平成2399日目
1995/08/03
この日のできごと(何の日)
【天皇皇后両陛下】東京大空襲犠牲者を追悼
天皇、皇后両陛下は3日午前、「慰霊の旅」で最後の訪問地、東京都墨田区横網の都慰霊堂を訪れ、青島幸男知事の説明を受けながら昭和20年3月の東京大空襲の犠牲者らを追悼された。
都慰霊堂訪問は、空襲被害を受けた全国の都市への慰霊を象徴する形で行われた。戦後50年にあたり、両陛下の強い意向から実現した「慰霊の旅」は猛暑が続く中、長崎、広島、沖縄の3県を訪れ、この日の東京ですべて終了した。
天皇陛下は訪問に当たり、都慰霊堂にまつられた戦争犠牲者10万人余の7割近くの氏名が判明していないことに触れ「燃え盛る火に追われ、命を失った人々のことを忘れることなく、平和を希求し続けていかなくてはなりません」などとする「お気持ち」を文書で明らかにされた。
両陛下は遺族ら約300人が参列する慰霊堂内をゆっくりと進み、戦争犠牲者と関東大震災犠牲者の2つの霊位を前にした供花台に日菊の花束をささげ、めい福を祈られた。この後、青島知事が両陛下に慰霊堂の由来などを説明した。
都慰霊堂は、大正12年9月の関東大震災で亡くなった約5万8000人の遺骨を納めるために建てられ、空襲などによる一般市民の犠牲者約10万5000人の骨も併せて安置されている。《共同通信》
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【社会党】「参院選総括」を了承
社会党は3日午前の中央執行委員会で、参院選敗北をめぐって、9月中旬をめどに臨時党大会を開き、執行部の責任を明確にして新党への新たな展望を開くとの方針を盛り込んだ「参院選総括」を了承した。
「執行部の責任」については、井上一成副委員長が「久保亘書記長一人の責任ではなく、執行部全員の責任だ。執行部の責任とは立派な新党をつくることだ」と口頭で集約、承認された。久保氏は自らの進退について明言しなかったが、「臨時党大会での執行部総辞職はあり得ない」と述べた。
久保氏が、党内の説得を受け入れる形で辞意正式表明を見送ったことで、村山富市首相は選挙敗北の責任問題や新党構想をめぐる足元の社会党の混乱をひとまずは回避した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・村山富市首相は3日、首相官邸で記者団と夏休み談議をひとくさり。夏休みの宿題に話題が及ぶと、首相は「『夏休みの友』というのがあってな。それをやった思い出がある」と、半世紀以上前の少年時代を振り返った。すかさず記者団が「首相になると、夏休み前にもたくさん宿題があるが」と、水を向けると「課題があることは良いことじゃ」とキッパリ。さらに「それを処理しての夏休みか」と聞かれ、「そうね。しっかり課題に取り組んでいきたいね」と胸を張ったが、内閣改造が小規模にとどまれば宿題は秋まで持ち越し?
○…新進党の江田五月広報企画委員長はこの日午後、国会内で記者会見し、参院選後、同党が創価学会に乗っ取られたという一連の週刊誌報道に反論した。「旧公明党関係の方が、熱心に運動して1250万票をとったのは間違いない。ただそれをもって『新進党ジャック』とか『創価学会党』とか言うのは、ためにする議論だ」とピシャリ。しかし、記者団から週刊誌報道への対抗措置を聞かれると、江田氏は「週刊誌はああ言えばこう言う。(対抗措置は)私の趣味じゃない」と、一気にトーンダウン。《共同通信》
【仏・バルニエ欧州問題担当相】核実験を正当化
フランスのバルニエ欧州問題担当相は3日、東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大外相会議閉幕後に記者会見し、南太平洋でのフランスの核実験再開計画について「核抑止力の信頼性確保に実験は必要」と主張、ASEAN側の核実験中止要求を拒否する姿勢を重ねて示した。
先月29日から始まったASEANの一連の会議では、中国の核実験とフランスの核実験再開決定に対し厳しい批判が相次いでいた。拡大外相会議に欧州連合(EU)代表団の一人として参加した同担当相は「各国は、フランスが環境に十分配慮していることに信頼を置いている。むしろ懸念していたのは今後の包括的核実験禁止条約(CTBT)締結への影響だが、フランスはCTBTに全面的に参加する立場だ」と述べた。
担当相は「核実験再開はフランスの自己中心的な決定ではない。フランスはアジア太平洋地域の人々に無神経ではない」と主張。「冷戦が終わっても内戦はあり、戦争の危険もある。欧州の安全のため核抑止力が必要だ。長年、南太平洋で実験を行っており、実験場所として世界で一番安全な所だ」と核実験をあくまで正当化した。
ASEAN外相会議は核実験に強い遺憾の意を表し、1日のASEAN地域フォーラム(ARF)でも大半のメンバーが実験中止を要請。さらに拡大外相会議ではオーストラリアなどが激しくフランスを批判するなど「この問題が大きく取り上げられた初の多国間の会合」(担当相同行筋)となった。《共同通信》
【クロアチア】全面戦争へ一触即発
クロアチア政府軍10万人とセルビア人勢力5万人の兵力が戦闘態勢に入っているクロアチアは3日、一触即発の緊張が一層高まり、全面戦争突入に備えた動きが慌ただしくなってきた。ジュネーブでは同日、双方の代表が和平予備交渉に入り、4日も交渉を継続するが、行方は依然予断を許さない。
首都ザグレブからの報道が3日伝えたところによると、クロアチアの憲兵隊はザグレブなど大都市で2日夜から徴兵に応じない男性の自宅からの強制徴兵を始めた。さらにザグレブの病院では夏休みを返上して負傷者のための献血を呼び掛けている。
ツジマン・クロアチア大統領は2日、夏休みを途中で切り上げザグレブに戻った。5月の西スラボニア進攻の直前もジュネーブから急きょ帰っており、進攻間近との憶測を呼んでいる。
ドイツのルフトハンザ航空は3日からザグレブ便の運航を休止。スイス、英国、ドイツなど各国は国民に対し観光でクロアチアに行かないよう勧告している。
一方、クロアチアのセルビア人勢力機が2日夜、ボスニア・ヘルツェゴビナ西部のボサンスコグラホボにあるクロアチア軍陣地を空爆した。クロアチア軍は同勢力の政治拠点クニン近くへの越境砲撃を続けている。