平成2342日目

平成7年6月7日(水)

1995/06/07

【目黒公証役場事務長拉致事件】オウム・中川被告「遺体はドラム缶で焼いた」

東京都品川区の目黒公証役場事務長Kさん(68)拉致事件で、オウム真理教の事実上の「法皇内庁長官」中川智正容疑者(32)が警視庁合同捜査本部の調べに対し「遺体はドラム缶で焼いた」と供述していることが7日分かった。捜査本部は同日午前、山梨県上九一色村の「第2サティアン」を監禁致死容疑で捜索と検証を実施、地下1階から犯行に使われた可能性のあるドラム缶2個など十数点を押収した。

供述によると、Kさんは拉致後「第2サティアン」1階に運び込まれ、自白剤を投与された。ぐったりしたKさんが3月1日午前11時に死亡しているのを確認、遺体は中川容疑者が地下1階のドラム缶で焼いたという。

捜索、検証は約80人態勢で実施。地下1階はがらんとしたフロアで換気装置があるという。床には器具類が置かれ、ドラム缶のほか、高さ約1メートルの円筒形のストーブも発見、詳しく調べている。

調べでは、Kさんは2月28日夕、事務所から帰宅途中、「諜報省大臣」井上嘉浩被告(25)ら7、8人組にワゴン車に連れ込まれて拉致され同日夜、「治療省大臣」林郁夫容疑者(48)に自白剤を投与された。

信者だったKさんの妹が教団関係者の前から姿を隠したため、自白剤の投与で妹の所在を聞き出そうとしたとみて同本部は遺体の処置について中川容疑者らをさらに追及している。《共同通信》

目黒公証役場事務長Kさん(68)拉致事件で、警視庁合同捜査本部は7日、山梨県上九一色村のオウム真理教施設「第2サティアン」地下1階からKさんの遺体焼却に使ったとみられる強力なマイクロ波(電磁波の一種)を出す装置やドラム缶8個など100点を押収した。

捜査本部は、教団の事実上の「法皇内庁長官」中川智正被告(32)が「遺体はドラム缶で焼いた」と供述していることなどから、ドラム缶に入れた遺体を同装置のマイクロ波を利用して“焼却”した可能性が強いとみて仕組みなど詳しい解明を急いでいる。

調べによると、マイクロ波出力装置は高さが1メートル数十センチの冷蔵庫大。押収したドラム缶には内側に何かを焼いたようなすすが付いているものもあった。ドラム缶内に出力装置を接続しマイクロ波を照射する構造だったと捜査本部はみている。

押収物の中には、高さ約1メートルの円筒形の機械、約4メートルの銀色のダクト、長さ約10メートルのホースなどもあった。

専門家によると、マイクロ波を人体に照射すると、水分が蒸発し、タンパク質からすすが発生するという。ダクトはすすを外へ排出するためドラム缶から壁に設置された換気装置までつながれていたらしい。

マイクロ波を利用した焼却装置があった地下1階のフロアの天井にもすすの跡があり、捜査本部で採取して分析している。

「第2」の裏には1メートル四方の穴が発見され、排気口に使った可能性もあり関連を調べている。《共同通信》



【地下鉄サリン事件】「サリン製造」3人起訴

地下鉄サリン事件で東京地検は7日、殺人と殺人未遂の罪で、サリンの製造担当者とされるオウム真理教の「厚生省大臣」遠藤誠一(35)、「化学班」責任者土谷正実(30)、事実上の「法皇内庁長官」中川智正(32)の3容疑者を起訴した。殺人と殺人未遂罪での起訴は、6日の麻原彰晃被告(40)ら7人と合わせて10人となった。

遠藤被告らと一緒に逮捕、送検された「自治省」所属のH容疑者(26)ら3人は殺人予備罪で起訴され、信者2人は事件への関与が薄いとして処分保留で釈放された。

遠藤、土谷両被告は地下鉄サリン事件のほか松本サリン事件にも関与し、中川被告も公証役場事務長拉致事件の実行グループの一人とされ、捜査当局は裏付け捜査を進めている。《共同通信》

【巨人・落合博満内野手】9年ぶりの退場処分

巨人の落合内野手は7日、横浜11回戦(横浜)の三回の守備で、判定を不服として一塁審判の有隅審判員の胸を両手で突き退場処分となった。石井が三塁前にバントし、ハウエルから落合へ送球されたが判定は「セーフ」で、これに抗議した際に胸を突いた。

退場者は今季セ・リーグ4人目で両リーグ合わせて7人目。落合はロッテ時代の1986年10月8日の西武24回戦(西武)以来の退場。《共同通信》

【大阪府・横山ノック知事】高知県・橋本大二郎知事と意見交換

大阪府の横山ノック(山田勇)知事が7日午後、「大阪ジョン万の会」の理事・評議委員会と役員総会に出席し、同会の顧問として出席した橋本大二郎高知県知事と約20分間意見を交わした。

「大阪ジョン万の会」は土佐の漁師の子だったジョン万次郎の残した日米友好のきずなを掘り起こし、イベントなどによって関西人と米国人との交流を深める機会と場を提供する目的で、平成5年5月に設立された。

知事として先輩である橋本知事から「お忙しいですか」と声を掛けられた横山知事は「レクなどがみっちり入っていまして」とにこやかに談笑。

さらに橋本知事から「各部局からもらった資料をためておくと、そのうちに山になります」と自らの経験談が出ると、横山知事も「そうそう」とうなずいて大笑い。

橋本知事は「政治的パフォーマンスといったらいけないが、(議会で)難しいことはあっても、きちっと話をすればうまくいくと思います」と議会対策に苦しむ横山知事に同情していた。《共同通信》

【村山富市首相】戦後50年決議「歴史観の違い乗り越えた」

村山首相は7日午前、戦後50年の国会決議をめぐる協議で、与党間の歴史認識の相違が明らかになったことに関連し「いろんな考え方があるが、それを乗り越えたということでよかったのではないか。戦後50年の節目に過去を反省し、アジアの国々と未来に向け新たな関係をつくっていく」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は7日、記者団から「歯の衛生週間」に当たるため歯の具合を聞かれ、「僕は子供のころから歯磨きをよくしなかったのであまり良くないんだ」と照れ笑い。すぐに「若い人によく磨くように言っているんだ。歯は体の入り口だからね」「長生きしている人を見ると、大抵、歯がいい」などと歯の大切さをアピール。そこで記者団が「村山政権の“むし歯”は」と質問すると、「あったら治ければならない」。オウム真理教事件への自衛官関与で防衛庁長官らの処分をしたばかりとあってか、急に真顔に。内閣延命のためには“早めの治療”が大事というところ?

○…中曽根元首相はこの日、自民党の中堅、若手議員の勉強会で講演。「連立政権が日本を前進させるのにいいと思っている人はいない。次の衆院選前後に再編し、新しい政治母体をつくることが重要だ」と訴えた。一方で「現状は村山内閣を支持して当分続けさせた方が国益のためになる」と当面は仕方ないといった様子。加えて「政党にいると自分の言うことが100パーセント通ることはない。2割通ったら御の字だと故河野一郎氏に教えられた。妥協し合うのが政党の英知」と、反対してきた戦後50年国会決議の与党合意にも故河野氏を思い出して不承不承納得?《共同通信》

【台湾・李登輝総統】ロサンゼルス入り

台湾の李登輝総統は7日午前(日本時間8日未明)、非公式訪米の最初の訪問地ロサンゼルスに、中華航空の特別機で到着した。戦前の中国の国民党政権時代を含め、台湾の総統として初の訪米。

空港には台湾当局が米国に派遣している職員ら100人近くが出迎え態勢を取ったが、特別な歓迎行事はない。マスコミの取材も原則的に禁止で、李総統一行は直ちに宿舎に向かう。私的訪問として許可した米クリントン政権、訪米に反対している中国への配慮をにじませた米国入りとなった。

ロサンゼルスは給油などのための通過地とされており、宿舎のリッツカールトン・ホテルでも華僑代表数十人と会うだけで、大規模な活動は予定されていない。訪米の本来の目的は母校コーネル大学で行う講演だ。8日、同校のあるニューヨーク州に入ってから、外交攻勢を展開することになる。《共同通信》

【ボーイング777】初の商業飛行

米国のボーイング社が開発した双発ジェットとしては世界最大の旅客機「B777」が7日、ロンドンのヒースロー空港からワシントンに向けた米ユナイテッド航空便として、初の商業飛行を行った。

B777は、開発コストが50億ドル(約4300億円)とされ、エアバス社のA340などの対抗商品。同日初飛行した777-200型は、客席数が292で、一機の値段は1億2000万ドル。各席に衛星電話やコンピューターで使う通信モデム用のジャックを備えている。従来のB767に比べ、客席数の大幅な増加と燃費の向上で、運航・維持費はほとんど変わらないという。

購入申込数は日航など15社から既に144機。ボーイング社は激しい旅客機商戦を優勢に戦うため、客席数370席の777-300型の開発も始めている。《共同通信》

6月7日のできごと