陸上競技場で予定されていたJリーグカップの京都サンガ−柏レイソルは台風のため中止、延期となった。Jリーグの試合が中止となったのはカップ、リーグ戦を通じて初めて。このカードは後日組み込まれる。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】元慰安婦へ「おわびの手紙」

「女性のためのアジア平和国民基金」(原文兵衛理事長)による、フィリピンの元従軍慰安婦への一時金支給の手続きと橋本竜太郎首相の「おわびの手紙」の手渡しが14日午後、正式に始まる。これに先立ち梶山静六官房長官が同日午前の記者会見で首相の手紙を公表した。

首相は手紙の中で、慰安婦問題について旧日本軍の関与をあらためて認めるとともに①国の道義的責任②女性の名誉にかかわる諸問題へ取り組む決意−などを明記している。政府は一時金支給のめどが立っていない韓国、台湾へも同日中に外交ルートを通じ、手紙の内容を伝える方針だ。

手紙は、従軍慰安婦問題について「当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」と指摘。日本の首相として「いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを申し上げる」と謝罪している。

また「われわれは、過去の重みからも未来への責任からも逃げるわけにはいかない」と強調。「道義的責任」を痛感し、過去の歴史を後世へ伝えるとともに「女性の名誉と尊厳にかかわる諸問題」に積極的に取り組む決意を示した。

駐フィリピン大使が元慰安婦4人に手紙を手渡し、一時金を支給する手続きを取る。韓国、台湾については調整が難航しているが、梶山長官は会見で「支給開始の環境が整うよう誠実に努力する」と述べた。《共同通信》

「女性のためのアジア平和国民基金」の関係者が14日午後、東京都内のホテルで記者会見。原文兵衛理事長は「本日午後3時(現地時間同2時)にマニラ市内で、犠牲者3人に私どもの趣旨を伝え、私の手紙を渡しました」と述べ、一時金の支給手続きを含めた基金の補償対策事業がフィリピンで先行して始まったことを宣言した。

原理事長は「おわびの言葉や償い金のお届けによって、犠牲者の生涯の苦しみが償えるものとは毛頭思わない」と語り、「(犠牲を)二度と繰り返さないという国民のしるしとして、受け止めていただければ」と元慰安婦らに理解を求めた。

一時金支給のめどが立っていない韓国と台湾について「関係国政府、関係団体との調整がつかない」と無念さをにじませ、「一日も早く実施できるよう、理解を求めていく」とした。

原理事長が募金に応じた国民のメッセージとともに元慰安婦に届けた「理事長の手紙」では「日本国民の償いの気持ちをお届けする」と前置きし、従軍慰安婦の被害・犠牲に旧日本軍が関与した事実を「女性の根源的な尊厳を踏みにじる残酷な行為だ」と認めた。《共同通信》

【米大統領選挙】共和党、ドール氏を正式指名

米共和党大会は3日目の14日、大統領候補としてロバート・ドール前上院院内総務(73)を正式に指名した。同時に、副大統領候補にはジャック・ケンプ前住宅都市開発長官(62)を正式発表、現職のクリントン大統領に水をあけられているドール氏は劣勢のばん回に向け、本格的なスタートを切った。

共和党は大会を通じて「包容力と寛容の党」であることを強調、予備選で有権者に与えた排他的なイメージの払しょくに努めてきた。正式指名を機に、共和党は名実ともにドール氏の選対マシンとして稼働を開始、ドール氏は15日の受諾演説で党大会のテーマである「アメリカンドリームの復活」を高らかに宣言する。《共同通信》

【米国務省】ウサマ・ビン・ラディン氏は最大のテロ支援者

米国務省は14日、サウジアラビア出身の富裕な実業家で、サウジ反体制派指導者ウサマ・ビン・ラディン氏を世界各地でのイスラム過激派によるテロ活動に対する「最大の財政的なスポンサーの一人」と断定する報告書を公表した。

それによると、1993年のニューヨークでの世界貿易センター爆破事件で昨年逮捕されたラムジ・ユセフ容疑者も、ラディン氏の資金でパキスタンのペシャワルに建設された宿舎で3年間暮らしていたという。

また、92年にイエメンのアデンで起きた米兵士を狙ったとみられる爆弾テロ事件の犯人も、ラディン氏から資金援助を受けたと自供している。

報告書によると、サウジの建設会社経営者の家庭に生まれたラディン氏は、私財などを投じて1985年までにテロリスト養成・支援を目的に「イスラム救済基金」を設立した。アフガニスタンに軍事介入したソ連軍(当時)と戦ったイスラム義勇兵アフガン・アラブを援助してきたとみられている。

同氏がサウジ、エジプト、パキスタンに建設したテロリストの志願者募集施設や宿舎には、これまで数千人が登録されているほか、スーダンには少なくとも3カ所のテロリスト訓練所を建てたという。《共同通信》



8月14日 その日のできごと(何の日)