平成1866日目

1994/02/16

この日のできごと(何の日)

【細川護熙首相】税制改革に意欲

国会は16日午後、衆参両院本会議で細川首相の訪米報告、藤井蔵相の1993年度第3次補正予算案に関する財政演説を行い、論戦をスタートさせた。

細川首相は消費税引き上げに対する考えを問われたのに対し「高齢化が進むと費用負担が問題となる。現行の税体系のままでは勤労意欲を損ねる」と指摘。与党合意に沿って年内に直間比率是正を含む税制の抜本改革を実現する強い意欲を示した。

首相は日米包括経済協議について「両国の安定的な関係維持にとって重要であり、打開の糸口を見つけたい」と述べる一方、米側の対日制裁に対し「一方的制裁には、国際的なルールにのっとって解決を図る」と、関税貿易一般協定(ガット)提訴で対抗する考えを強調した。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【細川護熙首相】月末改造なお模索

細川首相は16日午後、参院本会議での答弁で、内閣改造について「白紙」の立場を強調するとともに、当面は第3次補正予算案審議と政治改革法の修正協議に、現内閣として全力を挙げる方針を明らかにした。

補正予算は早けれっば23日に成立の見込み。政治改革修正協議は与野党間で進行中だが、来月初めとみられる成立まで改造を行わないとの趣旨がどうかは不明。記者団の質問にも明確に答えなかったが、首相は依然、月末の改造断行を模索しているとされる。

しかし早期改造をめぐっては16日、連立与党内で支持と反対双方の発言が相次ぎ、対立の構図が一段と鮮明になった。《共同通信》

【政界談話室】

○…武村官房長官は16日昼、細川首相との事務打ち合わせのため、官邸の首相執務室に入った際、「地元の人にもらった」と言う還暦祝いの赤烏帽子をかぶったまま。内閣改造問題などで“関係冷却”が伝えられる折だけに、周辺は「還暦の年寄りをいじめるな、の意味か」「いや、自分の方が年長だという意味だ」とあれこれ憶測。しかし、首相は「それをかぶって国会に出れば」とつれない反応だったとのことで、わずか3分の打ち合わせの会話も弾まなかった様子。首相は、記者団に「大変良くお似合いで」と笑ってみせたが内心は?

○…自民党の橋本政調会長はこの日午後、日本記者クラブで講演。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が核査察を受け入れたことで「ほっとしている」と述べた上、「今だから言えるが、この問題では、わが国が実際に経済制裁が行えるのかなどについて、法的な面も含め検討していた」と、外交にも配慮する責任野党の立場を強調した。返す刀で、「政府の方で(経済制裁などの)きちんとしたプログラムができていたとは感じられない」と頼りなさを訴え、「細川首相はのれんに腕押しというか、綿あめに指を突っ込んだ感じだ」と指導力不足を一刀両断。《共同通信》

【巨人・松井秀喜選手】始動

半月遅れで宮崎入りした巨人の松井がファーム組ながら16日、宮崎市営球場のサブ球場で初のフリー打撃を行った。右背筋痛で出遅れたため、これまではティー打撃などを中心にやっていただけ。やはり、まだ故障再発が心配なようで、いきなりエンジン全開とはいかなかった。

佐野育成コーチの投球を55スイングして、さく越えはわずかに1本。本来の力強いバッティングには、ほど遠かった。「ここまでやって不安はない」の言葉とは裏腹に、恐る恐るバットを振るイメージに終始する初フリー打撃となった。

「もうじきフルスイングできるかな」と話す松井だが、「(ベストには)まだまだ全然」とも。故障を恐れる気持ちが、早く一軍に合流したい焦りをぐっと押し止めているようだ。長嶋監督はこの日、この打撃練習の場に姿を見せなかった。「まだ無理はさせられないでしょう。自信と、そして怖さを振り切る勇気が出てこないとね」。今はプロ2年目の期待の男の回復を、心待ちするばかりだ。《共同通信》

【ANC・マンデラ議長】憲法改正で部族自決権

アフリカ民族会議(ANC)のマンデラ議長は16日、南アフリカ初の全人種選挙参加を拒否している保守派の主張を取り入れ、12月成立した暫定憲法を改正、各人種、部族の自決権を明記するよう南ア政府に提案した。デクラーク大統領も提案に賛意を表明。来週中にも多党間制憲交渉で合意の上、臨時議会を招集して、憲法、選挙法を改正する見通し。

選挙参加への政党登録は既に締め切られたが、議長は「登録受付を再開するよう提案する」と述べており、保守派連合組織・自由同盟との選挙参加交渉に望みが出てきた。

議長によると、改正点は①白人ホームランド(独立国家)樹立の検討を含め各人種、部族の自決権の明記②選挙での全国区、地方区の「2票制」の採用③9つの地方州の権限を選挙後も縮小しないことの確約―の3点となる。マンデラ議長は「これで(自由同盟にとって)選挙参加への最後の障害が取り除かれたと確信する」と述べた。

ANC幹部によると、マンデラ議長は「ANC内部でこのままでは流血の事態となると危機感が広がったため」(西側外交筋)、大幅譲歩に踏み切った。しかし、自由同盟側が素直に選挙参加に応じるかは微妙だ。《共同通信》



2月16日 その日のできごと(何の日)