平成2158日目

平成6年12月5日(月)

1994/12/05

【宮崎県警】刑務所脱走5か月、29歳男を逮捕

愛媛県の松山刑務所を今年7月に脱走し、逃走中に福岡県小郡市内で女子大生を誘拐、逮捕監禁した疑いで指名手配されていた神奈川県三浦市生まれ、A受刑者(29)が5日未明、宮崎県延岡市内の自動車学校に侵入したところを、張り込み中の県警捜査一課と延岡署に建造物侵入の現行犯で逮捕された。

調べによると、A受刑者は7月25日、愛媛県大西町の松山刑務所を脱走。加重逃走容疑で指名手配中の11月21日未明、小郡市内の女子大生(19)の部屋に侵入、「おれは脱走犯だ」と女子大生をナイフで脅し、盗んだ軽乗用車に乗せ、延岡市内まで拉致した疑いでも指名手配されていた。

女子大生は同月24日夜、A受刑者が車を離れたすきに逃げ出し、同市内で保護されたが、A受刑者はそのまま逃走。車を同市から西へ約20キロ離れた北方町内の林道に乗り捨て昼間は山あいに潜伏。夜になると、老人ホームや寺、モーテル、農家などに忍び込み、金や食料品などを盗み逃げ回っていた。

同県警では、刑務所を脱走後5か月間の逃走経路などについて、A受刑者を追及している。

A受刑者は5年1月、窃盗などの疑いで岡山県警に逮捕され、懲役4年の判決を受け、今年7月に松山刑務所大井造船作業場に入所していたが、寮の3階から網戸を破って脱走した。《読売新聞》



【公明党】解党を正式決定

公明党は5日午前、東京・新宿区の日本青年館で開いた臨時党大会で、解散決議を採択して正式に解党し、30年間の歴史にピリオドを打った。この後、10日発足の「新進党」に参加する予定の「公明新党」が同日昼過ぎに結党され、続いて午後には、地方議員を主体とした党として存続する「公明」が結成される。

石田委員長は臨時党大会でのあいさつで、公明党の解党・分党について「二つに分かれても心は一つ。『大衆とともに語り、大衆のために戦い、大衆の中に死んでいく』との精神を堅持し、新たなる前進を開始しよう」と述べた。また、村山連立政権について「政党の魂である政策をいとも簡単にかなぐり捨てて自民党と野合して誕生した」と批判。そのうえで、「新進党」結党について、「本当に国民にやさしい政治を実行するには、たゆみない改革を続ける新進党が政権を奪取し、政治を国民の手に取り戻すしかない」と強調した。《読売新聞》

【公明、公明新党】結党

公明党を分党した「公明新党」と「公明」は5日午後、東京都千代田区の東条会館と新宿区の日本青年館でそれぞれ結党した。公明新党には公明党の衆院議員52人と来年改選の参院議員ら12人が、公明には、残りの参院議員12人と地方議員約3200人がそれぞれ参加した。

結成大会では公明新党の委員長に公明党の石田幸四郎委員長、書記長に市川雄一書記長、公明の代表に藤井富雄・都議、幹事長に渋谷文久・神奈川県議を選出した。公明新党は9日解党し、10日に結党する「新進党」に参加する。

一方、地方議員中心の公明は、来年春の統一地方選、来夏の参院選を戦った後、新進党へ合流する方針。公明党の党員21万6000人(公称)は公明が引き継ぐ。

これに先立ち公明党は同日午前、日本青年館で第34回臨時全国大会を開き、解党を正式決定、結党以来30年の歴史に幕を閉じた。公明新党はわずか5日間存続するだけだが、設立大会であいさつした石田委員長は「公明党から巣立って新進党に参加するワンステップだ」と結成の意義を述べた。

藤井代表は公明結成大会で「自民、社会、さきがけの3党の連合は野合」と批判したものの、地方政治については「地方では長い時間をかけてできあがってた政党のさまざまな組み合わせが現実に存在する」と指摘。「中央の組み合わせとは違っても住民本位の考え方で対処する」と述べ、必ずしも自民党との対決姿勢は取らない考えを示した。

公明は活動方針で新進党との関係について①主体性を相互に尊重②良き友好関係を維持ーと規定したが、藤井代表は質疑で「新進党に参加する公明党議員が政策集団をつくり、それが公明とのパイプ役となる」と表明、旧公明党議員との密接な連携を維持する意向を強調した。《共同通信》

【村山富市首相】「WTOは意義深い」

ウルグアイ・ラウンド合意に伴う世界貿易機関(WTO)設立協定の承認や食料需給価格安定法(新食料法)など関連7法案をめぐり、参院は5日からWTO設立協定特別委員会の総括質疑を皮切りに本格的な論戦入りをした。

村山首相は「(WTO協定は)単に物の貿易だけでなく、知的所有権やサービスなども含めた貿易自由化とルールが規定されており、わが国にとって極めて意義深い」と成立に理解を求めた。《共同通信》

【村山富市首相】山花氏らと懇談

村山首相は5日夜、都内のホテルで細川内閣当時の社会党閣僚6人と懇談した。新党結成を目指す「新民主連合」会長の山花貞夫元政治改革担当相も出席した。

山花氏が乾杯の音頭を取り、新民連副会長の佐藤観樹・元自治相が「われわれは倒閣運動をしているわけではない。村山内閣は頑張って任期いっぱいやり、簡単に(衆院)解散すべきではない」と首相を激励した。

首相が、離党の可能性を取りざたされている兵庫県選出の新民連所属議員について「兵庫の5人はどうなっているのか」とただしたのに対し、佐藤氏は「自重するよう言っており、山花氏も努力している」と説明した。さらに「一将功なりて万一骨枯る、では困る」との注文に、首相は「そうじゃそうじゃ」と応じた。

この後、首相は「早目の忘年会じゃ。今日はそんな難しい話はせんかった」と記者団に述べたが、山花氏は「新党の新の字、兵庫の兵の字もありません」と述べ、首相との間の微妙な空気をのぞかせた。

山花、佐藤両氏のほか、上原康助・元国土庁長官、久保田真苗・元経企庁長官、五十嵐広三官房長官(元建設相)が同席した。《共同通信》

【米ロ首脳】NATO拡大をめぐり応酬

冷戦終結後の欧州の包括的な安全保障のモデル策定を目指す全欧安保協力会議(CSCE)首脳会議が5日、ハンガリーの首都ブダペストで始まった。

初日に演説したクリントン米大統領とエリツィン・ロシア大統領が北大西洋条約機構(NATO)の拡大問題をめぐり真っ向から対立。波乱の幕開けとなった。米ロ両国の対立を反映して、CSCEの今後の活動原則などを盛り込んだブダペスト文書の策定作業が大幅に遅れ、当初予定していた5日中の採択が見送られた。

首脳として一番手に演説したクリントン大統領は、「いかなる国も排除しないが、外部の国が拡大を拒否することは許さない」と述べ、NATO拡大方針に変更はないとの強い姿勢を示した。続いて演説したエリツィン大統領はこれに対し、中・東欧諸国のNATO加盟促進は「冷たい平和」を引き起こす危険があると激しく警告、NATOに対抗すてCSCEを強固な安全保障組織に変え、新たな欧州の包括的安全保障モデルを確立することが不可欠と強調した。

今回の首脳会議は、従来の「対話の場」から安保機能を強化した組織へと脱皮する場となるはずだったが、冒頭からの冷戦時代を思わせる米ロの激しい応酬は、冷戦終結後の安全保障の確保と新秩序形成の難しさをあらためて浮き彫りにした。《共同通信》

【競泳・呂彬選手】薬物使用を否定

広島アジア大会で4の金メダルを取りながらドーピング(薬物使用)検査で陽性反応が出た中国女子水泳界のスターー、呂彬選手は5日までに、故郷の中国・瀋陽市で共同通信と会見し「私は絶対に薬物を使っていない」と全面否定した。

一方、中国オリンピック委員会の委員の一人は「選手は薬物使用を知らなかったわけだから、責任はコーチにあるとしか考えようがない」と指摘した。

中国選手11人から筋肉増強剤使用などの陽性反応が出た問題で、中国国家体育委員会が厳しい情報管理をしている中、中国選手や、関係者がドーピングについて報道関係者に直接語ったのは初めて。

予想される選手の国際試合出場停止処分に加え、「個人的行為」と主張する中国オリンピック委員会がコーチに対しても厳しい処分を出すことは間違いないとみられる。呂選手はアジア大会から戻って北京で練習を続けていたが、11月末に合宿所で陽性反応の知らせを受けた直後に瀋陽に戻っていた。

通知を知らされた時は、宿舎の自室で丸一日泣き通し、食事ものどを通らないほどのショックを受けた。薬物使用について呂選手は「注射はもちろん、薬を飲んだこともなく、全く身に覚えがない」と疑いを全面否定。「宿舎では食事や飲み物の管理が徹底している」と語り、なぜ陽性反応が出たかは分からないと強調した。

呂選手は「現在は自分自身の公明正大さを信じて気分を変えるように努めている」と明るく話し、1996年のアトランタ五輪に出場する意欲を表明した。一方、中国オリンピック委員会の委員は「経緯はまだはっきりしていない」と前置きした上で、「科学的数値が出ているのだから薬物使用は間違いないだろう」と指摘。

さらに、個人的見解とした上で「17歳の(呂)選手が知っているわけがない。コーチに責任があるとしか考えようがない」と語り、「(スター選手をつくり出して)有名になろうとするコーチが多い。そういう人たちが使っていたとしても不思議ではない」と説明した。《共同通信》

【Jリーグ・MVP】川崎・ペレイラ選手

サッカーのJリーグは5日、東京都内のホテルで年間表彰式の「Jリーグ・アウォーズ」を開き、最優秀選手には年度チャンピオンとなったヴェルディ川崎のDFペレイラ、新人王にはベルマーレ平塚のMF田坂和昭が選ばれた。

ベストイレブンには川崎からペレイラ、ラモス瑠偉ら7人が選ばれ、サントリーシリーズ優勝のサンフレッチェ広島からは高木琢也が選ばれた。優秀監督は川崎の松木安太郎監督、最優秀審判員賞はユーゴスラビアから招いたゾラン・ペトロビッチ氏がそれぞれ受賞した。今季限りで引退した前鹿島アントラーズのジーコ(ブラジル)と前名古屋グランパスのゲーリー・リーネカー(イングランド)の世界的スター選手2人には、川渕三郎チェアマンから感謝状が贈られた。

川崎・ペレイラ(最優秀選手) あまりの喜びで感激して何を言っていいか分からない。これからも私のサッカー人生を日本のサッカーの発展にささげたい。チームのすべての関係者に感謝している。来年も頑張りたい

平塚・田坂(新人王) 大変なシーズンだった。これをはげみに来年も一生懸命がんばりたい。これからも応援をよろしくお願いします。《共同通信》

【プロ野球・巨人】広沢克己内野手、川口和久投手の入団を発表

巨人は5日、東京・内幸町のホテルでフリーエージェント(FA)の前ヤクルト・広沢克己内野手(32)と前広島・川口和久投手(35)の両選手と正式契約を交わし、入団を発表した。広沢は契約金5000万円、年俸は今季と同額の1億8000万円、川口は契約金2000万円、年俸は今季より2000万円アップの1億円。契約年数はいずれも3年だが、年体は通常の契約更改で変動する。背番号は1月のスタッフ会議で決まる。

広沢はプロ10年で228本塁打の長距離打者。1991、93年には打点王を獲得した。一塁手だが巨人では外野を守る可能性が大さい。川口はプロ14年で通算131勝の左腕。巨人戦33勝は現役最多で、巨人は苦手をなくすと同時に課題の左投手を補強した。(金額は推定)《共同通信》

【自衛隊ルワンダ難民救援隊】隊長、撤退完了前に会見

ルワン夕難民救援でザイール東部ゴマに派遣されている自衛隊の神本光伸隊長は5日午前(日本時間同午後)、20日の撤退完了前に宿営地内で記者会見し「救援活動については経験を有する非政府組織(NGO)から協力してもらえる雰囲気ができた。われわれはまた若葉マークだが、やれることをやった。(点数をつけれは)5割は超えたと思うから51点」と語り、控えめな表現ながら自衛隊初の人道的国際貢献活動を評価した。

先遣隊に次いで10月2日から現地入りした本隊は一部の医療活動を除いて来週いっぱいで活動を終了、15日約120、20日約140人の二陣に分かれてゴマを離れ、帰国の途に就く。

自衛隊の救援活動は本来任務の医療、防疫、給水などに加え、NGO関係者の救出や難民キャンプ内での銃撃事件による負傷者搬送などの緊急出動もたびたびあったが、神本隊長は個々の活動に関して「それなりに評価できる」と述べ、ゴマなどでの現地スタッフへの技術移転に関しても「順調にいっている」と評価。「(NGOの活動との違いは)組織力、技術力、装備」と述べ、自衛隊の活動への自負ものぞかせた。《共同通信》



12月5日のできごと