平成2424日目
1995/08/28
この日のできごと(何の日)
【自民党・河野洋平総裁】総裁選出馬を断念
自民党の河野洋平総裁(副総理兼外相)は28日夕、党本部での役員会とこれに続く記者会見で、来月10日告示、22日投・開票される総裁選挙に出馬断念を表明した。これで立候補を表明している橋本龍太郎通産相が自民党の第17代総裁に就任することが確実になった。橋本氏が圧倒的優位に選挙戦を展開しており、ばん回するのは不可能と判断、出馬断念を決めた。
河野氏は記者会見で、副総理兼外相の進退問題について「首相の判断に従いたい」と述べ、明言しなかった。ただ総裁の任期切れに伴い、副総理兼外相の辞任が焦点になりそうだ。
「橋本総裁」の実現が確実になってことで、河野氏と村山富市首相、武村正義蔵相との「3党首体制」は崩れ、連立政権基盤や衆院解散・総選挙の時期にも影響を与えそうだ。《共同通信》
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橋本龍太郎通産相は28日夕、河野洋平総裁が自民党総裁選への出馬を断念したことについて、通産省で記者団の質問に答え「さっき急にテレビで見て、本当にびっくりした。それ以外の言葉はない」と述べた。その上で「告示は9月10日なので、それまでは挑戦させていただくという気持ちで閣僚の仕事を続けている最中だ。そういう姿勢は、保っていきたい」と述べ、告示に向け淡々と立候補準備を進める考えを強調した。
橋本氏は「河野さんが当然引き続いて総裁選に臨むことを念頭に、挑戦者として互いに党員、党友、国民の前でさわやかな議論を戦わせることが大事だと思っていた」と述べ、実質的な総裁公選が行われなくなったことは党にとってマイナスになったとの認識を表明した。
党内の若手議員を中心に公選実施を求める声が強いことに関し「私自身挑戦者としてオープンな議論ができることを願っていた。同じ気持ちを持った人たちもいるだろう」と述べた。《共同通信》
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村山富市首相は28日、河野洋平副総理兼外相(自民党総裁)の突然の断念表明に驚いている。首相側近の野坂浩賢官房長官は「唐突で、何と言っていいのか分からない。全く予想しておらず、驚いた」と絶句。首相(社会党委員長)、河野氏、武村正義蔵相(さきがけ代表)という「3党首」体制の一角が崩れることが早々と確定し、政権への影響を慎重に探っている。
首相は参院選後の内閣改造に際し、与党の結束維持を念頭に「3党首体制」維持を真っ先に掲げ、河野氏も「村山政権は村山、河野、武村の三本柱で成立している」と明言していただけに「政権の命運に直結しかねない事態に直面した」(さきがけ筋)とも言える。
新総裁就任が確実な橋本龍太郎通産相が、今後も現政権を支える考えを示しているため、野坂氏は「枠組みの中で粛々と協力すると言っている以上、ハト派政権は変わらない」と強調した。《共同通信》
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【トヨタ・スプリンターカリブ】フルモデルチェンジ
トヨタオート石川は「スプリンターカリブ」をフルモデルチェンジし、28日発売した。RVのイメージあふれるバンパーやユニークな形のライセンスプレートまわりが特徴。Zツーリング1.8リットル5速の車両本体価格は石川で183万8000円。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・村山富市首相は28日、田村亮子さんがユニバーシアード福岡大会の女子柔道で金メダルを獲得したことについて「強いねえ」と感嘆の声。「声援もすごかったようじゃが、投げ技とかを練習して、やっぱり『心技体』だね」と感心することしきり。首相にとって、連立政権の行方に影響を与えそうな自民党総裁選が「前門のトラ」とすれば、社会党内で不協和音が絶えない新党移行問題は「後門のオオカミ」。自民党総裁選は河野洋平総裁の出馬断念で大波乱となったが、9月にはまだ社会党大会も予定される。声援を期待できない首相としては、自らの「心技体」を強調し難局を乗り切るしかない?
○・・・新進党の加藤六月氏はこの日、橋本龍太郎氏が加藤氏と同じ衆院岡山4区での出馬を表明したことについて「選挙区を変えるつもりはない。雌雄を決する」と気色ばんだ。加藤氏は「過去10回の選挙で私の得票が上回ったのが5回、橋本氏が勝ったのが5回」と説明。「11回目で決着する」と顔を真っ赤にして力説した。加藤氏は当初、選挙区を橋本氏が出馬するとみられた岡山5区を避けて4区にしたいと希望。新進党内で調整に手間取った経緯がある。もっともそばにいた田名部匡省氏は「どこでも選挙は難しい」と、何やら慰めともとれるエール。《共同通信》