平成2344日目

平成7年6月9日(金)

1995/06/09

【台湾・李登輝総統】「江主席と会談を」

訪米中の台湾の李登輝総統は9日午後、米ニューヨーク州イサカの母校コーネル大学で講演、公開の席で初めて江沢民・中国国家主席(党総書記)との会談を呼び掛けるとともに、訪米を機にした米台関係の拡大、国際的な外交活動強化の方針を表明した。

同窓生約4000人を前に李総統は英語で「世界各国は一致した民主主義と人権の基準を持つべきだ。台湾は中国大陸の経済自由化と民主化を援助できる」とし、さらに「国際的な活動の場で自然な形での江沢民先生と私との会見を」と呼び掛けた。

総統は、4月8日の新中国政策発表の際にも国際的な場での「双方指導者の会見」を提起しているが、公開の場で江主席の名を挙げて呼び掛けたのは初めて。

「民の欲するところ、常にわが心にあり」と題した講演で李総統は、就任以来の7年間に民衆が望んでいた民主化を促進、経済的にも大きく発展した成果を誇示すると同時に、今後も民主化をさらに進める方針を示した。

その上で李総統は「率直に言って、民衆は現在の(台湾の)国際的地位に満足していない。外交的孤立の打破は不可能だと言う人もいるが、われわれは不可能に挑戦し、世界の理解を得られると確信している」と述べ、外交活動をさらに強化する決意を表明。米国とも、訪米を機に新たな協力関係に入れるよう希望していると強調した。

7日から米国入りしている李総統は、10日も同大での交流活動を続けた後、深夜に大学を離れ、アンカレジ経由で12日午後、台湾に戻る。《共同通信》



【北の国から’95秘密】放送

【地下鉄サリン事件】営団2職員の労災認定

死者12人、重軽症者約5500人を出した地下鉄サリン事件で、東京労働基準局の上野労働基準監督署は9日、同事件で死亡した営団地下鉄職員2人の遺族から出されていた労災申請を認め、遺族補償給付の支給を決定した。

同事件では8日現在、2658人が労災申請し、このうち2301人について労災認定されたが、死者に対する認定は初めて。《共同通信》

【衆院】戦後50周年決議を採択

国会は9日夜、与党3党が衆院本会議を強行開会、戦後50年に当たっての「歴史を教訓に平和への決意を新たにする決議」を、新進党、民主の会などが欠席する中で、与党の賛成多数で採決した。国会が太平洋戦争に関する歴史認識を決議で表明するのは初めて。全会一致が慣例の決議が、大会派欠席の中で強行されたのも極めて異例だ。

共産党に出席して反対。決議自体に反対していた自民党の奥野誠亮元法相や、内容が不十分としていた社会党の田辺誠元委員長らが本会議を欠席した。

新進党は本会議強行に反発し、海部党首は土井衆院議長、鯨岡副議長の不信任決議案と、中村正三郎衆院議運委員長の解任決議案を提出する方針を表明した。

この影響で、13日以降に行われる見通しが強かった参院本会議での同趣旨の決議は流動的になった。《共同通信》

村山首相は9日夜、衆院本会議で戦後50年決議が採択されたことについて、これまで韓国、中国訪問でおわびと反省の気持ちを伝えてきたことを指摘した上で「国会で決議が採択されたことは本当に感慨深い。決議を踏まえ、これからの国政の方向をきちんと見定めていきたい」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は9日、今春採用した国家公務員に対する意識調査の「理想の上司」に、政治家としてはトップの8位に入った感想を記者団に聞かれ、「そりゃこんなところ(首相官邸)にいるからだ」。「では首相の理想の上司は」と尋ねられると、即座に故浅沼稲次郎・元社会党委員長の名を挙げた。「清貧に耐え、人間機関車と呼ばれ、せい絶な最期を遂げた。一貫して自分の主張を貫いた」と一気に答えた。連立政権の首相として、戦後50年の国会決議など与野党双方に気配りばかりの身には、ヌマさんの生きざまが何ともうらやましく映るようだ。

○…100年を迎えた法務省旧館(赤れんが棟)の修復完成記念式、オウム真理教関係事件の処分、衆参両法務委員会での集中審議や関係閣僚会議と、多忙な日々が続いた前田法相はこの日、都内で開かれた全国矯正展に出席した。刑務所の受刑者が製作した物品を販売する矯正展で、法相は一般の人が多いのにびっくり。所狭しと並んだ安いたんすなどを見て「品物がしっかりしている。やはり手抜きがないからね」。オウム事件の法務委への捜査報告には、午前2時すぎまで役所に残り、手抜きせずに陣頭指揮しただけに、いたく共感した様子。《共同通信》

【バレーボール・大林素子選手】東洋紡とプロ契約

女子バレーボールの東洋紡は9日、元日立の大林素子とプロ契約を結んだと発表した。国内チーム所属の日本人選手としては、ダイエーの山内美加、吉原知子に続く3人目のプロとなった。

大林は同日午後、大阪府立体育会館で東洋紡の林部長、山崎監督とともに記者会見し「日本でやると決めていたのでほっとしています」と感想を話した。契約期間は9日から1年間で、推定年俸は1800万円。

大林は東京・八王子実践高出身。全日本の主将として活躍したが、昨年11月に吉原とともに日立から解雇され、イタリア・プロリーグ(セリエA)のアンコーナでプレーしていた。国内の所属チームが決まったことで、再び全日本メンバーに追加登録される見込み。

東洋紡は、大林とダイエーとの交渉が白紙に戻ってから正式な入団交渉を開始。この日、大阪府豊中市内のホテルで最終合意に達した。同チームは全日本期待のホープ、中野由紀(18)が所属するなど若さが特徴。3月に終了した実業団リーグで2位に入り、入れ替え戦を経て来季からのVリーグ昇格を決めている。《共同通信》

【プロ野球・西武】デストラーデ外野手が退団

西武球団は9日、オレステス・デストラーデ外野手(33)が家庭の事情を理由に、15日のオリックス戦(神戸)を最後に退団すると発表した。この日、同選手が退団を申し入れ、球団側が了承。退団後は任意引退選手となる。西武は急きょ新外国人選手の獲得に動くことを明らかにした。

デストラーデは今季、米大リーグのマーリンズから3年ぶりに西武に復帰。シーズン当初は家族と一緒に東京で生活をしていたが、ブレンダ夫人とのトラブルが続き、4月24日に夫人が2人の子供を連れて帰国。同27日にデストラーデも突然、米国に戻り3試合を欠場した。

夫人との関係悪化で野球に集中できず、5月中旬にいったん帰国の決意を固めたが翻意。しかし、その後も気持ちは揺れ続け、正式に退団を申し入れた。

デストラーデは今後、10、11日のロッテ戦(西武)と13から15日までのオリックス戦(神戸)の計5試合には出場して退団。米国に帰国後は球界へは復帰しないとしている。

6月30日まで外国人選手を獲得できるが、西武は新外国人選手を獲得する方向だ。《共同通信》

6月9日のできごと