平成2299日目
1995/04/25
この日のできごと(何の日)
【MLB】8月11日以来の復活
昨年の8月11日の試合を最後に、労使紛争で長い空白を生んだ「米国の国技」が戻ってきた。米大リーグは25日、マイアミのジョー・ロビー・スタジアムでのマーリンズードジャースで開幕。ドジャースがマーリンズの追撃をかわして8−7で開幕戦勝利を飾った。
ファンの野球離れがささやかれているが、開幕戦には約4万2000人の観客が詰めかけた。午後7時37分、プレイボールがかかると大きな歓声が球場を包み、年俸をめぐるテーブルの上の戦いに代わって、ボールをめぐるグラウンドでの戦いが始まった。ただし、オーナー側が審判員組合のロックアウトを続けているため代替審判員で行われた。
26日はア、ナ両リーグ合わせて13試合が行われ、2009試合連続出場中のオリオールズのリプケン内野手もゲーリッグの持つ大リーグ記録「2130」に向かってスタートする。《共同通信》
◇
ついに大リーグが戻ってきた。開幕ベンチには入れなかった野茂だが、野球の復活を待ちわびたファンと同じように、ゲームを堪能していた。「日本と違って笛や太鼓はないけど、一つ一つのプレーを、お客さんが絶賛してくれるし、すごくにぎやかですね」。肌で感じ取った本場の雰囲気。身震いするような興奮を覚えたはずだ。
試合前はドジャースの一員として練習に加わった。「公式戦を見るのは初めてなんでわくわくする」。大リーガーを目指してベロビーチで練習に打ち込んでいた厳しい顔はそこにはない。
身分はまだマイナー選手だが、敵地のジョー・ロビー・スタジアムにも野茂のロッカーは用意されており、待遇は既に大リーガー。5月2日のサンフランシスコでのジャイアンツ戦に先発登板するのは決定的だ。
そのデビュー戦を前に、2カ月近く離ればなれだった家族が駆け付けるという。「大リーガーとして魅力あるプレーをグラウンドで見せる」と頼もしい言葉も出た。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【NHK】次回朝ドラは「走らんか!」
NHK大阪放送局は25日、10月から始まる次回の朝のテレビ小説と主演を発表した。それによると、作品は金子成人のオリジナル脚本による「走らんか!」で、主演は新人男優の三国一夫。またヒロイン役で中江有里と菅野美穂が出演する。
ドラマは、九州・博多が舞台。若者が将来への希望を失いがちな現代の状況を背景に、高校生たちの成長の姿を描くという。放送は半年間。三国は新潟県出身の20歳で「真っすぐで元気な自分をそのまま出せれば」と話している。《共同通信》
【青森県・木村守男知事】核廃棄物輸送船の接岸を拒否
フランスから日本に返還される高レベル放射線廃棄物を積んだ輸送船パシフィック・ピンテールが25日午前8時前、青森県六ケ所村のむつ小川原港沖に到着した。しかし港の管理権を持つ木村守男県知事が「県を廃棄物の最終処分場にしないという国の確約が得られない」として港への接岸を拒否。
船は終日、港の沖合に停泊したまま立ち往生した。科学技術庁は同日午後、処分地にしないと確認する従来より踏み込んだ文書を提出、県は了解した。廃棄物陸揚げのため輸送船は26日早朝に入港する運びだ。《共同通信》
【村山富市首相】私的ブレーン集団と懇談
村山首相は25日夜、私的ブレーン集団「二一会」の宮崎勇・大和総研理事長らと首相公邸で懇談、円高対策についてメンバーから「短期的には米国との強調は難しいのではないか」との意見が相次ぎ。中・長期的に欧州諸国との連携をとるべきだとの見解が出された。《共同通信》
【大阪府・横山ノック知事】関空社長らが次々訪問
登庁2日目を迎えた横山ノック(山田勇)知事は、25日も朝から関西国際空港会社の服部経治社長やカナダ外務省の日本当局長らの訪問を受けるなど、ぎっしり詰まった日程をこなした。
午前9時すぎ、横山知事は服部社長と約15分間会談。関西空港の滑走路を3本にする全体構想について新知事に協力を求めた服部氏に対し「一緒にやりましょう」と応じ、府も財政負担などで協力することで一致した。《共同通信》
【東京都・青島幸男知事】最初の客は米大使
首都の「顔」になった青島幸男東京都知事は初登庁から2日目の25日午前、モンデール駐日米大使の表敬訪問を受けた。知事が「最初のお客様として日本の最大のパートナーである米国の大使にお目にかかれて光栄です」と出迎えると、大使は「当選、就任おめでとうございます」と祝福した。
歓談は約30分。知事がオクラホマ州で起きたビル爆破事件にお悔やみを述べたのをきっかけに、話題の中心は都市の治安問題や地震対策になり、情報交換の面で協力しあうことで一致した。
青島知事は途中、昨年米国でミュージカルを見物した話を通訳を介さず英語で披露。大使は「私の日本語よりずっとうまい」と持ち上げ、終始なごやかな雰囲気に包まれた。
この後、青島知事は、各省庁などへ分刻みのあいさつ回り。最初の首相官邸で村山首相から「大変な重責だが体に気を付けてください」と激励された知事は「総理も議会の対応などで大変ですね」と応じたという。《共同通信》
◇
東京都の青島幸男知事は25日午後、文部省で就任あいさつを兼ねて、与謝野馨文相とオウム真理教の解散請求問題について意見交換。今後、都と文部省で協調し、請求の手続きに当たっては誤りのないよう進めることで一致した。
会談で与謝野文相は「所轄庁としてオウム真理教をそのままにしておいていいのか、という声が大きくなっている。(解散請求の)手続きは裁判所に請求するので十分な資料を整える必要がある」と青島知事に協力を要請した。
これに対して青島知事は「所轄庁としてこの問題にかかわりを持つと思っている。基本的な趣旨は大臣と違わないつもりだ。文部省や法務省と十分連絡を取って誤りなきを期したい」と答えた。《共同通信》
【政界談話室】
○…村山首相は25日、就任あいさつに官邸を訪れた青島東京都知事と会談。この後、記者団が「選挙戦では、政策のない人に都政は任せられないと演説していたが」と意地悪く尋ねると、「そんなことは言っていない」とおとぼけ。「公選法で定められた選挙活動はして、きちんと公の前で広報した方がいいと言ったまでだ」と苦しい弁明でかわした。記者団が「いいパートナーになれるか」と突っ込むと、首都の知事との連携を意識したのか「青島さんも『お互い攻められる立場』と言っていた」と“共通点”をアピール。
○…河野外相はこの日、閣議後の記者会見で、オウム真理教の麻原彰晃教祖が新著で、親近感を持った政治家の一人に河野氏を挙げたことへの感想を聞かれ、困惑の表情。麻原氏が新自由クラブ当時の活動を評価していることについては「新自由クラブが、かなり多くの人から期待されていたのは事実だ」と一大ブームを振り返りながらも「多くの人たちの中には、いろんな人がいたということでしょう」と強調。麻原氏が応援していたと述べていることについても「まったく承知していない」と否定、思わぬ火の粉を振り払うのに躍起。《共同通信》
【オウム真理教・井上嘉浩容疑者】教祖護衛に改造銃依頼
オウム真理教の事実上の「諜報省大臣」で、警視庁が公正証書原本不実記載容疑で指名手配している井上嘉浩容疑者(25)が、「麻原(彰晃)尊師の護衛用に」として、信者の元暴力的幹部に改造短銃の製作を依頼していたことが、25日までに大阪府警や捜査当局の調べで分かった。
依頼されたのは大阪府警に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されている元指定暴力団山口組系組幹部、H容疑者(45)で、改造短銃も所務していた同容疑者の供述などから明らかになった。
H容疑者が既に教団側に改造短銃2丁を流していたことも判明。府警などは教団の組織的な銃器調達工作の一環とみて、2丁の銃の行方追及などに全力を挙げている。
供述などによると、H容疑者は約2年前に入信してから、大阪支部で教団幹部約20人と直接面会。井上容疑者もこのうちの一人で、昨年、会った際に「尊師の身辺をお守りするのに必要だから」などと改造短銃の政策を依頼された。H容疑者はこれを受けて、年末までに改造短銃2丁を製作、教団側に流したが、直接手渡した相手は井上容疑者ではなく、別の信者だったという。
調べによると、この信者は関西出身の20歳代の男性信者で、警視庁に別の公務執行妨害容疑で摘され、現在拘置中。元自衛官の拉致事件にも加わっていたことが大阪府警の調べで分かっており、同府警は逮捕監禁の疑いで近く再逮捕する方針。銃刀法違反容疑でも調べる。
捜査当局の押収資料などによると、諜報省は電話盗聴などによる非公然の情報収集を担当しているとされる。「大臣」が麻原教祖の四女(6つ)のため、ナンバー2の井上容疑者が事実上の責任者。《共同通信》
◇
野中国家公安委員長(自治相)は25日の閣議後の記者会見で、オウム真理教に対する捜索について「国と国との戦いという気もするほど、向こうは国家組織を作ったような態勢でやっている。民族(の存亡)をかけたような考え方に異常な危険さを感じる」と指摘、その上で「国家の秩序、国民の生命財産を守るため一層全力を挙げていく」と述べた。
また地下鉄サリン事件など一連の事件に内乱罪の適用を求める声が与党の一部から出ていることについては「そういうことを前提としないで、事件を一つずつ的確に解明したい」との見解を示した。《共同通信》