平成1742日目

平成5年10月15日(金)

1993/10/15

【プロ野球・ヤクルト】2年連続3度目のリーグ制覇

野村ヤクルトが2連覇を達成–。プロ野球のセ・リーグは15日、ヤクルトのマジックナンバー対象球団の2位中日が1−6で阪神に敗れ、この時点でヤクルトの2連覇が決定。この直後に、ヤクルトは広島に5−1で勝った。ヤクルトはこの日で78勝目を挙げ、中日が残り7試合に全勝しても76勝で届かない。

先行されたヤクルトは四回、3本の適時打で3−1と逆転。八回にも2点を加え、西村の力投で快勝した。野村監督はヤクルト監督就任4年目で2度目のリーグ制覇。1973年のパリーグでの南海(現ダイエー)と合わせて監督として3度目の優勝となる。セでの2連覇は平成元年、2年の巨人以来。

試合後、野村監督の胴上げの後、川島セ会長代理の渋沢セ事務局長から同監督にペナントが授与された。ヤクルトは23日からの日本シリーズでパ・リーグ優勝の西武と対戦するが、2年連続の同じ顔合わせは昭和54、55年の広島―近鉄以来。 今季のヤクルトはスタートダッシュこそつかなかったものの、5月23日に首位を奪取。終盤、中日の追撃を受けて9月1、2日に首位を明け渡すなど激しく競り合ったが、9月28日からの11連勝で独走態勢を固めてゴールした。

ヤクルトが投打とかみ合った快勝で優勝にを添えた。打線は勝負強かった。0−1の四回、犠打を挟む5連打で3点を奪った。無死二、三塁からハドラーの左前打で同点、さらに一死二、三塁から笘篠、荒井が適時打で畳み掛けた。八回にも代打角、古田の連続適時打で2点を加え突き放した。 西村は一回二死満塁などピンチを招いたが、落ち着いた投球で決定打を許さなかった。8月20日以来の完投勝利を挙げた。

西村が1失点完投で、胴上げ投手の座を射止めた。最後の打者、金本を一飛に打ち取ると、マウンド付近で古田と体をぶつけるようにして抱き合った。昨年はシーズン終盤に右ひじを痛めリタイア。リーグ優勝にも、日本シリーズにも間に合わなかっただけに「ベンチのムードはすごかった。その勢いに僕も乗せられて投げた。たまたま僕が(胴上げ投手に)なったけど、だれが投げても勝っていた」と、顔をくしゃくしゃにして喜んだ。《共同通信》

ことしのプロ野球は、現役時代からの因縁だった野村監督と巨人にカムバックした長嶋監督の対決に関心が集まった。「マスコミは巨人、グラウンドはヤクルト」。キャンプ前から繰り返した言葉は、圧倒的な長嶋人気には屈服しながらも、信念に基づいて推進してきた自分の野球に対する自信の表れだった。

天才と努力家。ひらめきと理詰め。動と静。選手時代から「ひまわりと月見草」に例えられ、どこまでも正反対な2人のドラマは、全く違う道を歩んできた人生の激突でもあった。

多くの重圧を背負ったシーズンを前に「正直言って、非常に怖いという気持ち」とナインにも話したのは、偽らざる本音だったろう。

だが、ルーキー松井が一番目立ち、具体性に乏しい長嶋野球の現状を見る時、結果は一目りょう然だった。

「動物的な動やひらめきは、勝つことがあるかもしれんが、長く戦っていけば理にかなったものが有利だと思う」。データを積み重ね、ひとつずつ「理」を追一求していく野村野球の神髄。「月見草」が長い時間かけて咲かせた白花は、輝きを失った「ひまわり」よりもまばゆい光を放つようになった。

昨年は敵地での優勝だったが、ことしは本拠地での胴上げ。バンザイを繰り返しながら場内を一周する選手たちに、スタンドが右へ左へ大きく揺れた。

「戦いに勝つは易し、勝つを守るは難し」。命の短い花に実をつける難しさ。それを得意の言い回しで表現した野村ヤクルトが黄金時代を迎えた。《共同通信》



【ネルソン・マンデラ氏】ノーベル平和賞受賞決定

ノルウェー議会ノーベル賞委員会は15日、今年のノーベル平和賞を南アフリカの黒人組織、アフリカ民族会議(ANC)のネルソン・マンデラ議長(75)とフレデリック・デクラーク大統領(57)に授与すると発表した。

アパルトヘイト(人種隔離)による黒人差別が続いてきた南アでは、両氏を中心とする交渉で民主化への動きが具体化し、来年4月に初めての全人種参加の選挙が実施される予定。

同委員会は「アパルトヘイトがもたらした不信を乗り越え、一人一票に基づく新たな政治秩序への移行を図るための原則で合意した。和解を目指すことで、2人は誠実さと偉大な政治的勇気を示した」と受賞理由を挙げた。《共同通信》

【社会党】コメ関税化「容認なら政権崩壊」

社会党首脳は15日、コメの市場開放問題について「(関税化反対の)連立政権樹立の際の合意事項があり、政権そのものにかかわる問題だ」と述べ、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)を進める政府が独断専行で関税化容認へ方針転換した場合は連立政権の基盤崩壊を招きかねないとの厳しい認識を示した。

コメ問題では細川首相が方針転換を模索しているほか、新生党の小沢一郎代表幹事が先に、例外なき関税化容認の考えを示している。社会党首脳がこれらと真っ向から対抗する見解を述べたことで、交渉期限の迫った新ラウンドへの最終対応が連立政権の命運を左右する可能性も出てきた。《共同通信》

【自民党】「椿発言」参院でも追及

参院自民党は15日午後の執行部会で、テレビ朝日前報道局長発言問題について「政治的公平や選挙の公正(報道)を定めた放送法や公選法に反する発言で、偏向だ。民主政治の基盤を崩す重大問題だ」として、参院でも逓信、地行など関連委員会で同問題を追及していく方針を決め、佐々木国対委員長が与党側に委員会の早期開会を申し入れた。

自民党は委員会で郵政省から報告を求めた上、テレビ朝日の椿前報道局長ら関係者の証人喚問か参考人招致を求めていくことにしている。《共同通信》

【テレビ朝日・椿貞良取締役】辞任の意向

非自民政権が誕生した総選挙の報道をめぐり、日本民間放送連盟(民放連)の会合での発言が問題にされているテレビ朝日の椿貞良取締役が「報道局長として不用意な発言をし、責任を痛感している」として、テレビ朝日首脳に取締役辞任の意向を伝えていることが15日、関係者の話で明らかになった。

同首脳は椿取締役の辞意について、慰留をせず「事態を静観している」という。テレビ朝日内に設置された「特別調査委員会」の調査結果が来週中にもまとまることから、この調査結果を踏まえ、椿取締役の処遇を決めるとみられる。

関係者の話によると、椿取締役は、産経新聞に報道される以前の10月初め、伊藤邦男社長から口頭による厳重注意を受けていた。その後、発言の波紋が広がり、国会で取り上げられ、椿取締役自身も郵政省から事情聴取を受けるなど事態が深刻化したため「テレビ朝日の幹部として周りに迷惑を掛け申し訳ない」と辞意を漏らしていた、という。同首脳も「私にも相当の責任はある」と管理・監督責任を認め、自らの処分も検討している、とされる。

一方、民放連のこれまでの調べでは、産経新聞が報道した①非自民政権が生まれるよう報道せよ、と指示した②簗瀬進、栗本慎一郎、海江田万里、高市早苗の各氏について選挙中、積極的に報道し、バックアップした—などとされる発言は椿取締役になかったことが判明している。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は15日、大学入試センターの受け付けが始まったことに関連し、大学入試制度改革について「いろいろ議論を呼ぶところなんでしょうね。社会全体の仕組みを見直すという基本的なところから議論しないとどうにもならない」と、真顔で大学入試改革の難しさを強調。片や国会も制度そのものを見直す政治改革論議真っ最中。話がその法案の成否に及ぶと「えへへへ、それはまだ分からないな」と、一転してとぼけた表情に。年内成立を公約しているだけに、法案成立という難関突破には受験生並みの追い込みが必要なのでは?

○…自民党の赤城徳彦氏ら当選2回の衆院議員がこの日、前日の衆院本会議で熊代昭彦氏(当選1回)が中選挙区制の容認とも受け取れる発言をしたことについて森幹事長に申し入れ。「党議決定に反する恐れがあり、わが党の姿勢を問われる」と抗議した。政治改革法案の審議がヤマ場に差し掛かろうとしている最中の思わぬ若手議員間のあつれきに森氏も当惑。「一回生はこれまでの議論に十分加われなかった」と釈明した上で「君たちもまとまって対応してほしい」と、逆に陳情するなど四苦八苦の様子。《共同通信》

【秋の園遊会】PKO隊員も出席

天皇、皇后両陛下主催の秋の園遊会が15日、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれ、細川首相ら政府関係者や各界で功労のあった人など約1800人が出席した。肌寒い盛り空となったが、両陛下は午後2時すぎから皇族方とともに御苑内を回り、招待客らと歓談。雅子さまも白い帽子、マリンブルーのスーツの装いで初めて参加、皇太子さまに寄り添って声を掛けられていた。

世界陸上女子マラソン優勝の浅利純子さんは、陛下から「随分練習されたでしょうね」「調子は良かったですか」と尋ねられると「最高の仕上がりでした」と顔を赤らめて緊張気味。全米オープンテニスでベストエイトの伊達公子さんは紫の振りそで姿。「いい成績で良かったですね」と陛下が話し掛けると「(大会前に)けがをしていたんですけれど、多くの方々に励まされ頑張ることができました」とハキハキと答えた。今回の園遊会には、停戦監視要員の福井祐輔一等陸佐ら自衛隊のカンボジア派遭隊員3人も制服姿で参加。ねぎらいの言葉を掛ける両陛下や皇族方に敬礼を繰り返していた福井さんは「これで今までの苦労が吹っ飛びました」と話していた。《共同通信》

【サッカーW杯・アジア最終予選】日本、初戦は引き分け

サッカーの1994年ワールドカップ(W杯)米国大会のアジア最終予選は15日夕(日本時間16日未明)、カタールの首都ドーハで北朝鮮―イラクのあと、日本―サウジアラビアを行った。日本は0−0で引き分け、悲願のW杯出場へ向けて無難なスタートとなった。

試合はサウジアラビアのキックオフで始まり、序盤はほぼ互角の展開。日本は前半30分に、福田(浦和)が強烈なシュートを放ったが、相手GKの美技に阻まれて先制機を逃した。日本は後半に入ってもフリーキック、コーナーキックから再三チャンスを迎えたが、詰めが甘く、得点につながらなかった。《共同通信》

【米・クリントン大統領】ハイチ民政復帰へ圧力

クリントン米大統領は15日、国連安全保障理事会のハイチに対する石油と武器禁輸の制裁を実行するため、駆逐艦など6隻の米海軍艦船を同国沖に派遣すると発表した。大統領はさらに①ハイチの民政復帰合意に反する行動をとっている軍指導者らの米国内資産凍結など米独自の制裁実施②ハイチ国内の米国人の安全が脅かされた場合に備え米軍歩兵中隊をキューバのグアンタナモ基地に待機させる—ことを決定したと語った。

今回の措置は、国連ハイチ派遣団(UNMIH)の米軍部隊の上陸阻止、ハイチ法相暗殺の2つの事態を受け、民政復帰に抵抗しているセドラ軍司令官らに合意を順守するよう圧力をかけることが目的だ。大統領は米海軍艦船の具体的任務について「禁輸対象物資がハイチに入るのを阻止することだ」と述べ、ハイチに向かう船舶の臨検を含めて事実上、海上封鎖する方針を強調した。

国連安保理は13日、ハイチの民政復帰反対勢力が国連派遣団米軍部隊の上陸を阻止したため、8月末にいったん解除したハイチ制裁の再開を決議した。制裁の発動は、18日までの猶予期間を与えている。《共同通信》



10月15日のできごと