平成1828日目

1994/01/09

この日のできごと(何の日)

【羽田孜外相】中国・江沢民国家主席と会談

中国訪問中の羽田副総理兼外相は9日午前(日本時間同)、北京の中南海で江沢民国家主席と会談した。

江主席は中国の軍事力増強、軍事費拡大に周辺諸国が期念を持っていることについて「国土、経済建設を守る自衛のためだ。物価上昇が軍事費の上昇につながっている」と説明、「野心はなく覇権は求めない」強調した。これに対し羽田外相は「日本内外で憂慮の念が持たれている。「平和と安定の維持のため努力することを期待する」と、軍縮への取り組みを促した。

江主席は「12億の国民をいかに食べさせるかが最も大きな問題だ」と指摘、間接的表現ながらも、米国などが求める人権問題の早急な解決に反発を示した。

羽田外相は社会主義市場経済を目指す中国の改革・開放路線を支援していく考えを重ねて表明した。江主席は社会主義市場経済について「初めて行うものもあり、探りながら進めるべきものと考える」と述べ、市場経済化を慎重に進めていく意向を示した。《共同通信》

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【スキーW杯複合】荻原健司選手、開幕4連勝

ノルディックスキーの複合ワールドカップ(W杯)個人第4戦(通算第7戦)は9日、ショーナッハ(ドイツ)で後半の距離を行い、前半のジャンプで大量リードを奪った荻原健司(北野建設)が快勝、開幕から4連勝を飾った。W杯の通算勝利数で歴代2位の荻原は昨季の6勝を合わせ、通算10勝目を記録した。

2位でスタートした河野孝典(野沢温泉ク)は荻原に1分7秒3差で、今季2度目の2位に入った。阿部雅司(東京美装)は8位、古川純一(近大)は16位だった。

3日に行われた団体、5日のスプリントとこの個人戦で「ドイツ・グランプリ」を構成しており、3戦の総合優勝者となった荻原は2万5000マルク(約170万円)の賞金を獲得した。《共同通信》

【W杯ジャンプ】葛西紀明選手、今季初V

ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプは9日、ムーラウ(オーストリア)でラージヒル第8戦を行い、葛西紀明(地崎工業)が214.2点で優勝し今季初勝利を挙げた。西方仁也(雪印)が4位、2回目に123.5メートルの最長不倒をマークした岡部孝信(たくぎん)が8位と日本勢が健闘した。

1回目、葛西は114メートルで、ディーター・トーマ(ドイツ)の115メートルより劣ったものの、飛型点で上回り小差でトップに立ち、2回目に115メートルを飛び逃げ切った。

葛西紀明

自分のジャンプが100パーセントできた。ブレーデセンが(1回目に)失敗してくれればと思っていたら、その通りになって…。W杯では第6戦が3位、第7戦が2位と来て、第8戦の今回が1位。予言した通りになって、本当に良かった。

葛西は2回目を飛び終えると、電光掲示板を振り返ることなく優勝を確信した。両手で高々とスキーを掲げる歓喜のポーズもその時、出た。

1回目。ゴルトベルガーー(オーストリア)が94.5メートルの大失敗で2回目へ進めず、絶好調のブレーデセン(ノルウェー)も6位と低迷。「ブレーデセンが1回目で失敗してくれないかと思っていたら、その通りになり、自分のペースに持ち込めた」と葛西は言う。

小野ヘッドコーチは「ちょっとしたミスが大きく影響する難しい台で、葛西は本来のジャンプができた。札幌のワールドカップ(22、23日)、リレハンメル五輪に向けていいステップになった」と評価した。

「3、2、1位とぼくが予言した通りになったでしょう。ああ、よかった」。ふだんは口数の少ない男が、底抜けに明るい表情を見せた。《共同通信》

【大相撲初場所】初日

大相撲初場所初日(9日・両国国技館)横綱、大関は安泰の幕開け。4連覇を目指す横綱曙は、新小結の智ノ花の善戦にてこずったが、物言い取り直しの末、送り倒した。大関若ノ花は琴の若を寄り切り、かど番の大関貴ノ花も苦手の栃乃和歌を危なげなく下した。大関昇進を狙う武蔵丸と貴ノ浪の両関脇は、ともに持ち味を出し切った取り口で白星発進。関脇琴錦も快勝。しかし大関復帰を目指す小錦は、初顔の新鋭武双山に送り出された。《共同通信》

【Jリーグ・チャンピオンシップ】第1戦

サッカーのJリーグ初代年度チャンピオンを決めるJリーグ・チャンピオンシップ、鹿島アントラーズーヴェルディ川崎第1戦は9日、東京・国立競技場に5万3600人の観衆を集めて行われ、川崎が2−0で先勝した。

試合は前半27分に三浦の突進を止めようとした鹿島の奥野が退場処分となり、鹿島は10人で戦うハンディを負った。後半15分、川崎はビスマルクのパスからエース三浦のシュートで先制。終了間際の44分、右CKからビスマルクのヘディングシュートで2点目を挙げて快勝した。第2戦は16日、同競技場で行われる。《共同通信》

【新生党・渡部代表幹事代行】「政治改革」骨格の修正は拒否

社会党の久保書記長は9日、NHKの討論番組で、政治改革法案について「公聴会日程を今週早々に決めてもらい、20日より前に本会議で採決が行われるということで結末をつけてもらいたい」と述べ、採決の前提となる公聴会の日程を早急に決めた上で、20日前に参院本会議で採決をする考えを強調した。

新生党の渡部代表幹事代行は法案の再修正問題について「衆院段階で骨格部分については思い切った修正をしており、骨格の問題ではもう話し合いはついていると思う」と述べ、小選挙区と比例代表の定数配分など骨格部分の再修正には応じない考えを示した。渡部氏はさらに「戸別訪問とか幾つかの点は残っているが、審議で決着をつけてもらうことが前提となる」と指摘、場合によっては法案を無修正で採決、成立させることもあり得る、との見解を表明した。

久保氏も骨格部分の再修正問題について「野党から意見があれば、謙虚に協議しよう、と言っている」としながらも「その前提としてこの国会で成立させる合意が必要だ。(協議しても)受け入れられるかどうかは、別だ」と消極的な考えを示こした。

これに対し自民党の森幹事長は「それは(連立側の)唯我独尊だ。参院での議論を見極めながら慎重にやるべきだ」と反論した。

【自民党・河野洋平総裁】政治改革「骨格での譲歩が必要」

自民党の河野総裁は9日の民放テレビ番組で、政治改革法案の修正要求問題について三塚政治改革本部長を中心に党の「妥協案」作成作業に10日から着手する考えを示した上で「(連立与党側が)法案の骨格部分を譲らないというのでは話にならない」と述べ、定数配分、比例代表の選挙単位、企業献金問題の修正が必要との考えを強調した。

法案審議への対応について「今国会で成立させる努力をできるだけやりたい」と述べ、法案成立を目指す考えを明らかにした。さらに、細川首相とのトップ会談については「100%ないとは言わないが、少なくともまず参院できちんと議論することが必要だ。参院審議はまだ十分ではない」と述べ、十分な審議がトップ会談開催の前提との考えを示した。《共同通信》

【米・クリントン大統領】欧州は米国益の中心

北大西洋条約機構(NATO)首脳会議出席のためベルギーを訪問中のクリントン米大統領は9日、ブリュッセルの市庁舎で演説し「欧州は米国益の中心にある」と米欧関係の重要性を強調、欧州の軍事機構の統合、民主化された市場経済の統合の下で「新たな欧州の安全保障」の在り方をみいださなければならないと提案した。

クリントン政権は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争をめぐる対応のずれから欧州との間に不協和音があり、また経済的側面でアジア重視と見られがちだったため、大統領演説は欧州に力を置くことで対欧関係を修復する狙いがある。《共同通信》



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