平成4436日目
2001/03/01
この日のできごと(何の日)
【KSD汚職】村上正邦前参院議員を逮捕
財団法人「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」(KSD)側から、「ものつくり大学」設立をめぐる国会代表質問の見返りに現金5000万円と事務所家賃2288万円のわいろを受け取ったとして、東京地検特捜部は1日、受託収賄容疑で前参院議員村上正邦容疑者(68)を逮捕、埼玉県志木市の村上容疑者の自宅や東京・永田町の資金管理団体など関係先を家宅捜索した。
代表質問をめぐり国会議員の刑事責任が問われるのは始めて。村上容疑者は容疑を否認しているという。村上容疑者は選挙に際し、KSDから党員名簿の確保や約6億7000万円に上る党費肩代わりなど全面支援を受けた疑惑も指摘されており、特捜部は癒着の全容解明を急ぐ。
調べなどによると、村上容疑者は1996年1月中旬、KSD元理事長K容疑者(79)から「職人大学(ものつくり大学)が動きだすので、支援する代表質問をしてほしい」と依頼され、同月25日に参院本会議で代表質問。
「職人大学の設立を進め職人の技能を養成し、資格を与える施策を早急に打ち出すべきである」と訴え、橋本龍太郎首相(当時)から前向きの答弁を引き出した。
この謝礼として、村上容疑者は同年6月から98年7月にかけ、自分が代表だった自民党支部と資金管理団体「正邦会」の事務所家賃計2288万円の肩代わりを受けたほか、96年10月2日には議員会館でK容疑者から直接、現金5000万円を受け取った疑い。
村上容疑者は2月28日、参院予算委員会の証人喚問で、5000万円授受について「訴追の恐れがある」と証言を拒否した。《共同通信》
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【森喜朗首相】進退「賢明な判断する」
森喜朗首相は1日午前の衆院予算委員会で、自らの出処進退について「各方面から激励やら叱正をいただいている。今、何をやらなければいけないか、これから何をしなければならないのか、政治家として賢明な判断をしていきたい」と述べ、進退問題の決断もあり得るとの考えを示唆した。
首相辞任を求める動きが強まっている与党では、この首相答弁を2001年度予算成立後の辞任の可能性をにじませたとの受け止め方が広がり、早期退陣論に一段と拍車がかかるのは必至。
ただ、首相は予算委で「これからの10年のためにいくつかの施策を講じておくことが私に与えられた責任だ」と強調。「長きを持って尊しと思っていないし、ひとつ事を成し遂げたから自分が代わってどなたかにお願いすることでもない」とも述べ、現時点では引き続き政権を担当することに意欲を示した。民主党の池田元久氏らへの答弁。《共同通信》
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与党内から退陣要求を突きつけられている森喜朗首相は1日、財団法人「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」(KSD)汚職事件に絡み村上正邦参院議員が逮捕されたことなどで、与党幹部から一斉に首相の政治責任を問う声が噴き出し一段と窮地に立たされた。
首相は1日の衆院予算委員会で「政治家として賢明な判断をしていきたい」と自ら進退を決断することもあり得るとの考えを示唆した。与党内には首相発言について予算成立後に退陣する可能性をにじませたと受け止める声が広がっている。《共同通信》
【森喜朗首相】教科書内容漏えい「遺憾」
森首相は1日午前の衆院予算委員会で「新しい歴史教科書をつくる会」(会長=西尾幹二・電気通信大教授)が執筆にかかわり、文部科学省が検定中の中学教科書を韓国政府などが問題視していることに関連し、「検定の中で、我々さえも見る手段もないのが、どうして外に漏れるのか」と述べ、遺憾の意を示した。《読売新聞》
【東京株式市場】
1日の東京株式市場は日銀の追加利下げ実施にも反応せず、米国の株安や国内景気の悪化懸念から売り注文が膨らみ、東証平均株価(225種)は大幅続落した。終値は前日比201円88銭安の1万2681円66銭と、1998年10月9日に付けたバブル崩壊後の最安値(1万2879円97銭)を大きく割り込み、バブル前の85年11月以来の水準まで落ち込んだ。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・共産党の志位和夫委員長は1日の記者会見で、野党内で一時盛り上がった内閣不信任決議案の早期提出論について「今はまだ時期じゃない。慌てて出せばすぐ否決される」と主張。併せて「書紀局長、国対委員長とも相談したが、認識は一致している。心配ない」と党内結束もアピールし、幹部間の息が合わない民主党との「違い」を売り込んで見せた。野党共闘路線と引き換えに「他党との違いが見えにくくなった」とも言われる共産党だけに、自己PRの材料探しに四苦八苦している様子がありあり。《共同通信》
【えひめ丸事故】米特使、家族と面談
米原潜と愛媛県立宇和島水産高校の実習船えひめ丸の衝突事故で、米政府特使として来日中のファロン海軍作戦副部長(大将)らは1日午後、宇和島市の同校を訪れ、行方不明者の家族や、同校の生徒ら約60人を前に「すべての米国民に代わって、今回の事故に対する謝罪と深い悲しみを表します」と陳謝、約1時間半にわたって面談した。
面談後、行方不明者の「家族の会」代表のTさん(45)は「非常に誠意をもって(引き揚げなど)回答をしていただいた。人間と人間として接触し、要求が分かってもらえたと思った」と評価した。
午後2時前に到着したファロン特使は、まず行方不明者9人の家族14人と面談。大半は非公開だったが、学校や家族によると、特使は「心と心で話し合いたい。皆さんの気持ちは全部分からないかもしれないが、分かろうとする努力をしたい」と述べ、一人ひとりに言葉を掛け、質問にも丁寧に答えた。「できるだけ早く船体を引き揚げる準備がある」とも話したという。
その後、生徒代表ら43人も加わった席で「苦しみを克服して、またハワイに実習に来てほしい。ハワイの人たちも待っている」と励まし、救出された9人の生徒のうち出席した2人とも握手を交わした。《共同通信》
【ロシア、ベトナム】戦略的協調関係を構築
ベトナム入りしたロシアのプーチン大統領は1日朝、ハノイのベトナム大統領官邸で歓迎式典に臨んだ後、チャン・ドク・ルオン大統領と会談、訪問の公式日程をスタートさせた。
外交筋によると、ルオン大統領との会談では、軍事、経済、科学技術などの分野で両国が協力することをあらためて確認するいくつかの文書のほか、「戦略的パートナーシップ(協調関係)」の構築をうたう共同宣言に署名。この後、両大統領は共同で記者会見。
旧ソ連、ロシアの最高指導者として初めてのベトナム訪問は、プーチン政権が旧ソ連同盟国との関係修復を通してロシアの国際社会での影響力回復を目指す外交戦略の一環。イデオロギー的なつながりを重視したソ連時代とは異なり、幅広い協力を促進して関係強化を図るのが狙いだ。《共同通信》
【久和ひとみさん】死去
TBS「ニュースの森」などで人気を集めたキャスターの久和ひとみさんが1日午前11時25分、急性肝不全のため都内の病院で死去した。40歳。
久和さんは昨年10月23日にテレビ東京「TXNニュースアイ」を体調不良を理由に降板し、翌24日に子宮がんの手術を受けていた。復帰を目指し療養を続けていたが、今年2月に肝臓に転移が見つかった。女性キャスターの草分け的存在として活躍し、病床では最後まで現場復帰に強い意欲をのぞかせていた。《日刊スポーツ》
【この日の民主党】
[衆院予算委]「もみがら党員」の党費は返却を=海江田万里議員
衆議院予算委員会の質疑で1日、民主党・無所属クラブの海江田万里議員が質問に立った。
海江田議員は、まず、前日の村上正邦元参院議員の証人喚問を取り上げ、「もみがら党員」と呼ばれる架空党員の多数の存在が明らかになった、1998年のKSD獲得分党員9万人の党費2億円を返却すべきではないか、と追及した。森首相は、返せという党員や支部があれば返すが、支部などでの(入党)手続きについてまだ調査中だ、などとあいまいな回答に終始した。
また、海江田議員は、13年度の政府予算案の公共事業費が、「ムダを削る」と言いながら増額されていることを取り上げ、中でも300億円増額された整備新幹線の建設事業費の内訳や、事業の経済効果の見通しなどについて質した。森首相は、「“我田引鉄”などと言われているが、将来の日本の総合的な交通体系を考えて欲しい」などと述べたが、新幹線建設事業費増額の具体的な根拠は示せなかった。
[衆院予算委]財政構造改革の道筋づくり急げ=池田元久議員
森首相も出席して行われた1日の衆議院予算委員会で、池田元久議員が質問に立ち、財務省が出した財政中期展望試算に基づき、実質経済成長率が2%となっても歳出は国債の利払い費がかさみ、税収をカバーできないと指摘。歳出と歳入のギャップが広がると分析した。
「2%程度の経済成長率では、膨大な国債残高のため、財政は悪化する」と述べ、池田議員は森首相に見解を求めたが、首相は「長期展望に立ちつつ、中期の問題点も加味し、財政再建に取組む」と抽象的な答弁。池田議員は「もっと明確な答えを」と言葉を強めたが、首相は「従来の支出の構造ではなく、改めて財政モデルをつくらなければいけないと思っている。14年度の予算編成を行うなかで財政再建の道筋をつくっていく」とした。
池田議員は、森首相が施政方針演説の中で「財政構造回復の実現について議論を進めていく」としている点について、「今ごろ議論している場合ではない」と厳しく批判。「これまでの議論の積み重ねを元に財政構造改革の道筋を早急に立案すべきだ」と主張した。
「KSDマネーは自民党全体を汚染」村上正邦前参議院議員逮捕で談話
民主党は1日、KSD疑獄に絡み、村上正邦前参議院議員が東京地検に受託収賄容疑で逮捕されたことを受けて、鳩山代表名の談話を発表した。
談話では、「KSD疑獄は、村上容疑者や小山孝雄被告らの個人的な贈収賄事件にとどまるものではない。中小企業を食い物にしたKSDマネーは、自民党全体を汚染している」「国民が不信任を突きつけているのは自民党政治そのもの」として、今夏の参議院選挙でも業界丸抱えの候補者をたてようとしている自民党との対決姿勢を強調。また、額賀議員とKSDから金を受け取ったとされる秘書に、証人喚問に応じるよう求めている。《民主党ニュース》