平成2595日目

1996/02/15

この日のできごと(何の日)

【北朝鮮】ロシア大使館ろう城の軍曹を射殺

平壌発のタス通信は15日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌のロシア通商代表部にろう城して政治亡命を求めていた北朝鮮保安要員のチョ・ミョンギル軍曹(25)が同日、射殺されたと報じた。同軍曹の持っていた短銃の引き渡しを求める作戦の展開中の出来事だったとしている。

これにより14日朝発生した事件は2日目で「決着」したが、要人の亡命が相次いでいる北朝鮮の政情不安をあらためて印象づけた。

通商代表部があるロシア大使館の当局者はタス通信に対し、作戦は館内全体で「周到に準備」されたと語るとともに、北朝鮮治安機関などとの緊密な協力の結果「首尾よく完了」したと述べた。ただ、銃を奪おうとして撃ち合いになったのか、一方的に処刑されたのかなど詳しい状況は分かっていない。

同当局者は具体的に言及することは避け、「頭部を撃たれた」とだけ付け加えた。また、だれが軍曹を撃ったのかは不明だが、北朝鮮側が関与した可能性も否定できない。

韓国外務省によると、軍曹は北朝鮮の社会安全部所属の下士官。政治犯収容所の警備員をしていた。14日の通商代表部への乱入の際、銃撃戦で警備の警官3人を死亡させた。

このため犯罪人として扱うか、亡命の意思を尊重するかでロシア側が厄介な問題に直面、北朝鮮側と協議を続けていた。しかし、本人が死亡したことで、結果的には外交問題に至らず決着した形だ。《共同通信》

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【新進党・小沢一郎党首】小選挙区見直し論を批判

新進党の小沢一郎党首、羽田孜、細川護煕両元首相は15日、与党内の小選挙区見直しの動きを批判した。

小沢氏は埼玉県大宮市内での講演で「不見識なばかりの議論だ。一度も選挙をせず、また元に戻すようなことが政治不信を生んでいる。自分たちの利害は別にして新しいルールで国民の判断を仰がなければならない」と強調した。

羽田氏も支持グループ「興志会」の会合で「最近、小選挙区制に疑義を呈する声が多いが、議論を尽くし皆で賛成した制度だ」と指摘。細川氏は都内での講演後の質疑応答で「問題点が出てくれば改めなければならないというのなら分かるが、いっぺんも選挙していない制度だから、この制度でやるのが筋道」と述べた。《共同通信》

【衆院予算委】住専問題で10人を参考人質疑

衆院予算委員会は15日、住宅金融専門会社(住専)処理をめぐり、大蔵、農水両省元幹部や母体行関係者10人を参考人に呼び、質疑を行った。

住専の第二次再建計画策定の際、大蔵、農水両省間で交わした「農林系に新たな負担を求めない」とした覚書について真鍋武紀元農水省経済局長は「元本損失が生じない」との認識を持ったのに対し、寺村信行前大蔵省銀行局長は「元本保証」を否定し、意見が食い違った。《共同通信》

【豊浜トンネル崩落事故】救出作業が本格化

北海道・積丹半島の豊浜トンネル崩落事故で北海道開発局は15日朝、トンネル上部の土砂の除去を終え、トンネル内の岩盤や土砂の除去に入るなど本格的な救出作業を始めた。道警などは今後、計約600人を動員、土砂の中からバスを掘り出した上で、閉じ込められたとみられる20人の安否確認と救出を急ぐ。

開発局は14日の4回目の発破による岩盤の除去後、15日朝まで徹夜でショベルカーなど8台でトンネル上部の土砂を取り除いた。続いてトンネルの上部から内部の土砂を取り出す作業を始めたが、高さ2.4メートル、重さ80トンの岩がバスを押しつぶすような形で乗っており、これが大きな傷害になっているという。《共同通信》

【自民党・小渕恵三前副総裁】後援会パーティー

自民党の小渕恵三前副総裁(旧小渕派会長)の後援会のパーティーが15日、都内のホテルで開かれ、橋本龍太郎首相や梶山静六官房長官、加藤紘一自民党幹事長ら約2000人が出席した。新進党からも海部俊樹元首相、渡部恒三総務会長らが顔を見せた。

竹下登元首相は「私が首相になったのは63歳。小渕さんにはまだ5年の猶予がある」と小渕氏を首相候補の1人に挙げたのに続き、橋本首相も「小渕先生とはいつも仲良く同じ道を選んできた。その友情は何物にも代え難い」とエールを送った。

小渕氏は「竹下派七奉行のうち、向こう(新進党)に行った人は分裂状態だが、橋本、梶山、小渕の3人はがっちりしている」と旧小渕派の結束をアピールした。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の三塚博氏は15日の旧三塚派総会で、与党内に浮上している衆院小選挙区制見直し論をやり玉に挙げ「苦悩の中で、小選挙区制を仕上げた。不退転の決意で遂行したい」とぶち上げた。さらに「一度も実施せず制度を変えたりすれば、国民の信頼は得られない」「政党政治の没落にもつながる」などと、オクターブは上がる一方。自民党内の見直し論議には、党執行部の一部も絡んでいるとみられるだけに、橋本政権誕生でこのところ影が薄い三塚氏としては「まさに正論」(自民党中堅)を吐くことで、存在感をアピールしたかった?

○・・・新進党の渡部恒三総務会長はこの日の総務会で、西岡武夫国対委員長に対し「日の丸を持って、竹島に行って来い。帰って来なくていい」と、日韓両国間でもめている竹島問題を引き合いに批判。記者会見でも住専問題の与党対応を「大蔵省解体論や銀行の月給が高いと言って、国民の目をそらしている。巧みというか、狡猾だ」と認める一方、「わが国対も稚拙だった。そのため問題の本質がはっきりせず、今日に至った」とばっさり。最後は「反転攻勢し、政府与党を鋭く追及する」と一致団結の姿勢を強調したものの、党内からは「先行きが思いやられる」との声も。《共同通信》

【ロシア・エリツィン大統領】大統領選出馬を宣言

エリツィン・ロシア大統領は15日、出身地ウラル地方の主要都市エカテリンブルクで支持者の集会に出席し、再選を目指して6月16日の大統領選挙への出馬を正式に宣言した。一方、昨年暮れの下院選で躍進した共産党も同日、モスクワの全国会議で政権奪取に向けジュガーノフ委員長の大統領選への擁立を全会一致で決めた。

選挙戦は改革継続を掲げながらも、経済政策などを修正して政権維持への執念をむき出しにする大統領と、エリツィン政治の完全否定と「ソ連復活」を掲げ、最近の世論調査で支持率で首位を走るジュガーノフ委員長の2人を軸に展開するとみられ、両者の出馬決定で選挙戦は本格始動した。

エリツィン大統領は支持者を前に、これまでの経済改革と民主化の成果を強調。その上で「現在、民主勢力の間に大統領の重責を果たせる十分な経験を積んだ指導者がおらず、ロシアが過去へ後戻りしないという保証がない」と述べ、出馬の動機を説明した。《共同通信》

【ボクシング】トミー・モリソン選手が現役引退を表明

今月10日に予定されていた試合前の検査でエイズウイルス感染が判明し、試合を停止された世界ボクシング機構(WBO)ヘビー級元チャンピオンのトミー・モリソン(27)=米国が15日、オクラホマ州タルサで記者会見し、再検査でもエイズウイルス感染が確認されたことを明らかにして現役引退を表明した。

モリソンは1990年に映画「ロッキー5」に出演し有名になった。93年6月にジョージ・フォアマン(米国)を破ってWBOへビー級タイトルを獲得した。

会見では「この病気になるのはくじで当たる確率より低いと信じていた」と、動揺した様子で話した。感染経路については、乱れた私生活を送っていたことは認めながらも、ボクシングで感染した可能性もあるとした。

同じくエイズウイルス感染を公表しているNBAのスーパースター、マジック・ジョンソン(レーカーズ)とも既に連絡を取ったというモリソンは「これからは同世代への警鐘となっていきたい」と話した。《共同通信》



2月15日 その日のできごと(何の日)