平成1706日目

平成5年9月9日(木)

1993/09/09

【トヨタ自動車】国内生産台数8000万台記念式典

トヨタ自動車の国内自動車生産台数が累計で8000万台に達し、9日、愛知県豊田市の同社元町工場で記念式典が開かれた。1935年8月に豊田自動織機製作所自動車部でトラックの生産を開始して以来、58年1カ月で達成したもので、同社の主力高級車「クラウン」が8000万台目の記念車となった。

生産累計8000万台は、米ゼネラル・モーターズ(GM)の2億3500万台、フォードの1億4200万台に次いで3番目。国内メーカーでは2位の日産自動車の5800万台を大きく上回り首位となっている。《共同通信》



【天皇皇后両陛下】ベルギー入り

欧州訪問中の天皇、皇后両陛下は9日午前(日本時間同日夕)、イタリアのミラノから二番目の訪問国ベルギーのブリュッセルに到着された。王宮前広場では両陛下の車を囲み約130頭の国王騎馬隊によるパレードが約2キロにわたって華やかに繰り広げられた。両陛下のベルギー訪問は、8月に前国王の葬儀に参列して以来。

青空の下、街灯には日の丸とベルギー国旗が掲げられ、沿道では日本人学校の小学生ら約300人が日の丸の小旗を振って歓迎した。

騎馬隊員は黒の帽子に紺の制服。2メートル以上もあるやりを手に先頭を進んだ。天皇陛下はアルベール国王と、皇后さまはパオラ王妃と車に同乗、沿道の人々に手を振ってこたえられた。

これに先立ちブリュッセルのメルスブルク空港では、歓迎式典が行われた。国王、王妃らが出迎え、天皇陛下は儀じょう隊の栄誉礼を受けられた。両陛下はパレードの後、無名戦士の墓に向かい、天皇陛下が花輪をささげて黙とうされた。《共同通信》

ベルギー訪問中の天皇、皇后両陛下は9日夜(日本時間10日未明)、ブリュッセル王宮で開かれたアルベール国王夫妻主催の晩さん会に出席された。

陛下はあいさつの中で、7月末のボードワン前国王の急死を悼むとともに、欧州共同体(EC)の議長国ベルギーと日本との友好について「さまざまな場を通じて相互理解をさらに深めることは、二国間の関係を超えた重要な意味を持つと思います」と一層の交流の重要性を強調された。

王宮の「玉座の間」で開かれた晩さん会には約200人が出席、まず国王が歓迎のスピーチ。国王は欧州統合の重要性を訴え「経済大国の日本にも(ベルギーと)類似した政治的使命があります」と日本の役割に言及。国連平和維持活動「(PKO)への日本の参加などを例に挙げ「相互依存と国際的連帯を基調とする時代に日本も完全に身を乗り出していることを確信します」と締めくくった。この後陛下がスピーチし、全員で乾杯、華やかな雰囲気の中で予定を約50分オーバーして午後11時半に終わった。

これに先立ち両陛下は9日夕(現地時間)、市内の観光地グランプラスの中心にある市庁舎での歓迎行事に出席。庁舎2階のバルコニーから国王の長男フィリップ殿下とともに手を振り歓迎にこたえられた。10日はベルギー南部のモンス、北部のアントワープ両市を訪問される。《共同通信》

【社会党委員長選挙】翫正敏氏が立候補

山花委員長の退陣表明に伴う社会党委員長選挙は9日、党本部で立候補を受け付け、党内最左派が擁立した翫正敏参院議員(46)が午後5時、立候補を届け出た。主流派が推す久保亘委員長代行(64)と護憲派グループが担ぐ、村山富市国対委員長(69)は代理人が関係書類を持参したものの、候補一本化調整になお時間が必要として立候補届け出に至らなかった。

このため、山花委員長の要請を受けた委員長選挙実施中央本部(重盛寿治本部長)が立候補受け付け締め切りを一日延長、10日午後5時までとする異例の決定をした。ただ、久保、村山両氏の一本化調整は難航しており、最終的には両氏による事実上の一騎打ちとなる公算が大きい。仮に一本化に成功しても、翫氏との選挙戦に突入するのは確実だ。

立候補受け付け延長を受けて、山花氏は9日夜、ク保氏を支持する「水曜会」の本岡昭次代表、村山を擁立した「真の政治改革をすすめる会」の野坂浩賢座長と党本部で個別に会い、一本化を改めて要請した。

しかし、本岡氏は「一本化は村山氏の出馬辞退以外にあり得ない」と久保氏への一本化を強く主張。野坂氏もあくまでも村山氏を推すことを強調した上で、山花裁定も認めない考えを示し、調整は不調に終わった。

これに先立ち山花氏が午前中に続いて久保、村山両氏を午後3時すぎから党本部に招き、再度会談。この中で久保、村山両氏は分裂選挙の回避が望ましいとの基本認識では一致したものの、久保氏は村山陣営に小選挙区比例代表並立制や連立路線に反対する議員が少なくない点を指摘、村山氏への一本化には応じられない考えを表明した。

両陣営の折衝は10日にかけて引き続き行われる見通したが、並立制反対を明言している岩垂寿喜男衆院高員が村山氏支援に回っていることなどから「山花路線継承」を掲げる久保氏との間で一本化が実現する可能性は少ない。一方、翫氏は「反並立制」を主張している。《共同通信》

【細川護熙首相】就任から1カ月

細川首相は9日昼、首相官邸で報道各社のインタビューにこたえ内閣発足1カ月を迎えたことについて「随分長かったと感じる一面で、短いような感じ。大波小波が打ち寄せてくるだろうが、逃げることなく真正面から取り組んでいきたい」と語った。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は九9日、外遊の際の議員同行をやめたことについて記者団から理由を聞かれ「やっぱり大名行進はいけないから」と、きっぱり。細川家18代目で、大名行列には慣れていそうなものだが、「大名行列は嫌いですか」と突っ込まれて「ええ、まあ」と矛先をかわしながら「英国のサッチャーさんが来た時も10人足らずの随行でしたからね」。行革、規制緩和の旗を振っているだけに「こういうご時世ですから実務的に処理して、できるだけ最小限で行くということです」と、仰々しいことが嫌いという本音をまじめに説明。

○…自民党の政治改革推進議連は同日午後、党本部で開いた役員会で党再建の具体策について話し合った。若手中心のディスカッションとあって、派閥解消や70歳定年制導入を求める声が続々出たが、党再建の妙手として「党のイメチェンを図るため、細川(首相)より新しく、羽田(副総理)より柔らかく、小沢(新生党代表幹事)より力強い党の顔をつくれ」という提言も。党再建策を中間報告した笹川堯・党改革プロジェクトチーム委員長も「こんなのが自民党にいるのかいな」と首をひねることしきり。《共同通信》

【JR東日本・STAR21】最高速度363.6キロ

JR東日本が開発中の次期新幹線の新型車両「STAR21」が9日未明、テスト走行で自己の持つ国内最高速度記録358キロを5.6キロ上回る363.6キロの新記録を達成した。今後、年末までに段階的に時速400キロに挑戦する予定だ。

テストは上越新幹線の浦佐―新潟間で行われ、高速走行でいかに低騒音、低振動を実現するかなど環境影響調査に重点が置かれた。「STAR21」は車両の設計に航空機技術を導入、従来の車両の半分の重量を実現し、先頭車両の形状も空気抵抗を極力小さくしたものになっている。

テスト終了後、JR東日本新幹線地上・環境課の小山弘男課長は「順調に計測できほっとした。揺れも少なく安定した走りだった」と感想を述べ、た。

世界の列車最高速度は、フランス国鉄が1990年に「TGV」で515.3キロを記録しているほか、国内ではJR西日本が「WIN350」で350.4キロの記録を持っている。《共同通信》

【イスラエル、パレスチナ】和解

敵対と憎悪の関係を続けてきたイスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)が9日、閣議と執行委員会(内閣に相当)でそれぞれ相互承認を決定し、歴史的和解を達成した。これにより13日にワシントンで暫定自治宣言が調印される運びとなり、45年の長期に及ぶパレスチナ紛争は包括的和平に向けて大きく動き出すことになった。

アラファトPLO議長は9日夜のチュニスでの執行委員会の直後、イスラエルとの相互承認に関する文書(書簡)に署名したと発表した。

和平交渉を仲介し、署名に立ち会ったホルスト・ノルウェー外相が同文書を携行して直ちにイスラエルに向かった。ラビン・イスラエル首相がこれを受け、10日朝にPLOを承認する文書に署名する見通しで、この時点で中東の新時代を画する相互承認が実現する運びとなる。アラファト議長は10日午前中に相互承認についての声明を発表するとみられる。

9日の執行委は賛成多数で、相互承認に関する文書に議長が署名、交換するための権限を付与する機関決定を下した。《共同通信》



9月9日のできごと