平成2393日目

1995/07/28

この日のできごと(何の日)

【将棋・羽生善治六冠】婚約発表

将棋の羽生善治竜王(24)と女優の畠田理恵さん(24)は28日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で記者会見し、婚約したことを表明した。

羽生さんは、竜王、名人、棋聖、王位、王座、棋王の六冠を持つ将棋の第一人者で、女性ファンも多いスター棋士。畠田さんはNHKの朝の連続ドラマ「京・ふたり」のヒロイン役などで知られ、テレビや舞台で活躍中。2人は昨年9月に雑誌の対談で知り合って交際を始め、27日に正式に婚約をした。挙式は来年3月か4月の予定。

会見した羽生さんは「以前は結婚は30歳を過ぎてからと思っていましたが、先が読めませんでした」と笑顔。畠田さんは、今年一杯で女優を引退するが「棋士は厳しい仕事なので、心のやすらぐ家庭にします」と話していた。《読売新聞》

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【馳浩さん】公約通り県庁掃除

参院選石川県選挙区で当選した馳浩参院議員が28日朝、県庁の床を磨いた。県庁の掃除は選挙中の「公約」の一つ。Tシャツ、トレパン姿の馳氏は汗だくになりながら1時間余り床を磨くと、「夏の朝、県庁磨き、心も磨く」と一句詠み、さわやかな表情で県庁を後にした。

馳氏が街頭演説で県庁の掃除を約束したのは「掃除しながら県庁の中をつぶさに知りたい。当選したら県民への感謝の気持ちを込めて磨きたい」との思いから。この日午前7時から、後援会の松川和司さんと2人で、出勤前の関散とした廊下を黙々と磨いた。

途中、清掃の委託を受けた業者の職員から「ここは私が掃除します」と言われ、「分かりました。人の仕事」を奪ってはいけない」と別の場所に移る幕も。終了後は古谷一之県総務部長と懇談し、「県庁に愛着を感じた。県政発展のために力を尽くしたい」と決意を語った。

馳氏はこのほか、野々市町のじょんからまつりへの参加や高校の一日教師などを「公約」しており、「約束したことは一つずつ実行する」と話した。《北國新聞》

【共産党・不破哲三委員長】首相続投を批判

共産党の不破委員長は28日、都内で開かれた党創立73周年記念のパーティーであいさつし、「(参院選で)社会党が歴史的大敗をしたことは、(村山政権に対する)国民の審判がいかに痛烈だったかを示している」と述べ、村山首相の続投を厳しく批判した。

なお、先月20日の党中央委員会総会に出席した宮本顕治議長は欠席した。《読売新聞》

【前田勲男法相】オウム施設を視察

前田勲男法相は28日、山梨県上九一色村のオウム真理教施設を視察後記者会見し破壊活動防止法について「いささかも信教の自由に反することはあり得ない」と述べ、適用の場合も憲法上問題はないとの見解を明らかにした。

法相は「中途半端な捜査に終わってはならない。(施設は)テロリストのエ場を見た感じがする」と述べ、破防法適用(解散の指定)について「警察、検察でなお今日解明が進められ、並行し公安調査庁も鋭意調査を進めている。公安庁の調査状況を見て判断したい」と述べ、なお調査中であることを強調した。

また一部宗教団体などが問題にしている破防法と憲法の信教・結社の自由との関係について、法相は「破防そのものが信教の自由に抵触するものではない」との見解を示した。さらに、「仮定のケース」としたうえで「破防法が適用される場合でも信教の自由があるとすれば配慮されなければならない」と述べ、一般信者の信仰などは尊重するとの姿勢を示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相は28日、首相官邸で記者団に夏ばて対策を聞かれ、「必要ない。これまでも夏も冬も休みなく働いてきたからな」と健康ぶりをアピール。さらに夏休みの過ごし方を質問されると「充電期間じゃ」と答え、内閣改造をめぐるごたごたを乗り切って、引き続き政権を担当する意欲をのぞかせた。ところが、質問が大蔵省幹部の不祥事に及ぶと途端に不機嫌になり「事実関係を調査して厳正に対処する。綱紀粛正を図る」と“国会答弁”。後はだんまりを決め込んでそそくさと執務室に入ったが、急に暑さがこたえた?

○・・・野中広務自治相はこの日の閣議後の閣僚懇談会で、「NTT株式を活性化して大衆株主の信頼を回復するべきだ」と、所管外の景気対策について持論をぶち上げた。さらに「無利子の国債を発行して相続税の対象外にしてはどうか」「地方道路を地方自治体の単独事業で建設し、浮いた国の補助金で高速道路を造ればいい」など次々とアイデアを披露。その上で閣議後の記者会見では「武村蔵相は、予算問題でこんなに閣僚が熱心に議論したことはないと感激していた」と自賛。野中氏の「舌」には夏ばてなし。《共同通信》

【米・クリストファー国務長官】中国に関係改善を呼び掛け

クリストファー米国務長官は28日、ブルネイでの米中外相会談を前にワシントン市内で講演し「一つの中国政策に変更はない」とあらためて強調、李登輝・台湾総統の訪米で悪化した米中関係について、双方の努力による改善を呼び掛けた。

長官は「中国は一つしかなく、台湾は中国の一部との中国政府の立場を理解している」として、8月1日の外相会談での事態打開に期待を表明。さらに「中国も建設的関係の維持を米国と同じように求めているはずだ」と述べ、中国側の態度軟化を促した。

中国系米国人の人権活動家ハリー・ウー氏拘束問題については「即時釈放を求める」としながらも「何かの前提としたり、期限を設けるつもりはない」と言明した。《共同通信》

【ボスニア紛争】セルビア勢が総動員態勢

タンユグ通信によると、クロアチア軍がボスニア・ヘルツェゴビナのクロアチア人勢力支援のためにボスニア西部の戦闘に大規模介入し、28日、セルビア人勢力の拠点ボサンスコグラホボに次いで、グラモチュも制圧した。これに対し、ボスニアとクロアチアの両セルビア人勢力は、それぞれ内戦開始以来初めて全土に戒厳令を敷き、総動員態勢を整えた。

クロアチア軍が2カ所の拠点を制圧したことで、ボスニアからクロアチアのセルビア人勢力の政治拠点クニニンへの補給路が寸断された。今後、ボスニア西部の戦闘がクロアチアと同国内のセルビア人勢力との本格戦闘に飛び火しかねない危険が出てきた。

クロアチア軍とクロアチア人勢力計1万人は、24日から始めた進撃で230平方キロの領土を奪った。ボスニアのセルビア人勢力にとっては、1992年に南部のモスタルを奪って以来、最大の敗北。進撃でセルビア人住民約2万人が家を捨てて北方へ避難した。

ボスニア北西部の国連安全地域ビハチ周辺では、ボスニアとクロアチアのセルビア人勢力が攻勢を強めている。クロアチア軍はセルビア人勢力の兵力を西部に引き付け、ビハチ地域への攻勢を弱めるために、イスラム教徒勢力の要請で大規模介入した。《共同通信》

【ペルー・フジモリ大統領】2期目就任を宣言

ペルーのフジモリ大統領は28日、国会で2期目就任を宣言。「ペルーは国家再生に向け新たな時代に入った」と演説で述べ、長期政権下での経済発展に強い意欲を示した。

マルタ・チャベス新議長から紅白の大統領肩章を受けた大統領は約40分間の就任演説で、1期目の5年間に実現した経済成長の実績を誇示しつつ「近代化政策がもたらす成果はすべての人に行き渡る」と指摘。「経済改革を後戻りさせてはならない」と訴えた。

フジモリ大統領は特に、貧困を追放し「国民の機会均等」を保証する国家建設を約束し「今後5年間は、これまで光が当たらなかった弱者、地方の人々の救済を図る」とも強調。現在、人口の半数を占める最貧困を2000年までに半分に減らす構想も明らかにした。《共同通信》

【ベトナム】ASEANに加盟

東南アジア諸国連合(ASEAN)は28日午後、ブルネイの首都バンダルスリブガワンでベトナムのASEAN加盟式典を行い、7番目の加盟国として迎えた。

社会主義国ベトナムのASEAN加盟は、東西冷戦の終結がようやく東南アジアにも及び、ベトナム戦争やベトナム軍のカンボジア侵攻、中越戦争など長かったインドシナの混乱に終わりを告げ、ASEANがイデオロギーを超えた新たな地域機構に生まれ変わったことを意味する。

ベトナムの加盟により、ASEANは1967年の設立当初からの悲願だった域内10カ国による東南アジア共同体の実現に向け大きな一歩を踏み出した。今後“拡大ASEAN”が、国際社会で発言権を強めるのは確実だ。

ASEANへの新規加盟は1984年のブルネイ以来。カンボジアも同日、ASEAN加盟の前提となる東南アジア友好協力条約(パリ条約)加盟の批准書を提出、オブザーバー国になった。

式典では、議長国ブルネイのボルキア外相らASEAN6カ国外相がベトナム加盟の宣言文書に署名。最後にベトナムのグエン・マイン・カム外相が宣言文書に署名し「ベトナムは、ASEAN自由貿易地域(AFTA)加盟関連の文書を含め、正式加盟国としての義務と責任を果たしていく」との決意を表明した。《共同通信》



7月28日 その日のできごと(何の日)