平成2032日目

平成6年8月1日(月)

1994/08/01

【社会党・都道府県代表者会議】基本政策転換に反発

社会党は1日午後、村山連立政権発足後初めて地方組織の声を公式に聴く「都道府県本部代表者会議」を都内のホテルで開いた。会議では、自社連立政権樹立は「誤りではなかった」とする久保書紀長の報告を了承した。しかし、自衛隊合憲など基本政策の大転換に踏み切ったことに対しては、発言者20人の約半数から強い反発の意見が相次いだ。

執行部は9月3日の臨時党大会に向け、基本政策転換を盛り込んだ活動方針案「当面の政局に臨むわが党の基本姿勢」を採択するよう地方組織の説得に全力を挙げる構え。だが、この日の激しい論議からも、大会では厳しい抵抗が予想される。

会議では冒頭、村山首相が委員長としてあいさつ。「政権政党としての自覚と任務、国民世論の帰すうを踏まえ、これからの政策を考えなければならない」と基本政策転換に理解を求めた上で「政権を支える体制をつくってほしい」と党が結束して政権を支持するよう要請した。

これに対して地方代表者側は、発言者の約半数が「連立政権の政策と党固有の政策に違いがあるのは当然だ」(香川)、「党内議論が不十分」(千葉)などの角度から基本政策の転換に反対。特に反基地闘争などを抱える沖縄や、核兵器反対運動を軸とする広島、長崎から「(安保・自衛隊政策の変更は)認めることはできない」と強い反発が示された。

政策転換を支持する側からも、党内組織への明確な「説明が必要だとする意見や、今後は党の政策立案能力を整備すべきだとする注文が出た。

自社連立については「自民党復権に手を貸すものだ」(兵庫)などの異論が出たほか、来年夏の参院選などでの選挙協力は不可能として自民党とは一線を画して選挙に臨むよう求める意見が相次いだ。国会の首相指名選挙で村山委員長に投票しなかった議員の処分を事実上不問とした中執決定に対しても強い反発が出た。久保書記長は「首相の立場と党の立場を使い分けるのは不可能だ」として、政策転換への理解を求めた。《共同通信》



【政界談話室】

○…村山首相は1日、首相官邸で記者団から「暑い日が続くが体の方は」と水を向けられると、人間ドック入りも済ませた自信か「大丈夫じゃ。まったく問題ない」と胸を張った。先進国首脳会族(ナポリ・サミット)では、急性胃腸炎で倒れたとあって、記者団が「政権最大の懸念は首相の体力」と追い打ちをかけても、片手を左右に振りながら「柳に雪折れなしと言うてな、太いのは折れてもわしみたいな細いのはゆらり、ゆらり。大丈夫なんじゃ」と、にやり。どうやら村山流政局操縦の極意もこの辺にありそう?

○…社会党の久保書記長はこの日、都内で開かれた同党の都道府県本部代表者会議で、「新生党の小沢代表幹事が訪米中、村山政権は長続きしないと発言したのは懲罰ものだ。党として対応せよ」との追及を受けた。答弁に立った久保氏は「国益を損なうことは相互に自覚しなければならない」と、ひとまず質問者に同調。しかしすぐに「政治家が言いたいことを言うのは、お互いさま。今どうこう対応する段階ではない」と柔軟姿勢に転じた。最後は「まあわれわれも野党時代には、かなりやりたい放題やってきたから」と、万年野党時代を思い出して小沢氏に同情する余裕も。《共同通信》

【WBCフライ級タイトル戦】勇利アルバチャコフ選手、5度目の防衛に成功

世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチ12回戦は1日、東京・有明コロシアムで行われ、チャンピオンの勇利アルバチャコフ(協栄)が同級1位のウーゴ・ソト(アルゼンチン)を8回3分6秒KOで下し、5度目の防衛を果たした。勇利はデビュー以来19連勝(15KO)。

序盤、勇利はソトの柔軟な上体の動きにパンチが空を切るなどてこずった。しかし7回に左右の連打でペースをつかみ、勢いに乗る8回は右アッパー、左フックでソトをロープへ追い詰めた。最後は顔への左フックに続きわき腹に左をたたき込むと、挑戦者はたまらず腰を落とし、そのまま立ち上がれなかった。《共同通信》

【皇太子ご夫妻】リハビリセンターご見学

富山県を訪問されている皇太子ご夫妻は1日午前、富山市の県総合リハビリテーーションセンターを訪ねられ、障害者に対する治療、機能回復訓練の現場を熱心にご覧になった。

ご夫妻はセンター内の高志リハビリテーション病院で三觜県厚生部長からセンターの概要について説明をお聴きになった後、同病院の機能訓練室で理学療法や作業療法の訓練、続いて県高志通園センターでは運動機能訓練や感覚統合訓練状況などをこ見学になり、障害者福祉について関心を示された。

ご夫妻は機能回復訓練中の入所者に「痛いですか」「早く社会復帰して下さい」と優しく声をかけられ、入所者らはリハビリの励みになると感激していた。《北國新聞》

【政府】ルワンダ難民支援で調査団

政府は1日、ルワンダ難民に対する人的支援実施に向け、外務省、総理府国際平和協力本部職員と非政府組織(NGO)の医師計6人で構成する事前調査団(団長・四宮信隆外務省アフリカ第一課長)を2日から10日まで、ルワンダの首都キガリやザイールのゴマ難民キャンプなどに派遣することを決めた。五十嵐官房長官が1日夕の記者会見で発表した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)など受け入れ機関との打ち合わせや、援助物資備蓄基地と難民キャンプ視察を通じて具体的な支援策を決めるための判断材料収集が目的である。

政府は今回の調査結果を踏まえNGOメンバーの医師、看護婦、食料分配要員本国際協力事業団(JICA)が派遣する形で人的支援を実現させる方針であり、調査団には「アジア医師連絡協議会」(岡山市)の津曲兼司医師(37)が参加している。物的支援については、国連平和維持活動(PKO)協力法の「人道的国際救援活動」に基づき、浄水器など緊急援助物資を難民キャンプに輸送することを検討している。ただ、PKO参加5原則との兼ね合いがあり、最終的には首相官邸の政治判断にゆだねられる見通しである。《共同通信》

【ドイツ】ポーランドでの残虐行為を謝罪

ナナス・ドイツの占領に対してポーランドの地下抵抗組織が立ち上がった「ワルシャワほう起」50周年を記念する中央式典は1日夜、ワルシャワのクラシンスキ広場で招待国代表らの演税が行われ、ドイツのヘルツォーク大統領は、第二次世界大戦でドイツがポーランドに対して加えた残虐行為を謝罪した。

ドイツの首脳では、ブラント西ドイツ首相(当時)が1970年にポーランドを訪れた際、償いのためひざまずいたことがあるが、謝罪の言葉を述べたのは今回が初めてでドイツとポーラントが和解と新たな友好関係の構築に向け動き出す大きな転換点となりそうだ。

ポーランドのワレサ大統領は「われわれはワルシャワの殺人者の罪を許しはしないが、この気持ちをドイツ国民に移し替えることはない。われわれはあなたたちと友好的に暮らすことを望んでいる」と述べ、過去の憎しみを捨てるよう訴えた。

続いて演説したヘルツォーク大統領は「われわれが必要とするのは和解と協調、信頼と善隣関係である」と指摘するとともに「8月1日は、ドイツ人がどれほど計り知れない苦しみをポーランドにもたらしたかを思い起こさせる。私はワルシャワほう起の戦士ならびにすべてのポーランドの戦争犠性者の前で頭を下げます。ドイツ人があなたがたに加えたものを許してください」と述べた。

この日夜の式典にはこのほか、米国のゴア副大統領、英国のメージャー首相ら、ほう起支援のための救援物資投下作戦に参加した連合国の代表と、ロシアのフィラトフ大統領府長官が出席、記念碑への献花と演説を行った。



8月1日のできごと