平成2375日目

平成7年7月10日(月)

1995/07/10

【アウン・サン・スーチーさん】解放

ミャンマーの軍事政権、国家法秩序回復評議会(SLORC)は10日午後、ノーベル平和賞受賞者で、自宅軟禁下にあった民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさん(50)を「無条件」で解放した。スー・チーさんは1989年7月20日の軟禁開始以来、ほぼ6年ぶりに自由の身となった。軍当局者が10日午後4時半(日本時間同7時)、軟禁中のスー・チーさん宅を訪れ、軟禁措置の解除を直接伝えた。

民主化運動の最大の指導者の解放は、人権問題の改善を求める国際的な圧力に一定の配慮を示すと同時に、同政権の秩序維持にかける自信をうかがわせるものだ。同時に、これまで国際的に孤立してきた軍事政権が、国際社会復帰に強い意欲を示したといえる。

ヤンゴン市内の湖のほとりにあるスー・チーさん宅には、解放の知らせを聞いたティン・ウ元国民民主連盟(NLD)議長や、市民約100人が祝福に詰め掛けた。軍事政権当局者によると、スー・チーさんは11日午後、記者会見する。

軍事政権はこの解放を「無条件」としているが、当局筋はスー・チーさんが、「現行法に反しない限り、だれにでも会えるし、どこにでも行ける」と説明している。しかしミャンマーは依然、厳しい政治的規制下にあり、スー・チーさんの政治的活動がどこまで認められるかは明らかでない。

スー・チーさんは国家破壊分子取締法で軟禁されていた。同法は軟禁の最大期間を6年と定めており、軍事政権側は、今年7月12日が期限だとしていた。

アウン・サン・スー・チ- 暗殺された建国の父アウン・サン将軍の長女として1945年6月19日、ラングーン(現ヤンゴン)で生まれる。英オックスフォード大卒。英国人学者マイケル・エアリス氏と結婚。85年10月から約1年間、京都大で客員教授を務める。

88年4月帰国、軍事独裁政権に反対して、同9月最大野党「国民民主連盟」(NLD)の書記長に就任するが、89年7月20日から軍事政権当局によって自宅軟禁となる。91年4月NLD書記長解任、同12月党除名。同10月にはノーベル平和賞を受賞。《共同通信》



【大相撲名古屋場所】9日目

大相撲名古屋場所9日目(10日・愛知県体育館)横綱貴乃花は北勝鬨を送り出し、大関若乃花は琴別府を寄り切ってともに1敗を堅持、勝ち越しも決めてトップに並んだ。大関貴ノ浪は左上手を引いた小結琴の若の寄りに屈し2敗。琴錦も貴闘力に押し出されて2敗となった。大関武蔵丸は栃乃和歌を突き出し2敗をキープ。横綱曙は左上手投げで関脇魁皇を下し3敗を守った。剣晃が朝乃翔に勝って2敗にとどまった。この日の結果、幕内は1敗が貴乃花、若乃花の2人、2敗で武蔵丸、貴ノ浪、琴錦、剣晃の4人が並ぶ展開となった。《共同通信》

【東京都・青島幸男知事】パリで都市博中止を陳謝

フランスを訪問中の青島・東京都知事は10日夕、パリのエリゼ宮(大統領官邸)でシラク仏大統領と30分間会談し、この中で、パリ市も参加を予定していた世界都市博を中止する決定をしたと、今年5月までパリ市長を努めたシラク氏に説明し陳謝した。

これに対しシラク氏は「中止理由は理解した」としたうえで、世界都市博に代わる欧州十数都市による“欧州都市博”の東京開催を要望した。青島氏は「機会をとらえて、そういうふうに進めてゆきたい」と検討を約束した。《読売新聞》

【自民党】YKKそろい踏み

自民党の山崎拓国対委員長、加藤紘一政調会長、小泉純一郎氏のYKKトリオが10日午前、参院選応援のため山崎氏の地元・福岡市でそろい踏みした。選挙応援で3氏が顔をそろえるのは初めてで、相次いで講演、参院選後の政局をにらみ存在感をアピールした。

加藤氏は九月の総裁選について「多分、渡辺美智雄氏も立候補するし、それに応じてほかのいろいろな人が立候補すると思うが、話し合いでなく選挙によって戦われる」と予想。山崎氏も「ラストチャンスとして「渡辺氏に立ってもらいたい」と述べた。

小泉氏は次期衆院選までは村山政権を存続させるべきだとした上で、「衆院選は1年以内にあると思うが、その前に(選挙後は)第一党から首相を出すという暗黙の了解で選挙をやったほうがいい」と述べ、衆院選後は自民党中心の政権を目指す考えを示した。

加藤氏も「できるだけ早く、自民党の総理、総裁をしっかり立てて自信をもって政治運営をしていきたい」と述べた。《共同通信》

【村山富市首相】2次補正は早期に

村山富市首相は10日午前、遊説先の大阪市内で記者会見し、景気対策に関連して「切れ目のない予算措置を講ずる必要がある。全体的な景気動向を見ながら、第2次補正予算を思い切って編成し、景気にてこ入れしたい」と述べ、本年度の第2次補正予算をできるだけ早期に編成したいとの考えを強調した。また「秋ぐらいには(景気が)上向きになる明るい展望を持ちたい」と述べた。

参院選での社会党の勝敗ラインについては「これまで3年前の22議席をめどにして戦っていると言ってきた。日がたつにつれムードも盛り上がり、社会党への期待も大きくなっているのではないかと思う。目標はぜひ達成したい」と述べ、前回の参院選で獲得した22議席をめどとする考えを、あらためて示した。

また首相は8月15日の政府主催の「戦後50年を記念する集い」の延期に関連して、11月の大阪でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)と同時に開くとの構想が出ていることについて「APECは経済問題が主体だ。それと併せて記念行事を行うのは筋違いと思う」と、否定的な見解を示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相は10日、遊説先の大阪市役所で記者会見し、参院選の情勢について「社会党への期待が大きくなっているのではないか思う。目標はぜひ達成したい」と、全国行脚の手ごたえをしきりに強調。低迷を続ける景気に話が及ぶと「秋ぐらいには上向きになる明るい展望を持ちたい」とこれも強気。大リーグで活躍を続ける野茂投手の感想を記者団が求めたのにも「明るい展望を与えてくれるニュースと感じている」。苦戦必至の社会党を率いるだけに、野茂投手にあやかって強気のピッチングで活路を開きたい心境か?

○・・・この日、河野洋平外相は韓国・民自党事務総長に就任した金潤煥韓日議連会長の表敬訪問を受けた。金氏から「このたび事務総長に就任しました。この前の統一地方選で厳しい結果が出たのを受け、民自党を立て直すため努力したい」とあいさつされると、外相は「日本では統一地方選が先にあって、無党派層の台頭がありましたが、韓国にもなんらかの影響がありましたかね」と、自らも地方選で煮え湯を飲まされただけにしきりと同情。「日本もいま参院選をやっていてなかなか大変です」と不透明な選挙情勢に、気を引を締めていた。《共同通信》

7月10日のできごと