平成1768日目

1993/11/10

この日のできごと(何の日)

【社会党・村山富市委員長】細川首相に注文

細川首相は10日午後、国会内で社会党の村山委員長と会談し、政治改革法案の年内成立のため社会党が法案の骨格修正を含めて柔軟に対応するよう要請した。村山氏は「社会党はもともと並立制に反対していた。新党さきがけと日本新党が小選挙区と比例の250・250を呼び掛け、連立政権が成立した。そこを勘違いしてもらっては困る」と述べ、定数配分など骨格修正に難色を示した。

また村山氏は、ゼネコン汚職など政治腐敗に対する国民の高い関心を指摘した上で、「法案の提出側が身をきれいにしないでほおかぶりする感じはよくない。首相もそれを踏まえてきちんと対応してほしい」と述べ、小沢新生党代表幹事の証人喚問を含めて政府、連立与党側が積極的な疑惑解明に取り組むよう注文をつけた。首相は「身を正すのはその通りで、できるだけ努力させてもらう」と述べた。

首相は、政治改革法案の対自民折衝の最終局面で自民党の河野総裁とのトップ会談で決着させることに意欲を示したが、村山氏は「どうしても合意できないものについては民主的ルールに従って採決する以外にない」と硬い姿勢を崩さなかった。これに対し首相は「それはそうだが、事態の推移によってはまた相談したい」として、与野党折衝の動向や14日の社会党地方代表者会議の結果などを踏まえた再会談の意向を示した。《共同通信》

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【大相撲九州場所】4日目

大相撲九州場所4日目(10日・福岡国際センター)大関貴ノ花は関脇琴錦の寄りに屈し早くも2敗目。今場所後の横綱昇進が絶望的になった。

横綱曙は隆三杉を簡単に押し出して4戦全勝。大関若ノ花も栃乃和歌を送り出して土つかず。しかしかど番大関小錦は関脇武蔵丸に寄り切られて2勝2敗になった。平幕で勝ちっぱなしだった春日富士と大善がともに敗れたため、幕内の全勝は曙と若ノ花の2人になった。《共同通信》

【Jリーグ第2ステージ】第11節

サッカーのJリーグ第2ステージ第11節は10日、東京・国立競技場など5会場で5試合を行い、ヴェルディ川崎が横浜マリノスに延長の末1−0で勝って横浜M戦は6年8カ月ぶりの白星を挙げ、前節まで9連勝でトップの清水エスパルスがPK戦の末にジェフ市原に敗れたため、9勝2敗で並び、得失点差で川崎が首位に立った。川崎は0−0から延長前半1分、武田がサヨナラゴールを決めて勝ち、横浜Mには日本リーグ時代の昭和62年3月以来、20試合ぶりの勝利を収め、連敗を15(4分けを挟む)でストップした。

清水は前半、長谷川のシュートで先手を取ったが、後半市原に追い付かれ、PK戦の末3−4で屈した。

このほか横浜フリューゲルスが名古屋グランパスに1−0で競り勝ち4連勝。第1ステージの覇者、鹿島アントラーズはガンバ大阪に延長の末3−4で敗れ5勝6敗となった。サンフレッチェ広島は2−1で浦和レッズを下した。《共同通信》

【NHK朝の連続テレビ小説】次期ヒロインに純名里沙さん

現在放送中の「かりん」に続く、来年4月からのNHK朝の連続テレビ小説は、冨川元文さんのオリジナル脚本による「ぴあの」、ヒロインは宝塚歌劇団のホープ、純名里沙さん(22)にそれぞれ決まり、NHK大阪放送局から10日、発表された。

現代の大阪・天満を舞台に、四人姉妹の末娘・ぴあのを中心に家族のきずなを描くドラマ。冨川さんは、連続テレビ小説は、「心はいつもラムネ色」(昭和59年)に続いて二作目

純名さんは、大阪府出身。平成2年の「ベルサイユのばら」が初舞台。現在雪組の娘役。800人を超える応募者の中から選ばれ、宝塚をしばらく休演してテレビに専念する。《共同通信》

【明石海峡大橋】パイロットロープ架設

世界最大のつり橋として、平成10年の完成を目指し建設が進む明石海峡大橋で、神戸市と淡路島を結ぶ最初のロープとなる「パイロットロープ」(誘導ロープ)の架設作業が、世界で初めてヘリコプターを使って10日午前、行われた。

このロープを基に「キャットウォーク」(空中作業足場)を組み立て、橋げたをつるすケーブルの設置に取り掛かることになる。

パイロットロープは軽くて強度のある化学繊維製で、直径はわずか1センチ。瀬戸大橋の建設では大型のクレーン船を使ったが、多数の船舶が行き交う過密な海峡にロープを渡す作業となるため、今回はヘリコプターを使用した空からの作業になった。《共同通信》

【政治改革法案】細川首相、年内成立へ折衝を急ぐよう指示

細川首相は10日午前、首相官邸で公明党の市川書記長、民社党の米沢書記長、さきがけ日本新党の園田代表幹事と会談し、対自民折衝の経過報告を受けた。

首相は法案の年内成立のため折衝を急ぐよう指示し、最終場面では河野自民党総裁とのトップ会談で決着させたいとの決意を伝えた。これを受け、遅くとも15日までにはトップ会談を実現する方向で対自民戦勝を進めることで一致した。

法案の修正については市川氏が小選挙区比例代表制の定数配分や比例の選出範囲など骨格部分に踏み込む必要があるとの認識を示し、首相もこの考えを了承した。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は10日、記者団から「政治改革法案成立のカギは自民党と社会党が握っていると思うが、どちらが手ごわいか」と聞かれると「自民、社会両党に限らず各党ともご事情があるでしょうから」と控えめな答え。重ねて記者団が「両党を比べると」と尋ねると一呼吸置いて「そりゃ難しい問題だ」と苦笑いでかわした。社会党の独自路線で何かと足並みの乱れがちな連立政権。この日午後の村山社会党委員長との会談では連立制の難しさから説かれただけに、今さらながらに連立の難しさをかみしめた?

○…民社党の米沢書記長はこの日の中央執行委員会後の記者会見で、近く開く党の政策研修会について「政界再編に向けての大事な基本政策で『わが党はこう考える』というものにしたい」と説明。さらに「与党になってからの政策は難しい。与党内で政策についての他流試合が行われれば本当の連立としてはいいのかな」と基本政策で議論を戦わす必要性を強調した上で、「これしか駄目と決められる人は幸せと思う」と、連立政権内で何かと“孤高”を保ちがちな社会党をチクリと皮肉仰るのも忘れなかった。《共同通信》

【UNTAC 明石康・元代表】「日本に世界が期待」

国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の明石康・元代表(62)が10日、立命館大(京都市北区)で「国連の時代における日本」をテーマに特別講義し、日本が世界から大きな期待を寄せられていることを強調した。

明石氏は昨年4月に立命館大客員教授に就任。大学院・国際関係研究科で国際協力論を担当しており、7学部の学生、大学院生ら約500人が聴講した。

明石氏は「冷戦が終わり、米国を含む大国は内向きになっている。この中で国連予算分担金拠出2位の日本への期待には熱いものがあるが、日本人は十分に意識していない」と国連と日本を取り巻く現状を説明した。《共同通信》

【米・クリントン大統領】NAFTA批准を訴え

クリントン米大統領は10日、ホワイトハウスで記者会見し、北米自由貿易協定(NAFTA)について、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)妥結への「第一歩」であると強調、米議会にNAFTA批准法案を可決するよう強く訴えた。

大統領は、17日の下院での法案採決の見通しについて「可決されると信じている」と強気の姿勢を示す方、否決された場合には下旬にシアトルで開かれるアジア太平洋経済協力閣僚会議(APEC)非公式首脳会議での米国の発言力が低下し、新ラウンドにも悪影響を及ぼすと警告した。

クリントン政権は下院採決に向け、必死のNAFTA推進キャンペーンを展開しており、9日にはゴア副大統領が反対派の急せんぽうであるテキサスの富豪ロス・ペロー氏とテレビ討論。討論直後の世論調査で「ゴア副大統領の勝ち」との評価が大勢を占めたことに気を良くした大統領が、さらに弾みをつける狙いで、記者会見した。

一方、下院の反対勢力のリーダーである民主党のボニアー副院内総務も10日記者会見し「否決に必要な票を確保した」と“勝利宣言”した。約30人の態度未定議員をめぐって賛成、反対両派は激烈な争奪戦を演じており、採決結果は依然予断を許さない情勢だ。《共同通信》



11月10日 その日のできごと(何の日)