平成2182日目

平成6年12月29日(木)

1994/12/29

【佳子内親王殿下】誕生日

秋篠宮妃紀子さま(28)は29日午前9時20分、皇居内の宮内庁病院で女の子を出産された。宮内庁によると体重2766グラム、身長50.5センチで、母子ともに健康という。長女の眞子さま(3つ)に続き、天皇、皇后両陛下にとっては2人目の孫娘。皇室としては昨年6月、皇太子さまが結婚して以来の明るいニュースで、両陛下も喜ばれているという。天皇、皇族は計26人となった。

出産に立ち会った中林正雄東京女子医大教授らによると「満点の出産」で、紀子さまは出産直後に赤ちゃんを抱き母乳を与えられたという。対面を終えた秋篠宮さまは「私によく似ています」と笑顔で話された。

秋篠宮さまは同日正午すぎ、御所に両陛下を訪ね、お子さまの誕生を報告、紀宮さまも交え昼食を共にされた。

午後には、天皇陛下から宮務官を通して守り刀を贈る賜剣(しけん)が行われた。夕方からは秋篠宮さまと眞子さまが一緒に病院を訪れ、さらに両陛下と紀宮さま、皇太子ご夫妻もお見舞いに訪問。こ一家水いらずの時間を過ごされた。

一般のお七夜に当たる1月4日に「命名の儀」が行われる。皇太子の子供の場合は天皇陛下が命名する慣例だが、宮家の場合は父親とされており、秋篠宮さまが名前を付けられる。

秋篠宮ご夫妻は平成2年6月に結婚、3年10月に眞子さまが生まれた。第二子の懐妊は今年5月に発表されたが、紀子さまはその後も地方訪問などを元気にこなされた。《共同通信》



【三陸はるか沖地震】被害拡大

死者2人を出した28日の三陸沖地震で、東北地方の太平洋沿岸では29日、負傷者が増え285人に上るなど被害はさらに拡大、青森県八戸市では約3万戸で断水が続くなど、年の瀬の市民生活は混乱した。

気象庁によると、30日午前0時29分ごろ、青森県八戸市で震度4(中震)を観測したのをはじめ、有感の余震が続き、30日午前1時までに16回を記録した。余震は数日、続く見込みだという。気象庁の機動観測班や関係省庁の担当官も同日現地入りた。気象庁は「平成6年三陸はるか沖地震」と命名した。

地震予知連絡会は同日夕、今後1カ月程度はマグニチュード(M)7に近い余震が発生する可能性があり注意が必要と発表した。

この日朝から、青森県を中心に被害の報告が相次ぎ、負傷者数が増加。警察庁のまとめによると、八戸市のパチンコ店全壊で陸上自衛隊Aさん(31)、大工Bさん(46)が死亡したほか、青森県282人、北海道2人、岩手県1人の負傷。家屋や道路の損壊が相次ぎ、強い震動を受けると、地盤全体が液体のようになる夜状化現象も見られた。

電気、水道などのライフライン(生命線)にも被害が続出。青森、岩手両県の約6万9000戸での停電は、徹夜の作業で29日昼までにほぼ全面復旧したが、八戸市周辺では約3万戸で水道管の破裂などが原因で断水が続いた。八戸市災害対策本部によると正常化には3、4日かかる見込み。同市は給水車を出し35力所で給水した。

青森、岩手両県は同日までに、災害対策本部を設置。北村青森県知事が八戸市を視察し、市と連携して復旧を進めると表明した。国土庁は災害対策関係省庁連絡会議を招集し、担当官を現地入りさせた。一方、JR東日本によると、同日未明まで一部不通となっていた東北新幹線は始発から平常運転を再開したが、在来線は東北線など68本が運休、帰省客ら約3万8000人に影響が出た。《共同通信》

【スピードスケート全日本選手権】最終日

スピードスケートの第63回全日本選手権最終日は29日、釧路市の柳町スピードスケート場で男女とも2種目ずつを行い、男子は白幡圭史(専大)、女子は上原三枝(JNF)が総合優勝した。

男子の白幡は1500メートルを制してトップに立ち、1万メートルでも2位と健闘。168.753点で初優勝した。2位には第一日1位の野明弘幸(日体大)が入った。佐藤和弘(コクド)と糸川敏彦(専大)の両五輪代表は、1万メートルで走路を間違え失格した。

第一日をリードした女子の上原は、この日の1500メートル、5000メートルとも1位となり、180.895点で3季ぶり2度目の総合優勝を果たした。《共同通信》

【社会党・山花貞夫前委員長】1月新党にこだわらず

社会党の政策集団「新民主連合」の山花貞夫会長は、29日夜、国会内で共同通信などのインタビューに応じ、民主リベラル新党結成について「臨時党大会が来年2月11日にセットされたから遺憾と言ったのではない。(1月20日召集の)通常国会前に国民の審判の対象となる新党をつくろうと主張している。(執行部から)内容、対案が示されていない段階では私たちの主張を強調する」と述べた。

この発言は、党大会で新党の理念・政策の基となる「95年宣言」の採択や新党結成時期が明確になれば、これまで新民連が主張してきた1月中旬の新党結成にこだわらない意向を示すとともに、村山首相や久保書記長の対応次第では離党しない考えを強くにじませたものだ。

山花氏はこうした基本姿勢に立って、新民連総会が開かれる1月6日以降の早い時期に久保氏、首相の順に会談したい考えを表明した。《共同通信》

【村山富市首相】母校を訪問

就任後初めて「お国入り」した村山首相は29日、大分市内の母校を訪れた後、県主催の首相就任祝賀会や労働、市民団体代表との夕食会など歓迎行事に出席した。帰郷から一夜明け、慌ただしい一日となった。

首相は正午前、母校の市立中島小学校に到着。校舎には首相の似顔絵と「おかえりなさい!私たちの大先ぱい村山首相」と書かれた垂れ幕が掲げられ、約1100人の児童と同窓生が拍手で迎えた。

首相は「この教室で学び、運動場で跳ね回った当時を思い描いています」と笑顔ででこたえた。首相を間近で見た四年生の女児(9つ)は「まゆ毛が優しそう。将来は私も首相のように頭のいい人になりたい」と感想を話していた。

母校を後にした首相は同市の威徳寺にある先祖の墓に立ち寄り、墓前に手を合わせ深々と頭を下げた。

午後は祝賀会。首相は平松守知事ら約1000人を前に「変なことになったなあという心境だった」と首相就任直後の感想を述べた。7月のナポリ・サミットで倒れたことにも触れ「うっかり桃のジュースに手が出でがぶ飲みしてしもうた」と身ぶりを交え説明、会場を沸かせる一幕も。

最後に「戦後50年の節目においてそれぞれの思いがある。謙虚に過ちは過ちと考えながら、21世紀に向けて世界に羽ばたけるような国にするよう張りたい」と決意表明した。《共同通信》

地元大分県入りしている村山首相は29日夜、同市内のホテルで報道各社のインタビューに応じ、社会党内の情勢について「委員長として党をまとめる責任がある。年明けに久保書記長とも十分協力して、新しい時代に新しい責任を担える党になるよう全力で取り組みたい」と強調、分裂回避に向けた党内取りまとめに強い意欲を示した。

離党の構えを見せている同党内の政策集団「新民主連合」(山花貞夫会長)については「新党に関する考え方にそう違いはない。(ともに)苦労した仲間たちであり、十分理解してもらえる。党が体となってやっていけるはずだ」と訴え、全党的な新党移行の必要性を強調するとともに、新民連の自重を促した。

衆院の解散・総選挙について首相は、新年早々の日米首脳会談や(国会の)予算審議が迫っていることを挙げた上で「統一地方選挙や参院選挙など国政レベルで審判を仰ぐ機会があり、そうしたことを十分踏まえて判断すべきだ。今は解散総選挙は全然考えていない」と述べ、早期解散の可能性を否定した。

25日に施行された衆院の新選挙制度に関し「政策中心の政党選挙や、金のかからない選挙にしないと、制度を変えた意味がない。そういう選挙ができるよう条件を各党が整備し、新制度に見合ったものにしていくことがわれわれの役割だ」と指摘。各党が新制度の趣旨を生かす対応をとる必要があるとの認識を示した。

地元大分入りしている村山首相は29日、同日夜の宿泊先を、予定していたホテルから大分市内の自宅に変更、二晩続きで「狭いながらも楽しいわが家」(首相)で過ごすことになった。

警備上の問題や自宅周辺に迷惑を掛けたくないとの理由で、自宅泊まりは28日夜だけとなっていたが、腰痛で療養中のヨシヱ夫人のそばに少しでもいたいという首相のたっての要望で変更になった。

半年ぶりに自宅に戻った首相はこの日午前9時に起床するなど、すっかりリラックスした様子。就任以来、自分の希望で予定を変えるのは珍しいことだが「地元に帰ってのほんのわずかなわがまま」(首相周辺)だという。《共同通信》



12月29日のできごと