平成1752日目

1993/10/25

この日のできごと(何の日)

【衆院政治改革調査特別委員会】テレビ朝日・椿貞良前局長を証人喚問

衆院政治改革調査特別委員会は25日午後1時から、テレビ朝日の総選挙報道をめぐり椿貞良・前同社報道局長に対する証人喚問を行った。椿氏は「民放連での不必要、不用意、不適切な発言についてご迷惑を掛けたことをおわびする」と述べた。

また、椿氏は「公平、中立について頭に入っており、選挙報道が逸脱したことはないと考えている」と述べ、さらに、「総選挙報道は公平、中立を大原則に正確、迅速にやるよう局員に言ったが、それ以外は言っていない。曲げて報道するような放送、指示は全くない」と述べた。 椿氏は日本民間放送連盟(民放連)の会合で「反自民の連立政権を成立させる手助けとなるような報道をしよう、と(部内で)話していた」などと発言していたとされる。

喚問では、冒頭、石井委員長が総括的に30分間質問。続いて自民党の谷垣禎一、町村信孝両氏が1時間20分の持ち時間で、また、共産党の矢島恒夫氏が10分間の持ち時間でそれぞれ質問に立った。連立与党側は質問者を立てない。 谷垣氏ら自民党質問者は、椿氏の発言の真意をただすとともに、放送の政治的公平や選挙報道の公平を規定した放送法3条の2、公選法151条の3に抵触しないかどうかを中心に喚問を進めた。

衆院政治改革調査特別委員会は25日午後、テレビ朝日の総選挙報道をめぐり、椿貞良・同社前報道局長を証人として喚問した。椿氏は「反自民政権成立の手助けとなるような報道をしようと話した」など、日本民間放送連盟(民放連)放送番組調査階での自らの発言について「その趣旨の発言をした」と認め、「不必要、不用意、不適切な発言」と陳謝した。

55年体制の打破について「私が当時考えていたことだ」と認めながらも「(報道を)指示、示唆したことは絶対にない」と強く否定。放送の政治的公正を定めた放送法、公選法違反はないと強調し、質問者との応酬は平行線で終わった。

石井委員長の総括的な質問に続き、自民党の谷垣禎一、町村信孝、共産党の矢島恒夫各氏が質問した。 椿氏は、総選挙をめぐり意図的な報道をしたかどうかの事実関係について「自民党の梶山幹事長、佐藤総務会長(いずれも当時)に関する(「悪代官」との)私の発言は極めて不用意、不注意だ」としたが「(映像の取り扱いで)テレビ局の意図的な操作は全くない」と否定した。

特定候補や新党への肩入れの有無についても「テレビ朝日が一部のグルーブを当選させる目的で報道したことは一度もない」と述べた。矢島氏が共産党を不公平に取り扱っているとただしたのに対しては「共産党を不当に扱っている事実は全くない」と突っぱねた。 椿氏は自らの発言について「常識を欠いた脱線的な暴言」として「放送への信頼性を損なうような事態になった」と遺憾の意を表明、「報道の自由に不当な介入が行われないことを期待する」と述べた。

調査会の議事録公開については「調査会は個人の立場で自分の考えを発表する内部の勉強会」と指摘し「外部に漏れると自由な発言、討議が阻害される」と懸念を示した。 国会での証人喚問は、今年4月の金丸信前自民党副総裁の巨額脱税事件をめぐり証券、銀行幹部らに対して行われて以来約半年ぶりだが選挙報道の公正をめぐり国会が報道関係者を証人喚問するのは極めて異例。《共同通信》

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【郵政省】テレビ朝日の免許更新、条件付き諮問へ

郵政省は25日午後、前報道局長の総選挙発言が問題となっているテレビ朝日の放送免許更新について①他の民放と一括して26日の電波監理審議会に諮問する②諮問内容は「郵政省の調査で(放送法違反などの)事実関係が明らかになった時点で、改めて審査する」旨の条件付き諮問とする③免許更新期間は通例通り五年間とする一方針を決めた。

当初郵政省はテレビ朝日については他の民放とは切り離し、免許期限の切れる今月末ぎりぎりの29日の諮問・答申を予定していたが「まだ(放送法違反などで)白黒の判定が出ないのに区別して諮問するのはどうか。また29日一日だけで諮問・答申は難しい」(郵政省関係者)との判断から、他の民放と併せて一括諮問することになった。

電監審への条件付き諮問答申は過去にも例があり、同審でも発言問題がなお調査中であるため、諮問通り答申するのは確実だ。この結果、テレビ朝日の放送免許は取りあえず5年間更新され、発言問題の調査結果次第で改めて審議に付されることになる。《共同通信》

【細川護熙首相】歴代首相と会談

細川首相は25日、首相経験者をそれぞれの都内の事務所に訪ね、政治改革、コメの自由化問題、税制改革、外交問題など当面の重要諸課題について意見を聞くとともに、政権への協力を要請した。

首相は首相経験者らとの会談を通じ、小選挙区比例代表並立制の導入に関し与野党妥協の道を探りたい意向。25日には宮澤前首相、福田、竹下元首相と会談したほか、26日には海部、鈴木、宇野各元首相を訪ねる。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は25日、4人の首相経験者を回ったが、宮澤前首相と公邸での窮屈な生活が話題になった。「自宅に(時々)戻られているようですね」と同情する宮澤氏に、首相は「子供が向こう(私邸)に来ているものですから。なかなか公邸には寄りつかないんですよ」と悩みを打ち明けた。宮澤氏が「テニスはやってるらるようで…」と水を向けると、首相は「一昨日もやりました。でもゴルフはなかなかできないですね」と、首相在任中、毎週のようにゴルフを楽しんでいた宮澤氏には痛い言葉。このためか、カメラマンに握手をするよう求められた宮澤氏、「パフォーマンスはしません」と強い口調で拒否。

○…新生党の小沢代表幹事はこの日、2週間ぶりに国会内で記者会見、冒頭から新聞社2社に会見への出席を自粛するよう求めたことを明らかにした。詳しい説明を求める記者団に「いくら説明しても、真意が伝わらないし、記事を出す前に取材もない。私の話を聞く必要もないということだから。批判はいいが、いい加減なことはやらないでくれ」と“どう喝”。「ほとんど建前じゃなくしゃべっている」と「会見では本音を話さない」との批判にも反論してみせた。《共同通信》

【サッカーW杯アジア最終予選】日本、W杯へ大きく前進

日本、宿敵の韓国破るー。サッカーの1994年ワールドカップW杯アジア最終予選第8日は25日、ドーハ(カタール)のハリファ・スタジアムで2試合を行い、日本は韓国を1−0で破り、通算2勝1分け1敗の勝ち点5でトップに立った。

日本は28日のイラクとの最終戦に勝てば、念願のW杯初出場が決まる。敗れた韓国は1勝2分け1敗の勝ち点4で、W杯3大会連続出場は難しくなった。 1敗もできない日本は、前半から韓国を攻めたが無得点。しかし後半14分にエースの三浦知良(川崎)が決勝ゴールを奪い、韓国を下した。

スタートから積極的に攻めた日本が後半14分に待望のゴール決めて、負けられない一戦を1−0で奪った。 日本は前半押し気味に試合を進めながらゴールを割れなかったが、ついに後半に決勝点を挙げた。左の吉田光がセンタリング。中央に走り込んだ三浦知は空振りしたが、そのサイドを中山が攻め上がっていた。トラップ気味に前にこぼれたボールを三浦知が落ち着いてけり込んだ。宿敵を突き放し、W杯に大きく近づく貴重なゴールだった。

韓国は長い縦パスを多用してFWを走らせた。しかし、単調。日本は素早いチェックでリズムを断ち、ボールを支配した。日本がリードした後、韓国は猛反撃に出たが、GK松永の好セーブや冷静なDF陣の頑張りでしのぎ切った。《共同通信》

【ソマリア】大統領、将軍派が衝突

ソマリアからの報道によると、首都モガディシオを南北に分断する停戦ライン付近で25日、南部のアイディード将軍派と、将軍に敵対する北部のモハメド暫定大統領派市民の間で戦闘が発生した。

取材に当たっていた西側のテレビ・カメラマンによると双方に多数の死傷者が出ているもよう。今年3月の停戦発効で事態が落ち着いて以来、両派の大規模な戦闘の発生は初めて。

戦闘は暫定大統領の支持者約3万人が停戦ラインを超えてモガディシオ南部に「平和デモ」を強行したため発生。デモ隊に脅威を感じた将軍派市民が発砲したのに対し、デモ隊の市民を巻き込んだ激しい銃撃戦となった。ロケット砲のさく裂音も聞こえているという。《共同通信》



10月25日 その日のできごと(何の日)