平成5148日目
2003/02/11
この日のできごと(何の日)
【ウサマ・ビンラディン氏】「イラク、自殺攻撃せよ」
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは11日、国際テロ織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン氏が、米国、イスラエルへの自殺攻撃を呼び掛けた声明とする録音テープを放送した。声明はイスラム教徒をはじめイラク国民に対しても、米国に攻撃されたら「殉教攻撃で対抗せよ」などと訴えている。
パウエル米国務長官は11日の上院予算委員会で声明について「ビンラディンのものとみられる」と証言、「彼はイラクとの連携についても及した」と述べ、ビンラディン氏とイラクとの関係を強調した。
米中央情報局(CIA)のテネット長官も同日、アルカイダが今週後半に米国、アラビア半島でテロを起こす可能性があると警告。対イラク攻撃を視野に入れる米国や英国は、テロに対する警戒態勢を一段と強化しており、英政府は11日、ロンドンのヒースロー空港に戦車や部隊を出動させた。
ビンラディン氏とみられる男性は、米国の対イラク攻撃は不可避との認識を示し「米国のうそやスマート爆弾、レーザー誘導爆弾を恐れることはない」と断言。米軍を「長期の接近戦、消耗戦に誘い込め」とゲリラ戦の勧めを説いた。
また、米国の対イラク攻撃に加担する者は「背教者であることを知るべきだ」として、米国を支援するイスラム諸国の動きを強く非難した。
イラクのフセイン独裁体制の翼賛政党で、アラブ社会主義をイデオロギーとするバース党を「不信心者」の集団と断じ、距離を置く姿勢を示しているが、「現状ではイスラム教徒と社会主義者が混交しキリスト教十字軍と戦うことは差し支えない」として、共闘を正当化した。
ビンラディン氏とされる録音テープが放送されたのは、昨年11月11日以来。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【バレーボール】
日本バレーボール協会は11日、理事会を開き、空席となっていた女子日本代表監督に元東洋紡監督の柳本晶一氏(51)の就任を決めた。
柳本氏は現役時代、日本リーグ(現Vリーグ)の新日鉄(現堺)でセッターとして活躍。引退後は新日鉄、日新製鋼、東洋紡で監督を務め、東洋紡を2度のVリーグ優勝に導くなど、指導者としての功績や熱意が高く評価された。
柳本氏は思い切った若手選手の起用や、高さとパワー重視のチームづくりなどを提言。「与えられた時間は少ないが、アテネ五輪出場を目標に結果を出したい」と抱負を述べた。
女子代表監督は、昨年1月、世界選手権、釜山アジア大会での成績不振で吉川正博前監督が解任された。後任には、元男子代表監督の大古誠司氏の名前も挙がったが、大古氏が固辞したため、日本協会は柳本氏に候補を一本化していた。《共同通信》
【NHK杯ジャンプ】
ノルディックスキーのNHK杯ジャンプ大会は11日、札幌市の大倉山ジャンプ競技場でラージヒル(K点120メートル)を行い、青森冬季アジア大会個人戦金メダルの船木和喜(フィット)が2度とも130メートルを越すジャンプをそろえて、276.0点で8年ぶり2度目の優勝を果たした。
1日のTVh杯を制した一戸剛(アインズ)が2位、原田雅彦(雪印)が3位だった。1回目にトップに立った東輝(日本空調サービス)は締め具が壊れて、2回目を棄権した。《共同通信》
【与党3幹事長】靖国代替施設実現へ努力
韓国訪問中の自民党の山崎拓氏ら与党3党の幹事長は11日午前、ソウルの青瓦台(大統領官邸)で朴智元・大統領秘書室長と会談した。3幹事長は、直前に韓国の国立墓地「顕忠院」に参拝したことを紹介。韓国側も設立に期待を寄せてる、靖国神社に代わるあらたな追悼施設について「必要性を改めて認識した。実現のために努力したい」と述べた。
また、公明党の冬柴鉄三、保守新党の二階俊博両幹事長は在日韓国人への地方参政権付与について「実現に向け、引き続き努力する」との考えを伝えた。3幹事長が希望した金大中大統領との会談は「退任の残務処理に追われ、多忙のため会えない」(朴室長)との理由で見送られた。《共同通信》
【国民の祝日を祝う会】
「建国記念の日」の11日、各地で祝賀行事や、反対集会があった。反対派は、イラクへの武力行使を批判するなど、平和や人権をテーマに議論した。
「国民の祝日を祝う会」は東京・霞が関で式典を開き、約700人が参加。小泉純一郎首相はあいさつで、伝統文化やノーベル賞のダブル受賞など日本の良さを挙げ「いい面を伸ばし悪い面を謙虚に受け止め、勇気と希望を持って新しい国づくりに励みたい」と話した。
反対派の日本歴史学協会などは中央区で約400人を集め「2・11集会」を開催。講演で小森陽一東大教授は「世界が反対するイラク攻撃を仕掛ける米国を、無批判に追随する小泉政権に税金を使わせて良いのか。日本は中東諸国に最も信頼される友好国で、戦争をやめさせるべきだ」と訴えた。
市民団体「フォーラム平和・人権・環境」が千代田区で開いた「憲法・教育基本法を考える」では、拉致問題をきっかけに約4カ月間で、在日朝鮮人に対する脅迫電話や差別発言などの嫌がらせが全国で約100件に上ったことが報告された。このほか、文部科学省が進める教育基本法の改正を批判する講演があった。
一方、全国各地で奉祝行事を開いた「日本の建国を祝う会」は都内の繁華街をパレード。教育改革や憲法改正を求める決議を採択した。《共同通信》
◇
2月11日、小泉総理は東京・霞ヶ関の虎ノ門ホールで開催された「建国記念の日を祝う国民式典」(主催:財団法人国民の祝日を祝う会)に出席した。式典には、総理をはじめ、綿貫民輔衆議院議長、倉田寛之参議院議長、在本邦外交団などが出席した。
小泉総理は祝辞の中で「最近、日本の悪い面ばかりが強調されているが、よその国にはない素晴らしい面がある」「初めて2人の方がノーベル賞を受賞された。ともに基礎的研究はダメだといわれていた頃の成果が評価されたものだ」「国際社会で責任ある一員として役割を果たす。そこにこれからの新しい日本の発展を考えなければいけない」「今よりもっと厳しい絶望的な時があったが、先人たちは悲観論に陥らなかった」と述べ、最後に「歴史に学び、先人たちの苦労を思いながら、勇気と希望を持って新しい日本の国づくりに励みたい」と決意を表明した。《首相官邸》