平成2763日目

平成8年8月1日(木)

1996/08/01

【在沖米軍実弾訓練】本土移転で合意

在沖米軍の県道104号越え実弾射撃訓練の本土移転問題で、日米両国政府は1日、防衛施設庁で開いた日米合同委員会事務レベル協議で、本土5カ所の陸上自衛隊演習場に移転することで合意した。

防衛施設庁は同日午前から、協議と並行して演習場を抱える関係自治体に合意について説明を始めたが、地元からは事前の調整がないなどの反発が出ており、今後の説得は難航が予想される。

移転が合意されたのは、陸上自衛隊の矢臼別(北海道)、王城寺原(宮城県)、北富士(山梨県)、東富士(静岡県)、日出生台(大分県)の5カ所の大演習場で、持ち回りで行われる。

施設庁によると、訓練は、1カ所当たり10日以内とし、5カ所のうち違う演留場を使用して年間4回程度実施する計画だが、訓練規模や方法などについて米側とさらにすり合わせ、8月中旬の日米合同委員会で正式に決定する。《共同通信》



【千葉県警】わいせつ写真投稿で原稿料、23歳男逮捕

千葉県警少年課と東金署は1日、わいせつ写真を出版社に投稿し、「原稿料」を受け取ったとして、わいせつ図画販売の疑いで千葉県市川市、無職A容疑者(23)を逮捕した。同県警によると写真投稿マニアが出版社から原稿料をもらったことで逮捕されたのは極めて珍しい。

調べによるとA容疑者は、昨年5月ごろから今年4月ごろにかけ、千葉市内のテレホンクラブで知り合った女子高生3人を同市内のホテルに連れ込み、わいせつな写真を撮影。フィルムを都内の3つの出版社に送り、掲載されたものについて合計6万6000円を得た疑い。《共同通信》

【社民党】「首相の靖国参拝は慎重に」

社民党は1日の常任幹事会で、橋本龍太郎首相が靖国神社を参拝したことについて「首相の立場は私的、公的の区別ができるかなかなか難しい。いろいろな議論が起こってくるので、慎重に対応すべきだ」との「見解」を確認した。佐藤観樹幹事長が渡辺嘉蔵官房副長官を通じ、首相官邸に伝えることになった。

幹事会に先立つ三役会議で、村山富市党首は「自分の経験からいっても、首相という立場は公的、私的の区別はなかなか難しい」と指摘。幹事会では「私的といっても公私の区別のつくものではない」など、首相の参拝への異論が相次いだ。

村山氏自身は、首相が参拝した29日には「私的な参拝だと思う」と事実上容認する姿勢だった。しかし中国など海外の批判が出てきたことから、社民党としての立場を明確にしたといえる。《共同通信》

【自民党】幹部、新人候補に檄

自民党は1日、都内のホテルで次期衆院選の新人候補者に対する研修会を開き橋本龍太郎首相(自民党総裁)や加藤紘一幹事長が勝利に向け、檄を飛ばした。新人候補への党主催研修会は初めての試み。

これまで派閥単位で行っていたものを、党主催に衣替えしたもので、候補者の士気を高めるとともに選挙戦のノウハウ伝授や候補者からの疑問や悩みを聴くのが目的。小選挙区の新人候補86人のほぼ全員が参加した。

橋本首相は講演で、日米関係の安定外交の基軸に据えることと、新たな国内産業育成に取り組む政府の方針を説明。この二大目標を掲げて選挙戦に臨むことを明らかにし「より明るい(未来への)扉を開けることができるよう全力を挙げる」と述べ、総選挙での勝利を訴えた。

加藤氏は「自民党の使命は、3年前に壊された日本の政治を立て直すことだ」と、新進党との対決姿勢を強調。亀井静香組織広報本部長は、小沢一郎新進党党首の国連常備軍への自衛隊参加や市場原理と自己責任原則を貫く経済政策を取り上げ小沢氏を「新右翼」とみなし、選挙戦では新進党との違いを強調することが勝利への道とアドバイスした。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は1日午前、外務省の佐藤俊一中南米局長らを首相官邸に呼び、20日からの中南米5カ国歴訪に向け約1時間、初めての勉強会を開いた。終了後、記者団から内容を聞かれた首相は「全体の説明を受けただけだ」と言いながらも、外務省の説明資料を取り出して即席講義。「なんでキウイの話が出てくるのか(というと)、キウイの輸入量はこちらにとっては(比率が)少ないんだが、向こうにとっては大きいんだ」と、仕入れたばかりの知識を披露するなど、これといった懸案がないとされる中南米歴訪だけに、懸命に意義をPR。

○・・・自民党の加藤紘一幹事長はこの日、都内のホテルで開かれた同党の衆院選新人候補者研修会で講演「分かりやすい平易な語り口でしゃべることが大事」「有権者から質問を受ける時間を多く取った方がいい」などと、選挙運動について事細かにアドバイスしたが、話題が衆院解散の時期に及ぶと、急にトーンダウンし「いつあるか知らない」。先の訪米中に「年内解散説」を打ち上げ、橋本首相らに不興を買ったばかりだけに「私がいろいろ言うと問題になっちゃうので…」「解散は総理の胸三寸ですから」などと「平易な語り口」とは程遠い答えに終始。《共同通信》

【ミャンマー】野党との対話不可能

ミャンマー軍事政権局者は1日、ヤンゴンで開いた内外記者会見で、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんが率いる野党国民民主連盟(NLD)との対話が、事実上不可能であるとの見解を明確に示した。

当局者らは①スー・チーさんらが求める「対話」は憲法の基本原則を審議する機関である「国民会議」の場で可能②しかしスー・チーさんらのNLDが同会議に再び参加する方法は規約上存在しない−と述べた。

政権側はこれまで「対話をしたければ各界各層の代表が集まる国民会議に来ればいい」と述べていた。

東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国などは、先のジャカルタでのASEAN外相会議で、NLDが国民会議ボイコットの姿勢を撤回し会議に復帰することができれば、行き詰まり打開につながるとの見解に立ち、スー・チーさんらに態度軟化を促していた。

しかし、同会議のタウン・ニュン書記局次長はこの日の会見で「昨年11月末にNLD所属代議員たちが会議を二日連続して無断欠席(ボイコット)したため、規約に従い彼らを追放した。規約には一度追放された代議員が復帰するための条項はない」と述べた。

同次長は会見終了後、記者団の質問に答え「彼らは復帰できないことを承知で欠席した。復帰は不可能だ」と付け加えた。《共同通信》

【アトランタ五輪・ヨット】重由美子・木下アリーシア選手組、銀メダル獲得

第26回夏季オリンピック・アトランタ大会第14日の1日、陸上男子200メートル決勝でマイケル・ジョンソン(米国)が自己の持つ世界記録を0秒34更新する19秒32の驚異的な世界新をマークして金メダルを獲得した。ジョンソンは五輪史上初の400メートルとの2種目制覇を達成した。

ヨット女子470級では前回バルセロナ大会5位の重由美子、木下アリーシア組(玄海セーリングクラブ)が通算36点でスペイン艇に次いで2位に入り、日本のヨット競技で初の五輪メダルを獲得した。《共同通信》

【ソマリア・アイディード将軍】戦死

ソマリアからの情報によると、ソマリア内戦に介入していた米軍主体の多国籍軍を撤退に追い込み、「一人で米軍に勝った男」として国内で英雄視されている武装勢力指導者モハメド・ファーラ・アイディード将軍(59)が1日夜、首都モガディシオで死去した。将軍は先月25日の戦闘中に砲弾で胸に負傷し、手術を受けた後、死亡したという。遺体は2日、モガディシオ南部で埋葬された。

将軍の死亡により、強力な民兵勢力を擁する将軍派の衰退は必至。対立するモハメド暫定大統領、アト・ソマリア国民同盟(SNA)議長らは結束して将軍派を壊滅に追い込む構えで、内戦の続くソマリア情勢は新たな局面を迎えた。

将軍は1991年1月、反政府勢力、統一ソマリア会議(USC)の軍事部門指導者として首都を制圧、バーレ独裁政権を追放した。その後、USCは大統領指名問題をめぐりモハメド暫定大統領派と将軍派に分裂、両派の武装勢力による内戦が全土で激化し、深刻な飢餓が発生した。

将軍は、92年12月に国連平和維持活動(PKO)として派遣された米軍主体の多国籍軍とも敵対。地下に潜って逮捕を免れながら多国籍軍への攻撃を指揮、米兵多数を死傷させるなどして、95年3月にPKOを撤退に追い込んだ。

PKO撤退後は、将軍の右腕と目されていた有力実業家アト氏が離反。SNA議長の座を同氏に奪われて自派が分裂したため、6月に自ら大統領就任を宣言、武力による全土統一を目指したが、モハメド暫定大統領派とアト派が連携したため孤立し、戦況も不利となっていた。《共同通信》



8月1日のできごと