平成2311日目
1995/05/07
この日のできごと(何の日)
【仏大統領選】ジャック・シラク氏が当選
2期14年を務めた社会党のミッテラン大統領の後任を決めるフランス大統領選決選投票は7日行われ、保守、共和国連合(RPR)のジャック・シラク候補(62)が社会党のリオネル・ジョスパン候補(57)を破り、第5共和制の5人目の大統領となった。ドゴール派の勝利は1974年に死去したポンピドー大統領以来、21年ぶりとなる。
決選投票は激しい接戦が予想されたが、海外県・領土を除く最終得票率は、シラク候補が52.67%、ジョスパン候補は47.33%。この差は81年のミッテラン初当選時を約2ポイント上回る。投票率は80.37%だった。
ジョスパン氏は同日夜、敗北を認め「改革の希望を掲げて前進する」と闘いの継続を宣言。シラク氏は、市長を務めるパリ市役所で勝利宣言し「失業問題を最大の課題とする」と公約の実行を約束するとともに、国民の団結を呼び掛けた。
選挙戦は当初、シラク候補とRPRのバラデュール首相の「保守の盟友対立」が話題を集めたが、4月23日の第1回投票では社党のジョスパン候補が予想外に善戦してトップとなった。2位に甘んじたシラク候補は「3期21年の社会党支配を許すな」と保守の危機感をあおる一方、中道票を着実にまとめ勝利に結び付けた。
ジョスパン候補は、第2回トップの勢いで浮動票の結集を図ったが、第1回投票の保守60%対革新40%という票差の逆転には至らなかった。《共同通信》
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【大相撲夏場所】初日
大相撲夏場所初日(7日・両国国技館)2横綱、3大関陣がそろって白星の好スタート。横綱曙は新小結剣晃を突き、押しで圧倒した。貴乃花は右四つから琴の若の左上手を切り、厳しい攻めで寄り切った。大関武蔵丸はパワーあふれる相撲で若翔洋を押し倒し、若乃花は湊富士をはたき込み、貴ノ浪は水戸泉を押し出した。大関昇進を目指す関脇安芸乃島は元大関の霧島を寄り切り好発進。休場明けの元関脇琴錦、武双山はともに持ち味を出し切り、初日を飾った。《共同通信》
【ドジャース・野茂英雄投手】2度目の先発は7失点
米大リーグ、ドジャースの野茂英雄投手(26)は7日、デンバー(米コロラド州)のクアーズ・フィールドでのロッキーズ戦で2度目の先発登板したが、3本塁打を含む9安打を浴びて7点を失い五回途中で降板した。試合は激しい打撃戦の末、ドジャースが12−10で勝ち、4連勝を飾った。
野茂は一回に四球から暴投、盗塁で二死三塁とされ、四番のガララーガに左前打され大リーグ初失点。二回には投手のスイフトに3点本塁打を喫し、同点で迎えた四回には1点を失い再びリードを許した。
五回にドジャースが6−5としたが、その裏にウォーカー、ビシェットにソロ本塁打を浴びて逆転され、二死からカスティーヤに二塁打されたところでマウンドを降りた。
この日の野茂は毎回の7三振こそ奪ったが一回に2盗塁を許すなど足を絡めた攻めで揺さぶられ、近鉄時代の自己ワーストタイに並ぶ3本塁打を浴び、早くもメジャーの洗礼を受けた格好となった。《共同通信》
【福岡県警】密航者32人逮捕
福岡県警博多臨港署は7日、福岡市博多区沖浜町の博多港中央ふ頭から密入国したとみられるミャンマー国籍の男女32人を入管難民法違反(無許可上陸)などの疑いで逮捕した。同署は集団密航事件として捜一査、密航者は33人いるとみられ、残る1人の行方を追っている。
調べによると、同日午前0時ごろ、同ふ頭を警戒中の税関職員が密航者グループと不審な貨物船を発見し、通報。貨物船は直後に離岸した。同署は、ミャンマーの旅券を持っていたが上陸許可のない28人と、旅券を持たない4人を同市内のホテルなどで見つけ逮捕した。
密航グループは10代後半から40代前半までで女性は2人。それぞれが約1万−12万円の日本円を持っていた。旅券には韓国の入国印が押されていたが入国時期はまちまちだった。密航者たちは「韓国人ブローカーに一人5000米ドルを支払い韓国の釜山からきた」などと供述しているという。《共同通信》
【村山富市首相】自民党・森幹事長らと会談
村山首相は7日夕、首相公邸で自民党の森幹事長と会談し、戦後50年の国会決議、内閣改造などについて意見交換した。戦後50年の国会決議について首相は「中国を訪問したから決議するわけではないが、3党合意を踏まえてやってほしい」と取りまとめへ協力を要請。森氏は「このまま何もしないではすまされない。日本の平和への決意や国際社会に貢献する姿勢を示すことは大事で、戦後50年の今しかない」と強調し、与党内調整に全力を挙げる意向を示した。
また森氏は「党内は村山内閣を支えて行く点では一致している。被爆者援護法など連立内閣だからこそできたものは数多い。自信を持ってやってほしい」と述べ、引き続き村山内閣を支えていく姿勢を示した。《共同通信》
◇
村山首相は7日夜、自民党の山崎国対委員長、加藤政調会長、小泉元郵政相の「YKKトリオ」と都内のホテルで会談し、今後の政局や終盤国会の運営などについて意見交換した。
首相は、自民、社会両党の調整が難航している戦後50年の国会決議について「過去の反省も踏まえて前向きの決議を考えなくてはいけない」と強調。YKK側も「今国会でやらなくてはならない」として、今国会中の実現を目指すことで一致した。ただ、山崎氏は「自民党内に根強い反発があることから「(内容などで)一定の制約はある」と指摘した。
また衆院解散、総選挙に関してYKK側が早期解散に反対の意向を示したのに対し、首相は「(解散について)そんなことは全く考えていない。震災対策やサリン事件の社会不安もあり、解散できる状況ではない」と答えた。《共同通信》
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村山首相は7日夜、首相公邸で社会党の久保書記長と会談し、戦後50年の国会決議を今国会中に実現させるとの方針をあらためて確認、「中途半端な妥協はすべきでない」との認識でも一致した。
決議内容について昨年6月の自民、社会、さきがけの3党合意の線を一歩も譲らない構えを示したものだ。 久保氏はまた他党に比べて、作業が大幅に遅れている衆院選の第一次公認候補をできるだけ早く決めたい考えを伝えた。《共同通信》
【地下鉄サリン事件】オウム・麻原教祖を殺人容疑で追及へ
オウム真理教に対する強制捜査を続ける警視庁など捜査当局は7日までに、麻原彰晃教祖の指示でサリンが製造された可能性が高いと判断、教団が地下鉄サリン事件に関与した疑いが強まったことから、地下鉄事件の実行犯の校り込みを終え次第、麻原彰晃教祖をはじめとする教団幹部について殺人容疑で刑事責任を追及する方針を固めた。
サリンの「製造犯」についても製造目的を追及、地下鉄事件での使用を前提にした製造が裏付けられれば、殺人容疑で立件する。捜査当局は、教団施設にサリンが隠されている可能性があるとみて、8日以降も捜査を続行。サリンが発見されれば4月に施行された「サリン防止法」を適用する。
教団は、麻原教祖を頂点とするピラミッド型の組織で、信者らの証言で教祖の指示がなければ重要な教団活動は決定できないとされる。こうしたことから、捜査当局は、麻原教祖の指示でサリンが製造されたことは間違いないと判断、教祖の刑事責任追及は可能としている。
捜査当局は山梨県上九一色村施設の検証で「第7サティアン」をサリン製造工場と断定。サリン製造の殺人予備容疑の捜査を続けている。
同施設に出入りしていた教団「化学班」メンバー約20人を割り出し、化学班リーダー、土谷正実容疑者(30)=犯人隠匿容疑で逮捕=らがサリン製造にかかわったとみて追及している。
地下鉄事件で使われたサリン容器の袋は「ナイロンポリ」と呼ばれる三層構造の特殊な材質だったが、この「ナイロンポリ」製造することが可能な圧着機を教団が購入していたことも判明。捜査当局は、教団と地下鉄事件をつなぐ物証とみている。
一方、地下鉄サリン事件前日、教団東京総本部で発生した火炎瓶襲撃事件は、教団の事実上の「諜報省大臣」井上嘉浩容疑者(25)=逮捕監禁容疑で特別手配=を中心として元自衛隊員らで構成する「特殊工作」チームの犯行」と判明した。
その後の捜査で、同容疑者らが火炎瓶事件の犯行後、次の行動の準備をしていたことが分かり、地下鉄「事件にかかわった疑いが浮上、捜査当局は教団内で製造されたサリンが地下鉄事件で使われた疑いが強まったとしている。
捜査当局は「特殊工作」グループのほか、脱会者の監禁など特別な任務を担当する「実行部隊」が地下鉄事件にかかわった疑いがあるとみて実行犯の絞り込みを急いでいる。
捜査当局は「第7サティアン」など教団施設の検証結果などから、地下鉄事件で使われたサリンと教団が製造したサリンの製法の鑑定を急いでおり、両方の製法が同一と確認できた段階で、地下鉄事件の実行犯特定を待たずに殺人容疑を適用することも検討している。《共同通信》