平成1796日目

平成5年12月8日(水)

1993/12/08

【Jリーグ・第2ステージ】ヴェルディ川崎が優勝

サッカーのJリーグ第2ステージ第17節は8日、東京・国立競技場などで5試合を行い、優勝に王手をかけていた川崎は4−0で浦和レッズに快勝、リーグタイ記録の9連勝をマークして通算成績を15勝2敗とし、最終節1試合を残して優勝を決めた。川崎は第1ステージ覇者の鹿島アントラーズと初代Jリーグチャンピオンの座をかけ来年1月9日と16日に国立競技場で対戦する。

このほか2位の清水はガンバ大阪に2−0で勝ち、13勝4敗。3位の横浜マリノスも得点王争いでトップのディアスのハットトリックなどから横浜フリューゲルスに4−1で、鹿島もアルシンドの2得点などでジェフ市原に3−0で勝った。横浜M、鹿島はともに10勝7敗。サンフレッチェ広島は延長後半、1−0で名古屋グランパスを退けた。《共同通信》

チーム変えたビスマルク選手

終わってみれば、優勝候補の川崎が、順当に第2ステージを制した。2位・清水の健闘があったとはいえ、ほぼぶっちぎりの内容だった。今ステージは一人の大物選手の加入がチームを変えた。ブラジル代表だったMFビスマルクである。この男の加入で、ラモス一人だったバスの起点が二つになった。相手にとっては守備の的が絞りにくくなり、前線の三浦、武田らが縦横無尽に暴れ回ることにもつながった。

第1ステージは武田が9得点、三浦は5得点だったが、今ステージは前節まで武田が17、三浦が16ゴール。数字でもはっきり効果が現れている。だが、それ以上に大きい効果があった。ビスマルクは川崎が獲得した外国人選手の中では、初めての“本物中の本物”。松木監督は「これまでの川崎でさえ、世界に通用する本当の良いサッカーというものが分かっていなかった。それを、言葉でなく、プレーで示してくれた」と言うのだ。

決して派手なプレーはしないが、「常に一歩先を読み、次にこうしたいから、こうトラップするというように、プレーに必ず目的がある」と松木監督。基本に忠実なプレーでチームを勝利に導き、ともすればプライドが先行しがちなスター軍団を一つにまとめる求心力となった。

もともと、卓越した個人技を持つハイレベルなチームだけに、結束すれば強い。戦術的にも、松木監督は強引な中央突破だけに頼らず、サイドからのバリエーションをつけることを要求。そして、攻め続けている時の守りの意識を徹底して植え付けたことで、相手の逆襲による失点も減った。

後半戦に入ってからは、三浦、武田らの代表組が、ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で敗退した教訓を糧に「一つ一つのプレーを大事にすることを知った」と口をそろえた。その予選期間中にはナビスコカップで若手が活躍した。「まだ成長している」(柱谷)という川崎の強さは隣立っている。《共同通信》



【プロ野球・阪神】石嶺和彦外野手の入団を発表

阪神は8日、大阪市内のホテルでオリックスからフリーエージェント(FA)宣言した石嶺和彦外野手(32)と正式に契約し、入団を発表した。年俸は規定最高額となる今年の年俸(7100万円)の1.5倍の1億650万円で、阪神の日本人選手としては初めて1億円の大台に乗った。背番号は29。

石嶺は今オフから導入されたFA制に基づき、FAを宣言した後、西武、中日、阪神の3チームから入団交渉を受け、今月2日に阪神入りを表明していた。《共同通信》

【天皇、皇后両陛下】御所に引っ越し

天皇、皇后両陛下は8日午前、紀宮さまとともに皇太子時代から33年間住まいとした東京・元赤坂の赤坂御所から、皇居内に新築された御所に移られた。

天皇陛下は皇位の象徴とされる剣と璽(じ=曲玉)を御所内に納めた後、皇后さま、紀宮さまと神奈川県・葉山町の葉山御用邸に出発。皇后さまの静養を兼ねて12日まで滞在し、帰京後御所での生活に入られる。

午前10時40分ごろ、雨の中、両陛下の車が御所の正面玄関に到着。黒い背広の陛下を先頭に黒ケースに入った剣と璽をささげ持った2人の侍従、皇后さま、紀宮さまの順で御所の中に入った。

宮内庁によると、陛下は剣と璽を部屋に納めた後、応接間で藤森長官ら幹部に対し「新しくここへ移り、新たな気持ちで公務に励みたいと思います」とあいさつし、3人で私室部分を見て回られたという。

宮内庁は8日午後からの3日間、100人近い職員が出て荷物のこん包、運搬などの引っ越し作業を行う。《共同通信》

【細川護熙首相】佐川の借金に関与せず

衆院予算委員会は8日午後、最終日の審議を続行。自民党の白川勝彦氏が、佐川急便グループからの1億円借金問題で細川首相を追求した。首相は同問題で委員会審議が一日空転したことを陳謝した上で、「私自身は全くタッチしていない。すべて事務所でやっている」と直接関与していないことを強調した。返済金の領収書については「あったに違いないと思うが、書類が紛失して見当たらない」と述べた。

白川氏は「書類がなければ返していないと言われても仕方がない」と、東京佐川急便の帳簿を取り寄せて返済の事実を確認するよう要求。与野党理事の協議で審議が一時中断した。《共同通信》

【連立与党】国会会期1月下旬まで延長方針

国会は8日夜の衆院本会議で、緊急経済対策や冷害対策を柱に、予算規模を第一次補正予算(6月)より7087億円増額した第二次補正予算案を連立与党などの賛成多数で可決し、参院に送付した。第二次補正予算案が今国会会期末の15日に成立する見通しとなったのを受け、政府、連立与党は8日、懸案である政治改革法案の今国会成立を目指し、会期を越年して1月下旬まで大幅に延長する方針を固めた。

連立与党は同日夕、政治改革推進本部、代表者会議を相次いで開き、政治改革法案の取り扱いについて協議した。この結果、同法案を「継続審議」扱いすることは事実上の廃案につながるとの認識で一致、あくまでも今国会での成立に全力を挙げる方針を確認した。《共同通信》

【自民党】「解散も辞さず」

自民党は8日午後、細川政権のコメ市場部分開放方針をめぐり、党本部で農林水産物貿易対策特別委(保利耕輔委員長)を急きょ開いた。この中で「衆院解散も辞さず首相の政治責任を追及すべきだ」との強硬意見が噴出するなど細川内閣への批判、反発を強めた。

また小里国対委員長は、同日午後の記者会見で「本会議で内閣の政治責任を問いたい」と強調。10日にも予想される政府の正式決定を受けて、週明けの衆参本会議でコメ問題に絞った質疑を要求、政府の見解をただす方針を明らかにした。

農林水産物貿易特別委では、この日の衆院予算委でコメ問題を取り上げた保利氏が「まだ生煮えで、深く突っ込まないといけないところもある。参院予算委でも厳しく追及してほしい」と衆参一体となって政府批判を強めるよう訴えた。

出席した農林関係議員から「首相答弁は国民を欺くもので国会軽視だ。絶対に許せない」「二枚舌外交に対し内閣不信任案を提出する覚悟で対処すべきだ」などと細川政権批判が続出。コメ市場開放に反対する社会党との連携を模索すべきとの意見も出された。

この日の小渕派常任幹事会や河本派総会でも「首相の秘密外交、二枚舌は相当ひどい」などと政府の対応を指弾する声が相次いだ。《共同通信》

【米・クリントン大統領】NAFTA法案に署名

クリントン米大統領は8日、ワシントンのメロン講堂で北米自由貿易協定(NAFTA)の実施法案に署名、同協定の来年1月1日の発効が確定した。これにより米国、カナダ、メキシコ3カ国間の関税撤廃が段階的に進められ、合計の国内総生産(GDP)で約6兆5000億ドル(約700兆円)、人口3億7000万人の世界最大規模の単一自由市場が形成される。

署名式には、同法案を支持した議員や実業家が出席し、クリントン大統領が、生活水準を引き上げるために貿易の自由化の推進が重要だと演説。クリントン政権は、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の15日の交渉期限直前に同法案に署名することで、改めてNAFTAの存在を内外に誇示し、新ラウンドの促進を図るのが狙いとみられる。

米下院は先月17日に、上院も20日にそれぞれ実施法案を可決。メキシコ、カナダ政府もそれぞれ発効に向けた手続きをほぼ終えている。《共同通信》

【ロシア・エリツィン大統領】ベルギー訪問

エリツィン・ロシア大統領は8日、ベルギー公式訪問と欧州共同体(EC)との政治、経済協力関係をうたう宣言に調印するためブリュッセル入りした。12日投票の新議会選挙を目前に大統領が訪問に踏み切ったのは、ロシアに強力な経済支援をしてきたECから、議会選挙を通じた民主化と市場経済移行への支持を改めて取り付け、選挙を有利に展開しようとする狙いがある。

大統領は8日、アルベール国王と昼食を挟んで会談した後、デハーネ首相らベルギー首脳と会談、ベルギーとの協力協定に調印した。

大統領は9日、EC12カ国首脳と会談し宣言に調印するほか、北大西洋条約機構(NATO)のウェルナー事務総長とも会談、来年1月のNATO首脳会談を前に東欧諸国の加盟問題やロシアとの協力関係について意見交換する。

ロシアは当初、ECとの包括的な協力関係を定めた友好協力協定を年内にも調印する予定だった。しかしEC側がロシアのアルミニウム、ウランなどのダンピング輸出を問題視し、アルミについては今月1日から輸入規制を強化する制裁措置を発動。さらにロシアが11月から導入した外国銀行に対する業務規制も新たな経済・貿易摩擦として浮かび上がり、今回の訪問では協定調印には至らず、基本的な精神を盛り込んだ宣言の調印にとどまることになった。《共同通信》



12月8日のできごと