平成2179日目
1994/12/26
この日のできごと(何の日)
【ロシア・エリツィン大統領】チェチェンに暫定政府
チェチェン共和国情勢を検討するロシアの最高政策決定機関、安全保障会識が26日、クレムリンで開かれ、エリツィン大統領は冒頭演説で「軍が参加する第一段階は終了し、チェチェン共和国に行政機関をつくる第二段階に入る」と述べ、今後軍事行動を拡大しない方針を示した。ロシア政府は同日、チェチェンに反政府組織「暫定評議会」と民主的な野党勢力を基盤とする「民族再生政府」が発足したと発表した。
ロシア政府はドダエフ政権の合法性を政権の発足時点から認めておらず、今後はドダエフ政権部隊の武装解除を続ける一方で、暫定政府となる民族再生政府を支えながら自由選挙実施などを中心とする共和国秩序の回復を目指すものとみられる。
同政府の首相に就任した元ソ連化学・石油産業相でチェチェン人のハジエフ氏は26日午後ロシア政府庁舎で会見し、ロシア政府のチェチェン問題担当エゴロフ副首相と協力して、経済復興と自由選挙実施を目指す意向を表明した。
大統領はチェチェンでの作戦は「困難なものだった」と述べ、チェチェン側から予想以上の抵抗を受け、軍事作戦が難航したことを認めた。ロシア政府は、ドダエフ政権部隊の武装解除は進んでいないとして、今後もロシア軍が限定的な軍事行動を取る可能性を示唆している。《共同通信》
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【日本プロスポーツ大賞】鈴木一朗外野手(プロ野球)
日本プロスポーツ協会(桜内義雄会長)は26日、今年の日本プロスポーツ大賞にプロ野球オリックスの「イチロー」こと鈴木一朗を選び、発表した。
同賞は東京運動記者クラブ加盟の新聞、通信、放送各社の運動部長とスポーツ責任者が選出する。殊勲賞には大相撲の貴乃花光司(二子山部屋)、ボクシングの薬師寺保栄(松田)、競馬騎手の南井克巳の3人が選ばれた。《共同通信》
【巨人・松井秀喜外野手】契約更改
巨人の松井秀喜外野手(20)は26日、東京・神田の球団事務所で契約更改交渉に臨み、4100万円増の6200万円でサインした。3年目の年俸が6000万円を突破するのは高校からプロ入りした選手では史上初めて。
交渉時間は1時間30分。最初の提示は5800万円だったが「130試合すべてに出場したことや、クリーンアップを打ち続けたことをアピールして」400万円の上積みを獲得した。
野茂(近鉄)が記録した3年目の最高年俸額6600万円には届かなかったが、同じ高校出の清原(西武)の3年目の3000万円を大きく上回った。約3倍増となった松井は「去年は試合数(57)が少ないのを理由にアップを抑えられましたからね。今年は納得しています」と満足そうな表情を見せた。
2年目の今年は、自主トレーニング中に右背筋を痛めたのが尾を引いて、キャンプでは満足に練習できず心配されたが、スタートダッシュに弾みをつけた開幕戦の2本塁打や優勝を決めた10月8日の中日戦で本塁打を放つなど130試合にフル出場。148安打、20本塁打はともにチームのトップで、打率2割9分4厘は川相、66打点は落合に次ぐ成績を残した。(金額は推定)《共同通信》
【小松基地騒音訴訟】名古屋高裁、飛行差し止めを却下
航空自衛隊小松基地周辺の住民が、米軍機と自衛隊機の離着陸差し止めと損害賠償などを求めた「小松基地騒音公害訴訟」の控訴審判決が26日、名古屋高裁金沢支部であった。
笹本淳子裁判長は一審が「適法」と判断した自衛隊機差し止め請求を「防衛庁長官の権限の変更などを求めることになり、民事訴訟では争えない」として却下し、米軍機についても退けた。損害賠償請求については、騒音の受忍限度(我慢の範囲)の基準をWECPNL値(うるささ指数、W値)80以上と認定した一審判決を支持して過去の被害分を認め、原告213人に総額約1億8000万円を支払うよう国に命じた。将来の賠償請求は退け、自衛隊の憲法判断は示さなかった。《共同通信》
【村山富市首相】社会党・久保書記長と会談
村山首相は26日午後、首相官邸で社会党の久保書記長と会談し、政策集団「新民主連合」の山花貞夫会長らが来年1月に離党して独自に新党を旗揚げする構えを強めていることについて「党内とりまとめ、事態収拾に格段の努力をしてほしい」と分裂回避に全力を挙げるよう要請した。
久保氏は「書記長の任務としてやるべきことはやりたいが、大変難しい問題でもある」と述べ、離党の動きを抑えるのは困難との認識を表明。ただ、会談後の記者会見で久保氏は「中執委も必要があれば、緊急に招集することもあり得る」と述べ、1月12日に予定している中央執行委員会の前に、臨時の三役会議や中執委を開いて事態打開に向けた協議をすることに含みを残した。《共同通信》
【中国・李鵬首相】ミャンマー訪問
中国の李鵬首相は26日、ミャンマー公式訪問のため、専用機でヤンゴンに到着した。28日まで3日間滞在、軍事政権のタン・ニシュエ国家法秩序回復評議会(SLORC)議長と会談するほか、合同委員会設置など4項目について調印する。
中国首相のミャンマー訪問は、1988年9月のSLORCの政権掌握以来初めて。李鵬首相には朱琳夫人のほか、李貴鮮前人民銀行行長、黄鎮東交通相、和志強雲南省長ら計約80人が同行した。
首相の異例の年末外遊は、両国の良好な関係を内外に誇示するとともに、経済、軍事面での結び付き強化を図るのが狙いとみられる。
滞在日程は公式に明らかにされていないが、消息筋によると、タン・シュエ議長とは27日に会談、28日にはペグー川に架かる長さ約3キロの橋など中国の支援で造られた施設を見学する。調印する文書は合同委員会設置のほか、交通関係、ミャンマーからの30万トンの米購入契約など。《共同通信》