平成1847日目

平成6年1月28日(金)

1994/01/28

【政治改革法案】妥協案で合意

今国会最大の焦点だった政治改革法案は、会期末を翌日に控えた28日夜の細川首相と河野自民党総裁との大詰めのトップ会談で合意に達し、29日に成立することになった。合意の主な内容は①小選挙区比例代表並立制の総定数を500とし、配分は小選挙区300、比例200②比例選出単位は全国11ブロック③政治家個人への企業・団体献金は1団体、5年に限り年間50万円を限度に容認―が柱で、連立与党側が自民党に譲歩したものとなっている。

首相と河野総裁は29日未明、異例の共同記者会見を行い合意書を発表した。リクルート事件を契機に取り組んだ政治改革は5年以上を費やし実現する。新選挙制度は政界再編成を大きく促す要因となろう。

合意は10項目に及び、政党への公費助成は、上限を前年収支実績の40%として歯止めをかけた。投票方式は政府案通り記号式2票制を採用するほか、戸別訪問は自民党の主張を入れ現行通り禁止とした。政党要件の3%は少数政党に配慮し2%に緩和した。

与野党は29日、改めて両院協議会を開き、政府案を成案とした上、午後の衆参両院の本会議で可決、成立させる。ただし定数配分など政府案を変更している部分は、31日召集の通常国会冒頭で修正し、成立させる方向だ。施行期日についてはこの修正を担保するため、別に施行法として政府案と切り離し、修正事項と一緒に成立させる。

トップ会談は午後7時から国会内で、小沢新生党代表幹事、森自民党幹事長同席で行われた。折衝は難航が予想されたが、政権の命運がかかり政局の混乱を避けたいとずる首相と、党分裂の危機回避が至上命題の河野総裁の思惑が瀬戸際で一致したといえる。

合意項目のうち、社会党は政治家個人に対する企業・団体献金を、国会議員にまで拡大して認めることには強く反対していた。しかしトップ会談後の臨時中執委では、やむなしの意見が大勢を占め、村山委員長が談話で「政権を揺るがすような選択はしない」として、正式に受け入れを表明した。

自民党の改革慎重派には見切り発車での合意に執行部突き上げの動きもあるが、本会議での造反は少数にとどまる見通しだ。

トップ会談は土井衆院議長が28日午後、細川首相と河野総裁を議長公邸に個別に呼んで、事態打開を要請したことを受けて開かれた。土井議長は与野党の激突回避のため、併せて①政府案を原案通り採決する②しかし施行期日は空白とし、与野党協議機関を設け、修正が合意した上、施行日を決める」とのあっせん案を示した。このためトップ会談で、施行期日については切り離しを決めた。《共同通信》



【共産党・不破委員長】「密室の談合による改悪」

不破共産委員長共産党の不破委員長は28日夜、連立与党と自民党が政治改革法案の修正で合意したことに対し「密室の談合であり、このやり方は選挙区制度の改悪だ。同時に議会の根本を踏みにじるものだ」と述べ、反対姿勢を貫く方針を表明した。《共同通信》

【細川護熙首相】サッカー・三浦知良選手を表彰

細川首相は28日、1993年日本プロスポーツ大賞に輝いたプロサッカーJリーグの三浦知良選手(ヴェルディ川崎)を首相官邸に招き、総理大臣賞の表彰状を手渡した。三浦選手とがっちり握手した首相が「ワールドカップ(最終予選)は残念だったね」と、ロスタイムに入って得点され、本大会への出場権を得られなかった試合に触れると、三浦選手は「もう1回頑張る」と再挑戦を約束した。《共同通信》

【政界談話室】

○…自民党の渡辺美智雄元副総理は28日午後の日本記者クラブでの講演を前に「心如水(心水のごとし)」と色紙に一筆、「澄んだ気持ち」と強調することしきり。しかし、講演では景気回復のための自民党を含めた挙国一致内閣を訴え、出席者から「ミッチー待望論が出ている」と持ち上げられると、「(待望論は)ないよりあった方がいい。やっていないポストが一つある…」とにやり。総理を狙う本音は「水のごとし」とはいかないようだ。

○…細川首相はこの日、自民党の斉藤斗志二衆院議員、日本新党の矢上雅義衆院議員という、呉越同舟の組み合わせで懇談。政治改革法案をめぐって与野党間の緊張が高まっている折だけに、一時は「斉藤議員造反か」などとさまざまな憶測を呼んだが、実は首相の母校である上智大のOB議員会設立の相談。斉藤氏は「野田聖子氏(自民党)、玄葉光一郎氏(日本新党)らと来月1日に懇親会を持ちます」と首相に報告した。政治絡みの生臭い話は一切なしとのことで、首相は「結構なことですね。できれば私も行きたいですね」と喜んでいたという。本当は同窓会コネクシ『ョンも利用したい心境のはずだが…。《共同通信》

【近鉄・野茂英雄投手】サイパンで始動

2月1日のキャンプインに向け28日、近鉄の野茂がことしも南の島でゆっくりと始動した。サイパンにしてはさほど暑くないという日の昼前、当地のハファダイ球場に姿を現した野茂は、予定通り約1時間ほど汗を流した。

「まだキャンプが始まるんだなという実感はない。あと3日間疲れない程度にやります」。3年連続サイパンでの先行トレーニングとなるだけに、落ち着いたスタートだ。《共同通信》



1月28日のできごと