平成2335日目

平成7年5月31日(水)

1995/05/31

【東京都・青島幸男知事】世界都市博開催中止を決定

開催の是非をめぐり論議が続いていた東京都の世界都市博覧会問題で青島幸男知事は31日、「政治不信を払しょくするため決心を貫く」として、選挙公約通り中止することを最終決断、都議会側に伝えた後、庁議で中止を正式決定した。

最終決断は臨時都議会が100対23の大差で開催を求める決議をしてから約2週間ぶり。知事は公約と議会の意思の間でぎりぎりの決断を迫られたが、公約順守に政治生命を懸ける当初の考えを通した。

開催まで10カ月を切り、国も肩入れしていた大イベントの取りやめは内外に波紋を広げよう。都議会の反発も必至で、自民党などは9月議会にも上程されるとみられる都市博予算の減額補正案などを否決する構え。議会運営は極めて難しくなるとみられる。

記者会見で青島知事は中止理由について「公約を翻せば政治不信を決定的なものにし、ひいては民主主義の危機につながる」と述べ、民主主義を定着、発展させる政治信条を軸にした決断であることを強調。中止による影響の大きさにしゅん巡せず、都政改革に取り組む姿勢を示した。

決断は29日夜だったという。決着を図った心境について「晴れ晴れとした気持ち」と語った知事は「どんな苦難があっても、辞めるとか放り出すことはない」とし、議会との対立から早期退陣するとの観測を否定した。

中止の最終決断に伴い①出展企業などへの損害賠償②協力を確認した国との折衝③内外の参加自治体との関係修復④前売り券の払い戻し−などの残務処理が課題となる。

都市博は臨海副都心開発計画の起爆剤として立案され、都はこれまで、に212億円を投じ、さらに本年度予算に595億円計上した。

青島知事は、臨時都議会などで「臨海開発はバブル最盛期の計画。変更が必要な今、都市博開催の意義は既に失われている」との基本認識を再三表明した。《共同通信》



【村山富市首相】戦後50年国会決議に期待

村山富市
https://www.kantei.go.jp/

村山首相は31日午後、首相官邸で社会党の浜本労相と会談し、戦後50年の国会決議について「内閣としても(社会)党としても、決議ができなかったら重大な決意で臨まなくてはいけない」と述べた。浜本氏が会談後、記者団に明かした。

この場合の「重大な決意」とは連立政権解消や退陣を意味するとの見方が一般的だが、首相は同日夕、記者団に対して「重大な決意とかではなく(国会決議は)3党合意だから(決議を実現してほしいという)ぼくの考えは一貫して変わりませんということだ」と真意を説明。決議実現に強い期待感を表明した発言であると強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は31日昼、官邸でJA茨城県経済連のキャンペーンガールから「甘くてビタミンたっぷり。たくさん食べて疲れを取ってください」とメロンを贈られ、「説明を聞いただけで元気が出る」と応じた。記者団が「村山政権もメロンのように熟したか」と水を向けると「政権は常に新しい問題に対処しなければならない。だから政権が熟することはない」と強気に「限界説」を否定。しかしこの日も不戦決護問題の調整難航、世界都市博中止など頭の痛い話題ばかり。政権の先行きはメロンのように甘くはなさそう。

○…新進党の参院選責任者の一人、石井一・前自治相はこの日の記者会見で、比例代表選の目標として、旧公明、民社、日本新党各党の実績に自民党離党組の後援会票を加えた「1500万票」を掲げたが、すぐに「名前が変わったのでそのまま入るかどうか。私の後援会なら六、七割かな」と弱気に。さらに「新進党と支援者が書けるかどうか。これだけの教育水準の国なので書けるという意見もあるが、『進』の字は画数が多すきるという意見もある。いっそ『しんしん』と平仮名にという意見もあるが、それもどうも…」とトーンは下がる一方だった。《共同通信》

【馳浩氏】参院選出馬を表明

7月に予定されている参院選石川県選挙区(定数1)に出馬の意思を固めていた民主改革運合の現職栗森喬氏(56)、元高校教諭でプロレスラーの熱浩氏(34)が31日、それぞれ正式に立候補表明した。県選挙区は、既に出馬が決まっている共産党の尾西洋子氏に両氏を加えた三つどもえの戦いが濃厚となった。

栗森氏は金沢市のホテル日航金沢で新生石川、社会党県本部、石川民社、連合石川の四者代表と政策協定を交わした後、記者会見した。同氏は「新進党と連合が集う人たちとスクラムを組んでいくことが日本の政治をさらに発展させていくことになる。改革する挑戦者として頑張る」と述べ、馳氏推薦に動く自民党との対決姿勢を強調した。

馳氏は金沢市の金沢東急ホテルで、星稜高同窓会有志や県レスリング協会役員、妻のタレント高見恭子さんらと会見に臨んだ。無所属で出馬する馳氏は「古里の石川から出馬できることを光栄、誇りに思う。真っ白な気持ちで挑み、政治離れした若者にも関心を呼び起こしたい」と語り、党派にこだわらず支持を訴えていく決意を示した。

尾西氏は金沢市内で市議とともに街頭に立ち、道行く市民に公約を守る政治の実現を訴えた。尾西氏は「唯一の革新政党の立場を貫き、県民の願いにこたえたい」と呼び掛けた。《北國新聞》

【サハリン北部地震】下敷きの1600人、絶望視

ロシア・サハリン州北部を襲った地震で最大の被害を受けたネフチェゴルスクでは31日も被災者の救出作業が続けられたが、作業は難航し、がれきの下にいるとみられる約1600人の生存が絶望視される事態になった。

ロシア非常事態省によると、下敷きになった約1600人の中には約450人の子供が含まれているとが分かった。これまでに遺体で収容されたのは529人(うち子供が60人)に達し、サハリン州当局者はネフチェゴルスクの再建を断念したことを明らかにした。

一方、ネフチェゴルスクの北方わずか30キロの集落では、民家の煙突が壊れたほかは目立った被害もなく、これと対象的なネフチェゴルスクの被害状況は、あらためて直下型地震の恐ろしさを示した。

被災地では約1200人がクレーン車などを使い、がれきの山からコンクリートを除去する作業を続けているが、救出機材と救助隊員は依然不足。医薬品の不足も深刻で、特に鎮痛剤や鎮静剤などが足りない。

31日には26人が埋蔵された。また、作業を一斉に停止してがれきの下からの生存者の声を確認する方法をとり、救助犬も使って過去24時間に50人以上が救出されたという。《共同通信》

インタファクス通信によると、ロシアのエリツィン大統領は31日、大地震で大きな被害を出したロシア極東サハリン州への援助について「外国の中には後になって自分が援助したことを利用しようとする国が出てくる。日本人は(北方領土の)島を要求してくるかもしれない」と述べた。同日視察に訪れたモスクワ郊外のセラミック工場で記者団に語った。

大統領発言は、あまり外国の援助に頼りすぎると、後で高いツケを払うことになるという意味の軽口とも受け取れるが、昨年10月の北海道東方沖地震や今年1月の阪神大震災で辛苦を味わった日本が敏速に提供を申し入れた後助を「領土返還が狙い」と関連づけた発言は、日本の国民感情を傷付け、両国関係に波紋を投げ掛けることになろう。

また、発言には、北方領土問題を抱えて行き詰まっている日ロ関係をめぐる大統領の根強い対日不信感が表れたとみることもできる。

大統領はサハリン州への支援について「十分提供されており、われわれは外国に頼ることなく、自力でできる」と語った。《共同通信》

5月31日のできごと