1996 平成8年1月12日(金)

平成2561日目

平成8年1月12日(金)

1996/01/12

【橋本龍太郎首相】就任後初会見

橋本龍太郎首相は12日、首相官邸で内閣記者会と就任後初の記者会見を行い、新内閣が「改革・創造内閣」であることを強調した。住宅金融専門会社(住専)処理のための公的資金導入について、国民への情報開示が不十分だったことを認めるとともに、久保亘蔵相ら関係閣僚に対して開示に全力を挙げるよう指示する考えを表明した。

首相は住専処理が「国民から理解されない状況を痛感している」との深刻な受け止めを示し、住専関係者への責任追及への決意を強調。自身の蔵相時代の責任問題は「当時の状況を説明する責任が私にある」としたが、「総量規制」通達から住専が外れたことは「免許業種である金融機関だけに限定するのが適当と判断した」と釈明、規制自体に問題がなかったことを強調した。

衆院の解散・総選挙は早ければ新年度予算成政降にも予想されているが、首相は「景気回復に全力を挙げなければならず、今、解散というような状況ではない。そんな気持ちになれない」と早期解散の考えを否定した。

宗教団体の政治活動は憲法20条の政教分離に反しないとした従来の政府統一見解に関し「宗教団体の政治活動をどう取り扱うか、議論を深める必要がある。憲法の学説も勉強してみたい」と述べ、見直しを含めて検討を急ぐ考えを表明。

沖縄の米軍基地問題で首相は「これまで、沖縄県民の苦しみを分け合おうとしたかを振り返ると恥ずかしい」と反省の姿勢を示し、基地縮小に向け4月に来日するクリントン米大統領と率直に話し合う考えとともに、大田昌秀県知事との会談にも意欲を案した。米軍用地強制使用の代理署名訴訟については、早期の司法判断を求めた。

9月に迫っている消費税率見直しは「深刻な財政状況を考える議論は避けて通れない」としながらも、「国民にさらに新たな負担を願うのは容易ではない」と、予定される税率5%をさらに引き上げることには消極的な考えをにじませた。《共同通信》



【トヨタ・コロナプレミオ】発売

1月12日のできごと(何の日)
https://www.goo-net.com/

【橋本愛さん】誕生日

【大相撲初場所】6日目

大相撲初場所6日目(12日・両国国技館)新入幕の玉春日が敗れ、全勝を守った横綱貴乃花が単独トップに立った。貴乃花はもろ差しから旭豊を寄り切り6連勝。玉春日は小錦に寄り切られた。大関武蔵丸はパワーあふれる相撲で剣晃を押し出し、大関貴ノ浪は湊富士を寄り倒し、ともに1敗を堅持した。関脇同士の対戦は発錦がもろ差しから魁皇を寄り切り、両力士3勝3敗となった。この日の結果、幕内は全勝の貴乃花を武蔵丸ら5人が追う展開となった。十両は大善が1人、5勝1敗。《共同通信》

【橋本内閣】始動

橋本新内閣が12日、本格的に始動。橋本龍太郎首相は同日午前、クリントン米大統領、金泳三・韓国大統領と相次いで電話で会談した。

首相はクリントン大統領との会談で、日米安保体制堅持の重要性を指摘し「沖縄の米軍基地問題(解決の)作業を精力的に進めたい」と強調。また「米国の指導力の下、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、中国、中東、ボスニア問題などで国際協調したい」と伝えたのに対し、米大統領は「4月の訪日を楽しみにしている。首脳同士の個人的な信頼関係を築くことが重要だ」とし、4月17日に予定される首脳会談で率直な意見交換をする考えを示した。

首相はこの後、金大統領に電話し「過去の歴史をしっかり踏まえ、未来志向の関係をつくりたい。北朝鮮問題は韓国と緊密に連携し、対応したい」と表明。金大統領は首相の訪韓を招請した。首相も「しかるべき時期に訪韓することを楽しみにしている」と答えた。

首相指名から一夜明けた12日朝、橋本龍太郎新首相は、宿泊先のホテルで目をこすりながら姿を見せた。待ち構えた親類から祝福を受けるハプニングに「少しほっとしたよ」とこれまでの険しい顔を少し緩めた。

午前10時前、首相官邸に実務スタートの初出勤。「実感は」との質問に「肩が凝るよ」と言い残して執務室に入った。

午前11時、新旧大臣引き継ぎのため、霞が関の通産省11階の大臣室を訪れた橋本首相は満面の笑顔。「総理ですから」と大臣席を勧める塚原俊平新通産相を「(この場合は)だめですよ、違うんですよ」と遮り、来客席に座った。 握手の後、橋本首相は引き継ぎ資料をチェック。報道陣を前に「プレスとの関係についてという項目もあるぞ。ここだけ引き継ごうかな」とジョーク。資料を受け取った塚原通産相は「(前任者の)お名前を汚さぬようにがんばります」と答えた。《共同通信》

住宅金融専門会社(住専)の処理策をめぐり、通常国会で責任問題などの追及を受けることが予想される久保亘蔵相と武村正義前蔵相の事務引き継ぎが12日午前、大蔵大臣室で行われた。

住専などの難題から解放された武村前蔵相は晴れ晴れとした様子。久保蔵相に書類を手渡しながら「仕事はエンドレス。住専もありますからね。最大の課題は、財政再建。(登頂)不可能な未踏の山に登るようなものだが、登り始めてほしい」と住専問題と財政再建の課題を強調して激励した。

一方、人選に難航した結果、新党さきがけから社会党への引き継ぎとなった久保蔵相は受け取った書類に早速目を通して「厳しい宿題を出していただいた」と目前の難問に終始緊張の面持ちだった。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は12日の就任記者会見で、梶山静六氏を官房長官に登用した理由を問われ、「私の持っていないものを、多く持っておられる。今までも随分厳しいお小言を頂いてきたし、こんな立場になると率直に物を言ってくれる人が少なくなる」と、あくまでご意見番としての役割を期待する風。実力官房長官の登場に、「橋本内閣ならぬ梶山内閣の誕生」との声も聞こえるが、首相は会見席から隣のイスの梶山氏を振り返り「一昨日(就任要請の)電話したんでしたっけ?」と確認。首相官邸の主人は自分だと念を押したい様子だった。

○・・・新進党はこの日、両院議員総会で党の本規約を承認したが、出席議員から「明日の内閣」について、「この規約だと、政権を取った後も明日の内閣が残ることになる。本物の政権と併存することになりおかしい」と重箱の隅をつつくような質問。答弁に立った米沢隆幹事長は「与党になったら規約なんか、一気に改正する。明日の内閣なんか、削除すればいい」。与党側が早期に解散、総選挙に応じなければ議員辞職するとの方針を「崇高な戦い」としながら、あっという間に取り消した持ち前のアバウトな答弁でけむに巻いていた。《共同通信》

【米留学生射殺賠償請求訴訟】服部君の両親が勝訴

1992年、留学先の米ルイジアナ州バトンルージュで服部剛史君=名古屋市出身、当時(16)=が射殺された事件に絡む損害賠償請求訴訟で、ルイジアナ州最高裁は12日、ロドニー・ピアーズ被告の上告を棄却する決定を下した。

これにより、ピアーズ被告に対し慰謝料、葬儀費用など総額65万3000ドル(約6800万円)を服部君の両親に支払うよう命じた一審と二審判決が確定した。

銃社会の米国の暗部を照らし出し、日米間に大きな論争を呼んだ服部君射殺事件は、この日の判決で法的には3年3カ月ぶりに決着した。

ピアーズ被告は「計画性のない殺人罪」に問われ、刑事裁判では93年5月、正当防衛が認められ無罪となった。

その後、剛丈君の両親の政一、美恵子夫妻がピアーズ被告の民事責任を追及して起こした損害賠償請求訴訟で、東バトンルージュ郡裁判所(一審)は94年9月「ピアーズ被告に故意の過失があった」と認定、夫妻の主張をほぼ全面的に認める「逆転判決」を出した。

ピアーズ被告は「服部君にも落ち度があり、賠償額は過失相殺によって減額されるべきだ」と控訴したが、第二審のルイジアナ州控訴裁判所は95年10月、一審判決を全面的に追認した。

同被告はこれを不満として上告したが12日、州最高裁の判事7人が合議の結果、6対1で「再審理する必要はない」とピアーズ被告の請求を退けた。法的にはこれが最終判決になりピアーズ被告は連邦最高裁判所々に上告することはできず、この日の州最高裁判断で一審、二審判決は確定した。《共同通信》



1月12日のできごと